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close up photo of coconut tree

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住10

サイクロン「ガブリエル」国家非常事態宣言


私がエヴァとジョンの家で死んでいた頃、空も同調するかの如く、嵐であった。


以下、在オークランド日本総領事館が2月11日(土)に発出したメールの一部。
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 サイクロン「ガブリエル」は2月12日(日)から14日(火)にかけて、NZ北島各地に影響を与えることが予想されています。NZ国家緊急事態管理庁(NEMA)は、サイクロン「カブリエル」がNZ各地に影響を及ぼす可能性があるとして、豪雨・強風への警戒を呼び掛けています。(中略) 在留邦人の皆様におかれましては、引き続き報道等から最新の情報を確認し、ご自身の安全確保に十分注意してください。
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私たちは、12日(日)から、Airbnbの家に9泊を予定していた。

前にも書いたが、娘の学校は高級住宅街で、近隣の宿泊料がバカ高い。
一か月100万あっても足りない。
もし半年以上前に予約したら、選択肢はあったのかもしれない。
だが、急な展開で家探しに陥った私たちは、いつも高い部屋から選択するしかなかった。

考えた末、夫は、高速道路を使って、オークランド空港近くの家を押さえていた。
「しばらく登下校の苦労をかけるけど、早起きして車中で朝食をとって頑張ろうね」と娘に覚悟させていた。
しかし、嵐のため、またもや変更になった。
私たちはニュージーランドに来てから、余暇を楽しむ時間はいつもなかった。
家を探すことに一日の大半を費やし、結局、2泊だけ、近場のホテルに変えることが出来た。

ホテル内の最高値の部屋
(そう見えなかったが…)



ホテルに着くと支配人が、今すぐスーパーへGO!と言う。
今行かないと、食料がなくなる、と言う。


私と主人はともかく困難が多い。
だから、素直にその指示に従い、支配人に子どもを頼み(ニュージーランドでは低学年の子供の自宅待機は禁止)、買い出しに出かけた。


外は嵐であったが、私の心は弾んでいた。
今日からは二度と、誰かと一緒に暮らす生活はしない、と硬く心に決めていた。
買い出しですら、それが嬉しくて、「ワインが欲しいね」と私は少し、浮足立っていた。


清潔であれば、なんでもいい。
プールも、庭もいらない。
家族だけで、
家族だけで過ごせる家がいい。


心臓がドキドキしないで寝れること、
朝、安心して目覚めること、
どれも私が喉から手が出るほど欲しかったもの。

日本じゃ当たり前だけど


って、しつこいのだが、
朝、安心して起きられないと、人の尊厳が損なわれていく。
ひどくみじめになるのだ。
死にたくなるほどに。

これは、体験した人にしか分からない苦しみだと思う。


ともかくその夜は格別だった。
私たちはなんと、初めてテレビで映画を視聴した。
夫がVPN接続(インターネット上に仮想の専用線を設定し、特定の人のみが利用できる専用ネットワーク)を施し、ニュージーランドで視聴不可のAmazonプライムで、ナラティブ国重氏が薦めた「ペイ・フォワード」を見た。

ペイ・フォワード(Pay It Forward)


久しぶりの没入感。

ニュージーランドに居るのを「初めて」忘れられたー!!!
と、私は大満足の夜を過ごした。

だが、その翌日になると、神はまた、私たちに試練を与えた。
ニュージーランドで唯一通話ができる携帯電話が、どうしてかなぜか、ぶっ壊れたのである。


by桜子

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住9

「一か月でそこまで経験しましたか…。僕はここに30年いるけど、そんな経験したことがないなあ…」

colleagues having a conversation at an office
(イメージ写真)


と、NZ在住の方に、夫が今日、言われた。


で・す・よ・ね?



