その55:元ライブドア代表取締役社長 堀江貴文氏【前編】

元ライブドア社長の堀江貴文氏が、「桜子の部屋・お友達の輪」だけに登場!!

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★堀江貴文さんの簡単なプロフィール
1972年10月29日福岡県八女市生まれ。九州の進学校を経て、東京大学に進学。
96年4月東大学在学中に有限会社オン・ザ・エッヂ(後のライブドア)を設立。
00年東京証券取引所マザーズに株式上場、02年、破綻した旧ライブドアの営業権
を取得、04年にエッジ株式会社から株式会社ライブドアへ社名変更。同年、大阪近鉄
バッファローズの買収にのりだすが失敗。05年、ニッポン放送買収を巡ってフジテレビ
と騒動となり、同年衆院選に立候補し落選。06年証券取引法違反(有価証券報告書
の虚偽記載/偽計・風説の流布)で逮捕され、07年には東京地裁で懲役2年6月の
実刑判決を受け、08年に東京高裁が控訴を棄却し、現在は上告中。

堀江氏自身は、08年8月より「六本木で働いていた元社長のアメブロ」
(CA運営のブログサービス)にて情報発信を開始、現在テレビや雑誌、
ITメディア(沈黙を破ったホリエモン、ITを語る)等で、各社の取材に応じている。

★桜子が勝手に選ぶ、ホリエモン語録
・例えば堀江デブって言われたとしても、まあ確かに太ってるよね、だからどうしたという話
・こうやって健康で生きていられるんだから幸せだなと思えば、どんなことにも耐えられます
・僕はもう、終わった人間だと思っているから
・最終的に頼れないんです、誰も

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■はじめに――堀江さんってどんな人!?

堀江貴文さんに話を聞く前、堀江さんについて私が知っていたことは大体これくらい。

・九州の田舎で生まれ育った一人っ子。柔道や新聞配達をして少年時代を過ごした。
・東大時代にインターネットと出会い、在学中に付き合っていた女性の父親より融資を受けて
 オン・ザ・エッヂ(=崖っぷちの意味)を立ち上げ、倍々で会社が大きくなった。
・ノーネクタイ、ノースーツ。テレビに出るときでさえ、カジュアルな出で立ち。
・「女は金でついてくる」の名セリフでマスコミに良くも悪くも騒がれた。
・時代の寵児、ネット業界のカリスマと呼ばれ、若者から絶大な支持を得た。
・プロ野球球団の買収、選挙戦出馬、宇宙プロジェクトの参入などで話題を集めた。
・ライブドア事件に至って逮捕された。

 昨年の12月にプライベート日記(桜子ブログ)の中で堀江さんとの出会いを書いたら、たいていの人が「堀江さんはこんな人」という一家言を語ってくれた。みんな、よく知っている・・・。
 
 だが、私は堀江さんを報道程度しか知らず、慌てて本を読み始めるものの、あっという間にインタビュー日が来てしまい、ろくに本も読めないままお会いすることになってしまった。それでも、とにかく生で堀江さんと会話できるのが楽しみで、その日を迎えようとしていた。

 しかし何人かにそれを打ち明けたら、そんな動機ではダメ!今までのインタビューとは訳が違う!もっと勉強しろ!などと激しく叱咤された。

 このインタビューを少なからず期待してくださる方もいると知り、嬉しくありがたい反面、一世を風靡した人と会うことはかくも重たいものかとその反響に驚いた。

 ところが、今日に到るまで私がインタビュー出来ている理由は、私が経済やビジネスの知識に富んでいるわけでなく、たまたま出会いに恵まれて(単に運が良かった)周囲の方にご協力頂いたお陰である。

 そんなわけで、ジャーナリストでもなく、記者でもない私が、「堀江さんっていったい何したの!?」ということよりも、「堀江さんっていったいホントはどんな人なのさ?」というのを知りたくて、お話を伺いました。

 もし、そういうことに興味がある方がいらしたら、一緒に楽しんでいただけると嬉しいです。

じゃあ、さっそく・・・ルーツ飲んでゴー

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■素朴な疑問からお尋ねします
桜子:まずですね、ホリエモンと堀江さん、どちらで呼ばれるのが好きですか?

堀江:特にその・・・。

桜子:知らない人にホリエモンと呼ばれるのは嫌じゃないかなと。

堀江:あれだけ言われると慣れますよね。周りの人から別に言われるわけじゃないし

桜子:初対面のとき、私は思わず、”堀江さん”と話しかけてしまったんですが、
顔が知られていることや、周囲から気安く寄って来られることへの苦痛はないですか?

堀江:特にないです。

桜子:ないですか!?
    過去にタレントの蛭子さんをインタビューしたことがあったんですけど、
    「有名人であることは苦痛だ」と仰っていたんですね。家の中に犬の糞を投げられた
    こともあったと伺って--

堀江:(笑)僕は別に投げられないんで大丈夫ですけど

桜子:・・・で、す、よ、ね ^^;

(しばし間が空く)

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堀江:このお茶、美味しいですね。

桜子:あ、良かったです。

堀江:なかなか出されるお茶で美味しいっていうのはないですよね。
    あらためてこの年になってお茶の味が分かるように(なりました)。

桜子:(^ ^)

堀江:・・・見られることに関して言うと、そうですね 

桜子:ΣΣ( ̄◇ ̄;)!!(←堀江氏がまだ質問の答えを考え中と気づかず)

堀江:お茶、ほんと美味しいですね。

桜子:∑(⌒◇⌒;) !!(←話が飛んで驚く)

堀江:まあ、見られることに対して――

桜子:苦痛じゃないというのがお答えですね(←次の質問へ行こうと自分なりに助け舟を出す)

堀江:うん、あと、自己紹介しなくていいというのはラクですね。
    僕、なんかあんまり人と自分から交わるということをしないんで。
    人から話しかけられた方がラクなんです

桜子:あ、そうなんですか!?
    人から話しかけられることは嫌じゃないですか?

堀江:嫌なこともあるんですけど、いいこともある

桜子:今回、私はインタビューのお願いをしましたけど、
    どうして引き受けてくださったんですか?

堀江:(笑)特に、考えてない・・・。
    ↑ちなみに自己紹介したとき、桜子ブログは見たことがあると仰ってくださった(!)

桜子:そんなこと仰ったら色んな方が取材に殺到するかもしれないですよw
    それに対応するのは大変・・・

堀江:あんまり考えてないですね。僕の中ではスクリーニングとかしていないですね。

桜子:他人に対する警戒心はないですか?

堀江:?

桜子:私は非常に持っているんです。
    世の中には色んな人がいらっしゃるので、なるべく泣きをみないようにしようと――

堀江:泣きたくない?どうして??

桜子:なんていうのかな。やっぱり他人と触れ合うと傷つくことが多い、かなと。

堀江:僕、傷つかないしね。

桜子:ホントですか!?

堀江:もうこれ以上傷つくかっていうくらい・・・ほら、ネットで誹謗中傷されると、
    匿名だから人の本音が出ているじゃないですか。

桜子:傷つきますよね。

堀江:うん、傷つくけど、まあそれがマックス(MAX)かな。

桜子:だったらもう

堀江:さんざんやられて慣れたっていうか。

桜子:ああ・・・・(しばし無言)