私はたまに思う。
もし出発前、こんな悲劇に襲われることを知っていたら、絶対にニュージーランドに来なかった
と。



「わたしがしていることは、今はあなたにはわからないが、あとでわかるようになります。」
(新約聖書ヨハネ13:7)と、数日前、父が私に言った。

そうかな?
そうかな?
と思ったが、

今日思った。

私は久しぶりに10時間、眠れた。

それで今、生きている。
あんなに苦しい思いを経験したのに、私は今、生きている。
なんだ、大したことないじゃないか、生きているんだから、と、ほんの少し思えた。





さて、本日の本題、ニュージーランド短期移住のきっかけの続きを書く。

<これまでのお話> 
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1月02日: 東京からオークランドへ。主人の友人宅に滞在するも、第3週に退去。
  22日: オークランド郊外へ脱出し、Airbnbの家に9泊。
  31日: 今夜の住まいが見つからず。
    1日になるまで残り8時間の所で、ジョンとエヴァの家が与えられる。

2月02日: キッチンの台を熱い鍋で焦がしてしまう。
  08日: ジョンが、キッチンの修理費用を3社見積中と言ってくる。
10日: ジョンが、私たちの宿泊費を修理費用に返金しないと言う。
    私は疲労困憊で涙が噴き出る。
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Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住8の続き。

ニュージーランドに来てから、ともかく朝が辛い。

なぜ辛いかと言えば、希望がないからだ。
安心して暮らせる家がないと、人は希望を失う。
生活空間に、楽しみをつくり出せないと、外出か、早く夜が来て寝るしか、希望がない。

住み心地の悪い家に住むのが、人にとってどれほどの害悪か、嫌というほど学んだ。


私は目を覚ましたくなかった。
起きたら、現実と向き合わなくてはならない。
それでも娘の制服を洗ってやりたかった。
しばらくして、のろのろと起き上がり、階下の洗濯場へ行くと、ジョンが来た。

「今日来た修理業者、見積金が思いのほか安かったよ」と喜んでいる。

私は普段なら、ジョンが話しかけると、忠犬ハチ公みたいに、すべての作業をやめて傾聴したが、この日は違った。


(知らんがな・・・)
と思った。


(いくら見積が安かろうが、私たちが払ったお金は返さないんでしょ)
と思った。

そう思うと、もう正直に言ってやれ、という思いが出て、私は言った。


「来てからずっと、あなたの奥さん、怖かった。私が機嫌を良くしてもらいたい、と思って話しかけても…」と訴えると、またもや涙腺が潤んだ。


私たち家族は、どちらかと言えば綺麗好きだ。
埃だらけの家を滞在2日目には綺麗に掃除機をかけて、テーブルを拭いた。

満額の滞在費用を払い、光熱費も、共有スペースも、利用する権利があるのに、
節水して、遠慮して、我慢ばかりして、我慢ばかりして、と、思ったら、もう悲しくて泣けてきた。

すると驚いたことにジョンは、「僕でさえ、妻に手を焼いている…」と言う。

「昔は、彼女、ああいう人じゃなかったんだ。今は、分かるだろう?彼女の年齢だから。君がこの地で頑張っているように、エヴァは今、闘っているんだよ。農場とこことを行ったり来たりして、自分と闘っているんだ。」


要するに、更年期ってこと?


と私は思った。
が、家主が更年期でイライラしている、という情報は、さすがに私、分かんない!!!!
お手上げだった。



そして、ジョンは最後に、こういった。

「今日で、この家と最後なんだから、思いっきり素敵な日にしなくちゃね」

彼なりに、私に愛を送ってくれていたと思う。
そして、私も、「そうだね、そしたら今夜ステーキでも焼こうかな」と言ったが、
私はもう二度と台所で調理するのはごめんだった。

そして、それ以来、彼の姿を、二度と見なかった。



by桜子



ニュージーランドの朝

今、滞在中の家にある物干し

今日は晴天なり。
こちらの洗濯は、庭にある、この傘のような物干しで、洗濯物を干します。

洗濯ばさみについて、一言。
いろんな家の洗濯事情を拝見しましたが、洗濯ばさみがショボいです。
日本のが、たぶん、一番、ハイセンスで性能がいいように思います。

それで、今朝は新しい家で洗濯をしようとしたら、洗濯機から水があふれ出て床が浸水しました。
大家さんが今、うちに来ていて、修理を試みています。
直るでしょうか?

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住8

<家賃を返金しない大家>

1月にニュージーランドに来てから、英語力と生活力の経験値を同時に上げている私たち。

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懐かしのドラクエ風に

「また、2人で力を合わせる時が来ました」
と、戦いのゴングが鳴った。

金曜の夜10時、私がバスルームから出ると、夫は言った。

そして、家主エヴァとジョンからのメールを私に見せてきた。
そこには
「台所の修理費用に、あなたたちが払い過ぎた家賃1泊分、返しません」
とあった。

私の暖まった身体が一気に冷えていく。
そもそも、私が誤って一泊分を払ったのが、大馬鹿だったが、
私はこの家の居心地の悪さに耐え切れず、2月12日の日曜に退去する、と話していた。
それで、4月までの見込み金が入らない、と思った二人は、お金を返さないと主張してきていた。


夫は彼らのメールを私に見せてこう言った。
「この長文メールには後半、嘘ばかり書いてある。そこは無視していいから、冒頭の主張だけ読んで」
私は内心、ホッとした。
頭が疲れているとき、読まなくていい英文を指示されることは助かった。
これ以上、誰かの悪意を知りたくなかった。
もし知ったら、私の中の何かが壊れて、私は人間不信になりそうであった。


それで、ジョンと一階のリビングで夜23時過ぎまで話し合った。
最終的に、彼の主張を受け入れることを決めたが、彼は最後になると煮え切らなかった。

「明日、修理業者が来て見積がもっと高かったらまたその時に」
と言う。

私たちは家賃と修理費は分けて考えるべきで、まず家賃は返して、とお願いしたが、それは嫌だと言う。
だが、実のところ、私たちは保険に加入していて、場合によっては全額負担も可能であった。

私はジョンの目の前で、夫に日本語で「どうすることが、神様に喜ばれる選択なのかね」と言った。
どう対応するのがみんなの幸せになるか、わからなかった。
結局それでも、彼の主張を採用し、それでは明日、と流すと、ジョンは
「これで友達だ」
と、主人に握手を求めた。

それで、次に私の番になったが、私は頭が混乱して、たまらなくなり、声をあげて泣いた。
泣くつもりは全然なかった。
不覚だった。
しかし、気づくと、なぜかジョンが私を強く抱きしめ、背中をさする。

(抱きしめられるってどういうこと?)

と頭の中の嵐はなお、止まらず。


それでも、何か優しい気持ちがあるのか、話し合いは成功したのか、と考えた。

先月から続く、過多なストレスで、私の精神は極限に達し、涙腺は緩んでいた。
娘が私の声に驚いて、二階の寝室から一階に来ていた。


ああ、どうしよう。
何が何だか分からない。


けれど後で聞くと、夫が言うには
「ジョンも泣いてたよ。僕を泣かせるなよ、とか言って…」
とのことだった。



私は寝室で鼻をかみながら、
「それにしても、なんだろうね、ジョンは。こんな嘘のメールまで書いてきてさ…」
と言った。

しかし夫は、
「いや、それはもしかしたら、エヴァに書かされたのかもね」
と言った。



by桜子


chopping boards near oven under hood

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住7

私は日本にいたとき、家があるのは当たり前と思っていた。
家族だけで過ごすことを当然と思っていた。

「シェアハウスって、日本じゃ殆どないですからね」と、日本一毛刈りが速い男、大石駿FromNZは言った。
今回、家族だけで過ごせないことが、いかに苦しいか思い知った。
共同生活は、価値観が一緒の人がいい。そして、愛し合って暮らしたい。



2月8日(水)ジョンが台所の修理費を3社に見積中だ、と言ってきた。

2日に私がミスをし、修理に(Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住6)220ドル、あるいはそれ以上、と言っている。農場経営をしているなら2万円は大した額ではないように思った。が、私は金額よりも、裏で彼が見積をしていたことがショックで、その日は、部屋に閉じこもって寝た。



2月9日(木)朝、目覚めた瞬間から胸の鼓動が激しい。

日本から持参して良かったベスト1は、漢方薬。
念のためにと、精神安定を処方してもらったが、1月から服用し、今や、娘の分まで消費してる。ガブガブ漢方薬だけ胃袋に一気に流しこんで、私の痩せた体はまだ戻らない。