堀江:慣れたんですね、要は慣れた。
    面と向かって言う人ってなかなかいないじゃないですか。

桜子:でもそれは卑怯ですよね!
    匿名で書くからって何を言ってもいいとは限らない!ヽ(`⌒?)ノ

堀江:;*;;・(ノεヽ*)ブッ でも、そういうもんじゃないですか。
    あ、全部食っちゃいました。

桜子:あ、どうぞ。※手を出してどうぞのジェスチャー

堀江:まあ1回体験しちゃったら、もういいんじゃないかな。

★召し上がったのはこちら

ウエストのクッキーって美味だよね。

■ブログをするということについて
桜子:今のブログ「六本木で働いていた元社長のアメブロ]は、ご自分のストレス発散のためにもやっておられると

堀江:だいたいストレス発散(のため)ですね

桜子:今日の堀江さんのブログで「新聞を読む機会」に関する話に移ります。
    現在、新聞の売れ行きは厳しくなり、雑誌も廃刊が増えている。
    そうなると各社の経営は苦しくなってくる。
    ジャーナリズムはいかにして守られていくのかという、私自身が今とても気になっている
    点ですが。

堀江:ご自分でやられているようになっていくんじゃないんですか?

桜子:う・・・・ん。(緩やかに頷く)

堀江:ご自分で(ブログを)やっているじゃないですか。

桜子: でも普段はアスキーjpさんで書かせて頂いているんです。

堀江:過去にインタビューされた方々の中に(ブログをメディアにして)
    結構稼いでいる人が多いんじゃないんですか?(桜子の過去リストを見る)
Aさん、Bさんとか稼いでるし、結構、一人でもやれるんじゃないんですか?

桜子:........私は、システムが苦手で、こ、この話になると、汗が。(;?Д`A “`

堀江:システムっていうレベルじゃないと思うんですけどね。(ノ_-;)…←呆れている
   (その後、いくつかアドバイスをくださった ※文、省略)

■ちょっとお伺いしづらいんですけど、過去の話を。

堀江:あ、どうぞ。

    

桜子:著書からの質問なんですけど、「人生は一度きりなので挑戦したほうがいい」と。
    貯金30万円しかなかったのに、ご友人から600万円借りてオン・ザ・エッヂを
    起業したのが最初のスタートでしたね。
    すごいなと思うんですが、その結果、事業が大きくなって、挑戦してやった結果、
    あれだけのことが身の上に降りかかってきた。
    それでもやっぱり今でもその考え方に変わりはないですか?
※初年度の売上高3600万円、翌年から倍々増収、平成15年には100億円達成

堀江:まあ、色々な経験が出来てよかったんじゃないですか?
    そうじゃないかなと(思います)

桜子:ふむふむ。では、「リッチになること自体は非常に簡単」だと。
    「月収レベルで100万円、200万円を超えると自分のやりたいことはたいてい
    実現できるようになってきている、家や車が欲しいといった欲望は実現してしまう、
    でもここで満足してはゼッタイにいけない(中略)・・・満足した時点でお金の流れが
    ストップしてしまうから」  ⇒100億稼ぐ仕事術 (SB文庫)

    「リッチになると人間は小さくまとまってしまう傾向がある」と。
    これは経営者を目指すなら小さいことで満足するな、というメッセージですか?

堀江:( ̄-  ̄)  

桜子: この話を聞くのは――実は私がいま、悩んでいることに関連があるからなんですが

堀江:まあ、それは人の性格によるのかもしれないですけどね・・・。
    僕はけっこう、何をやっても、どんなことをされても全然平気なので。

桜子:それはどういう支えがあるから平気なんですか?強い芯のもとは何ですか?

堀江:逆にこっちが聞きたいですけどね、それは。ハハハ。

桜子:私は全然強くはなくて――

堀江:じゃあ逆になんで弱いのか知りたい

桜子:それは・・・・人から色々言われると悲しくなるし、他人が怖いんです。

堀江:でも他人は(発言のウラで)言い過ぎちゃったなとか、相手を傷つけちゃったな、
    という気持ちになっていることもあるわけじゃないですか。
    そういうふうに考えるとそんなに嫌なことでもないのかなと。
    ・・・要は、そんなに嫌な人間がいるわけでもないのかな、と。

桜子:あ、ホントに!!??

堀江:そう思いません?

桜子:思いません。

堀江:そうですか(笑)

桜子:あ、私は義人はいない、一人もいない、と思っているんですよ。

堀江:ギジンって?