このままじゃヤバイ、と、兼ねてから誘われていたドイツ人ママに、今日カフェいけるよ、と連絡をした。

ドイツ人のタンジェは背が高いショートヘアのドイツ人女性で、弁護士と言う。夫は税理士で、2人はドイツのパワーカップルだった。「でも、ニュージーランドじゃ、制度が違うから全然役に立たない」と彼女は笑った。

私はタンジェと2時間以上もカフェで話し合った。
タンジェもまた、友達の家に住んでいて、「友達なのに高額で貸し出されている」と言い、「友達なら普通、ただで住まわせない?」と言い、「この国の人って、とっても優しいけど、すぐお金を求めてくるよね」と言う。私と全く同じ価値観だったので、私たちは意気投合して盛り上がった。

それで、彼女の凄い所は、「この価格はおかしいから〇〇〇ドルにして」と友達に言った点だ。
「言いづらくない?」と私がおずおず尋ねたら、
「ドイツ人ってはっきり言うのよ」と、さらりと答えた。

彼らは2017年に駐在で来て、3年間過ごしたから、ニュージーランドは第二の故郷といった。
それで子供が合うか、試しに1ターム入学させに再来したのだ、と言う。
それは私たち夫婦とよく似ていて、私たちはお互いに苦労をシェアして慰めあった。

それで、台所の話をすると、弁護士らしく、「家屋の修理はNZ政府がこう言っているから」とリンクを送り、私にもし高く吹っ掛けられたら、おかしいよ、と助言してくれた。

私は相変わらず、家に帰ると、ジョンがいるから緊張した。
胸がドキドキ言う。
でも、主人と二人、この地で頑張らなくちゃ、と辛い胸の内はなるべく言わないように主人にさえ、自制した。
神様は私をなかなか休ませてはくれないが、タンジェの笑顔や、友情は、私にとって一服の清涼剤であった。そして、これもまた、神様からの贈り物に違いない、と感じていた。


by桜子


person using macbook pro on white table

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住5

<これまでのお話> 
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1月:お正月に東京からオークランドへ。主人の友人宅に滞在するも、第3週に退去。
   Airbnbでオークランド郊外へ脱出。農場とお洒落な一軒家の空間で9泊。
   31日以降の宿が見つからず、1日まであと8時間の場面で奇跡的に家を確保。

2月:滞在中(現在) 
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1月31日は、まるで映画のよう(ニュージーランドの家探し~短期移住4)に、プール付きの一軒家にたどり着いた私。これは、エヴァとジョン(60代半ばの夫婦)が、1月30日までスーパーホストとして経営していたAirbnbの部屋だった。

私がエヴァと海岸沿いで初めて会った時は、本当に映画のシーンのようだった。
車から降りる私たちと、海岸を見つめてハンドルを握ったまま、顔をこちらに向けたエヴァ。

正直に書きましょう。

オニババかと思うほど、顔が怖かった・・・・!
それもそのはず、彼女は30日まで滞在していた韓国人ゲストが予定を早めて退去し、エアビ―のトラブル真っ最中。「もうエアビ―辞めたわ!!!」という状況だった。

そんなわけで、お世辞にも優しそうにみえず、私たちに「スペシャルオファーで4月までいていい」とメールしてきた人と思えず、私はわが目を疑う気持であった。


実際、彼女は1日以降も、口を開くと文句ばかり言う女性だった。
1月もそうだったが、ここに来てまたか、の思いだった。


おまけに、彼女はもはやエアビ―を使わないと思ったせいか、私たちに多くのことを要求した。


*生ごみはコンポスト(都市ごみや下水汚泥などを発酵腐熟させた肥料)にいれて
*柑橘類以外の果物は、チキンボックス(ニワトリのエサ)にいれて
*リサイクル、その他のごみ
*お風呂のお湯を入れるときはちょっと
*食器を洗うときは洗剤を一滴だけ垂らす

私は、これ以上覚えたくない知識ばかりを頭に詰めて暮らさねばならなかった。


私はエヴァを好きになりたいと思い、彼女の顔色がいい日は、「いい顔してますね!」と言った。が、彼女は「そお?私、すごい疲れてるんだけど」と否定語を言い、いつも愚痴が多かった。



(…1月に泊めさせてくれた主人の友達とおんなじ…。)
と、私は思っていた。


by Sakurako

ウクライナ情勢緊迫でNY株続落

  「もしかしたら事態は急変するかもね」と夫が言った。私はNYに住む友人ウッディ(仮称)に、「アメリカの様子はどう?」と連絡した。

 ウッディは、私が独身時代にNY旅行で知り合った日本人のデザイナーで、クリスチャンだ。詳細は割愛するが、意気投合し、住まいも、性格も異なるのに、年齢や性別を超えて親しくなった。まるで美川憲一と神田うのみたい、と密かに思っている。(もちろん、私がうの。)で、現在リタイアした彼は、いつでも連絡していい、と私に言っていた。(※参考リンク:I was in NY NYの教会で愛されるベック氏書籍

 だがウクライナ…の話は即終了し、興味はお互いの近況にすぐ変わった。そして、彼は言った。

 「パンデミックがあった、私の病もあった、色々経験した。だけど今はね…。こんな安寧な生活してて、いいのかしら・・・?」

私は意味が分からなかったので、その真意を問うと、最近の暮らしぶりは次の通りだった。


「昨日はリンカーンセンターでバレエを観たの。明日はディオール(*)のエキシビションがあるの…。それで、今日は、朝に目が覚めたらアパートメントのジムでエクササイズをして…、それから同じアパートメントの人とハドソン川を散歩して…家に帰ってからは美味しいランチを食べて…。昼寝して…好きな本をずっと読んで…。」
*ディオール=ハイブランドのDior 

「いいじゃない!!!」

ああ…!私の好きな街NY!ハイファッションの香りは、彼と話しているだけで鼻孔をくすぐる。彼から語られる何気ない日常が、なんだかひどくお洒落に映ってくる。

「私、パンデミックが終わったら、まずNYに行くね!!!」

と、鼻息荒く、私は叫んだ。
が、彼が言いたかったことは、”こんな暮らしをしていては、クリスチャンとしてダメだ”ということだった。


「クリスチャンっていうのはね、祈るじゃない?それで、すぐ祈りが叶えられるわけじゃないから、祈りが増えていって、どんどん祈る時間が長くなってくるじゃない?」

要するに、どうやら最近、長く祈ってないということか。    ※あくまで主観です


「それでいいじゃない!」と即座に言ったが、彼は納得しなかった。
そこで、「それならあげるわよ」と私は彼に、祈りの課題を一つ渡した。ちょうど今朝、深刻な話があったのだ。
それで、彼はすぐさまペンを取りに行き、私に復唱し、「はい、私、お祈りします」と、なんとも素直に応えてくれた。


私は聞くうちに、そういえば一度だけ、自分も若い頃、祈る課題がないと悩んで、父に相談したことがあった。
当時、父から教わった次の御言葉を彼に伝えた。


順境の日には喜び、逆境の日には反省せよ」(伝道の書7章14節)


「あなたがたのうちに苦しんでいる人がいますか。その人は祈りなさい。喜んでいる人がいますか。その人は賛美しなさい」(ヤコブ5:13)


彼が言うには、自分は日常で祈る者だから、何かうれしかったら、「ああ、神様ありがとうございます、とか、そういう(短い祈りなの)」とのことだった。

私は私で、「いいんじゃない、それで」と、神様でもないのにOKサインを出した。
…そんな資格はないと、昨日アンジャッシュ渡部の復帰賛否両論とイエスキリストで書いたばかりだが。


人が主に向くなら、そのおおいは取り除かれるのです。主は御霊です。そして、主の御霊のあるところには自由があります。”(Ⅱコリント3:15-17)


私は祈りについて語れる者ではないが、「人が主に向くなら、そのおおいは取り除かれる」という、御言葉が好きだ。クリスチャンでも、ノンクリスチャンでも、すべてはそこから祈りが始まるからだ。

by桜子

サイパン3泊4日子連れ、ババ連れ旅行

スカイマークエアラインが、サイパン直行便を就航したので、日本から約3時間余で行けるサイパンへ、出かけることにした。


チェックインは、成田空港第一ターミナル北ウィング。渋谷から成田までリムジンで行けば、最終停留所だった。下車したのは初めてである。さすがLCC。車内で、ウェブチェックインを試みるも、スカイマークは未対応で、アプリもないと判明!なんと。
それでも、安価に出かけられること、そして、平日に家族旅行できること自体、ありがたい。