桜子:正義の義と書いて、正しい人

堀江:正しいなんて――別に誰にも決められないと思う

桜子:ああ、なるほどねえ。。

堀江:僕がいう善良な人というのは、普通の人で、
    普通の人はわりと善良なんじゃないかなあと思うんですよね。

桜子:そうですか、なるほど、わかりました。

堀江:だって、面と向かって悪口を言う人なんていないでしょう。陰口叩く人はいるけど。

桜子:...そっちのほうが私はよっぽど嫌ですけどね(ボソ)

堀江:でもだいたい皆、陰口を言いますよね。
    だからそれを前提にして、だけどそれ以外はいい人だよね、と思えば。
    人はそういうものだと思えば、気にならない。
    人に言われてちょっとイラっとしても、だからどうした、という話じゃないですか?(笑)

桜子:うん

堀江:例えば堀江デブって言われたとしても、まあ確かに太ってるよね、だからどうした、
    という話じゃないですか。デブといわれて何か不都合があるんですか?

桜子:不都合!?
    私だったら、「デブって言うなー!君に言う権利はないだろー!━━ヽ(o`Д?o)ノ━━ァァ!!」
    と怒ると思いますが。
    あっ、そういえば昨日

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アエラの記事で・・・・。
    記者さんが書かざるを得なかったのかもしれないですけど、堀江さんのことを
    “久しぶりに会った感じは『枯れていた』”と表現していましたよね。
    もし私が堀江さんなら、時間を裂いて取材に答えたのに、ああいう書き方するなよ、
    せっかく取材協力したのにって思うと思うんですよね。

堀江:そういうのにあんまりイラっと来なくなった。

桜子:来ない!?えー!!

堀江:イラっと来ないですね。

桜子:えー。私ならカチンと来ますね、たぶん。

堀江:カチンと来たらブログで反論を書けばいいじゃないですか。
    反論したらそれですっとしません?

桜子:まあ、多少・・?

堀江:僕はすごいすっとするんですよね。うん。相手と喧嘩するのも辞さない。

桜子:ああ・・・じゃあ、例えば「お前敵が多いぞ」と言われても凹まないですよね?

堀江:確かにそうだなと思うし。

桜子:ああ、そうなんだ(笑)。

堀江:(笑)だってそういう生き方をしているからそうなるよねえって。
    だけど、敵と仲良くしているわけじゃないからいいじゃないですか。

桜子:敵がいれば味方もいる。

堀江:実際いるでしょう。
    学校のクラスだったら全員が敵みたいになってしまうかもしれないけど、
    世の中は広いから。例えば死刑囚が残虐非道で死刑になったとしても、
    獄中には励ましの手紙が届くことが多いらしいんですよ。
    そういう境遇にある人に共感するマイノリティーもいるわけですよね。
    そう考えると、100人が100人極悪非道でどうしようもないと思う人にさえ味方が
    ついちゃうんだから、俺には味方がけっこういるなと思うと、メチャクチャ楽ですね、気は。
    だからもう、そんなことでは、ぜんぜん、悩まないですね。

桜子:ハハッ・・・そうですよね。それくらいで悩んでいられないですよね。

堀江:うん。

桜子:あはは(^▽^;)実はそのセリフ、私が昨日言われたんです(笑)。
    だからね、それで聞いたんです。

堀江:敵が多くったっていいんじゃないんですか。

桜子:とある人に言われて、ホントかどうかは分からないですけど、
    社内でもし敵が多いなら凹むなーと思って、それで聞いただけなんですけど。

堀江:そんなんで凹んでたら、やっていけないですよね。

桜子:アハハ(^▽^;)どうなんでしょう、そっか・・・(小声)

堀江:そういう風にいい方にいい方に考えれば、こうやって健康で生きていられるんだから
    幸せだな、と思えば、どんなことにも耐えられますよね。

桜子:うーん・・・なるほど・・・ 

堀江:耐えられますよ。

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桜子:・・・えへへ 

しんみり。※中編へ続く。