今回は、2年前のニュージーランド正月旅行ぶりで、母を非日常の世界へいざなった。現実は多くの苦労があるからだ。もっとも本人はそう感じていないかもしれないが。

それで、

今回は、優しく接しようと思っていたのに、なぜだか、待ち合わせがうまくいかず、母を怒らせてしまった。どちらが悪かったのか、よく分からないが、おそらく私だろう。

青い空を見れば、気分も変わる。

ひとまず、今月誕生日を迎える母のサプライズも込めて、旅立つことにした。

♯サイパン初めて ♯家族旅行どう過ごす? 

10年ぶりのアリゾナ~人生に偶然はあるか~

令和元年だと大騒ぎした日本のGWは、すっかり過去となった。
日本の騒動も、アメリカでは誰一人関心を寄せなかった。おそらく、令和、という言葉をよく知っている外国は、ドメインビジネスで儲けたがる中国だけではないかと思う。

さて、私たちの日常も、帰国して1週間余が経過した。
今のところ、GWに行ってよかった、と心底思っている。

理由は、夫が「仕事の心配をせずに休めた」とリラックスしていたし、娘にいたっては、「私、アメリカで生まれたかった」と言うほど、何かが気に入ったようであり、なんといっても、プール付きのコンドミニアムが、私たちプール好きの家族には、最高の環境であった。

しかし、この環境、そうそう簡単には手に入らぬ。
そもそも、なぜ私たちがホテルではなく、コンドミニアムに住めたのか。
それは、アメリカの友人がいたからである。

この旅は、10年前にさかのぼる。
独身だった私は、仕事のプロジェクトを終え、疲れ切っていたので、親しい部長に、「どこか海外にいって、ホームステイしたい」と呟いたら、彼が願いを叶えた。30代になって、見ず知らずの外国人の家に行くとは大胆不敵だが、トントン拍子に話が進んだので、クリスマスにアリゾナへ飛び、10日間ホームスティした。それが、今回76歳になった彼と再会した所以だ。

*当時の日記はこちら「アリゾナへの切符」

だから、私たちは普通では考えられない旅行をした。


ラッキーだね!!

この一言に尽きる旅について、ふと思った。
もしも、神様から10年先を見越して計画されていた、としたらどうだろう?

私は今回、自分から夫を誘ったが、誘う気持ちになるまで、いくつか布石があった。まず、去年、ホストファミリーが何の予告もなく日本にやってきた。この予想外な出来事で、まさか自分が、この辺ぴな地へ再び来るとは、夢にも思わなかった。

人生に偶然は一つもなく、
私たちから見たら、一つの旅が、もっと大きな視点でみたとき、違う点になることがある。

私たちは、もしかしたら、この先、アリゾナと何か縁があるかもしれない。
実際、今回行ってみたら、高校時代の友人がアメリカの実業家と結婚しており、再会する機会に恵まれた。
彼女はクリスチャンになっていた。

してみると、この先の未来もまた、次につながる点になるのではないか。
そんな考えをついつい巡らせてしまう。

フェニックス で過ごす日曜日

「教会に行く?」

と、夫が尋ねた。

「ほら、あそこに教会が見える」と、窓の外を指して、彼が言った。

アリゾナに来て日曜の礼拝に行く?!

なら、きちんと調べてから出かけよう。ググると周辺には多様な宗派があった。迷った末、うちから見える教会でなく、電車で一駅行った所から徒歩10分余の、高校に隣接するルーテル派のMount Calvary Lutheren 教会へ行った。


約1時間の礼拝後、私は神様の特別なこと(誰か知り合いがいるとか、素敵な出会いがあるとか)を期待したが、特段なことはなかった。

それでも、牧師から学校を見せてもらい、


✳︎体育館


✳︎教室

この高校は、埼玉県浦和市の私立校と提携していると知った。

ウチの子も、いつか留学するかしら?

昼はピザ。これで約千円。ちゃんと焼いてくれてる。

午後は、コンドミニアム備え付けのプールで過ごす。

私たちは観光客なのに、まるでフェニックス に暮らす地元民として、日常を送った。


✳︎友達が出来た。