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Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住11

アンドロイド端末のスマホが壊れた…(+天国ジジイ情報)


私たちはホテルに移動して台風に備えた。

それもこれも、明日の通学のため。
しかしその夜、努力空しく、「明日は休校です」と小学校の校長から携帯に通知が届いた。

振り返ると、入学初日も嵐で二日間、休校だった。
今回で、休校は三日目になる。

「ニュージーランドでは休校が当たり前なの?」
と尋ねたら、
「とんでもない!〇年に一度だよ!」
と現地の人が言っていたので、もしかしたら、20年に安倍元総理が宣言した、小中高一斉休校に近い感覚なのかもしれない。


そんな時期に、ニュージーランドに来てしまうなんてねえ…。

私たち、来てからいっつも家にばかり閉じこもっているねえ。

晴れた日って、来てから殆どないよね。



と、家族そろってホテルにこもり、ダラダラと過ごした。

時折、窓の外を見ていると、大雨が降っているのに、雨がっぱを来た親子連れが黙々と道路を歩いていたり、風圧に身を任せて、自転車のハンドルを持ち上げて片輪で漕ごうとする若者を見たりして、「あの人たち、こんな時に何やってるんだろう?」と、私たちは異国の景色に飽きることがなかった。


そして、明日もまた休校かしらね、と寝室へ行こうとすると、夫が何か騒いでいる。

「明日のAirbnbの家、予約を確認しようと思ってアプリを立ち上げたら、キュウウンって…」


そういったかと思うと、

「くそっ!!」

と叫んだ。
確か、そんな風に叫んでいたように思う。


「えっ?何?今度は何?!」

と私が聞くと、

「携帯がやられた。いきなり画面が真っ黒になった」

と夫が言う。


私は、「大丈夫、またまた~。落ち着いてやれば大丈夫よ~」と、パソコンで「携帯が固まった時の対処法」を開き、「私にやらせて」と十分祈ってから、ボタンを長押しして試してみたが、神様は奇跡をみせてはくれず、うんともすんとも動かなかった。

そもそも、夫の方がスキルが高いのに、私がやったところで、出来るわけもなかった。そして、のちに分かるのだが、アンドロイド端末のマザーボードが全壊していた。



日本だったら、携帯が壊れたら、携帯屋さんにいけばいいでしょう?
でも、ここはニュージーランド。

そもそも、こちらの携帯って、修理屋さんあるの?
第一、夫の携帯は私たちのライフラインで、唯一ニュージーランドで通話可能な状態であった。

彼の携帯が壊れてしまうと、電話が出来ないし、地理が分からない。
グーグルマップが使えないから、目的地に辿り着けない。
何とかギリギリ、小学校へ行けたとしても、さすがに高速道路でAirbnbの家へ行くのは無理だった。



もう何がなんだか、分からない。
夫が言うには、この携帯は買ってまだ1年しか経ってない、と言う。
なぜに壊れる?

私はもう寝るしかない、と携帯修理屋さんを調べた後、娘を抱きしめ、丸くなって寝た。
心の中では、再び、ああ神様、ああ神様、と連呼していた。


しばらくたって、リビングで夫が起きている気配を感じ、様子を見に行った。

夜中、彼はまだ携帯を手に、何やら一生懸命、下を向いて作業をしている。

私は彼の体力も心配だったので、「もう寝なさい」と言った。
が、


「まだもう少し、これやってから」
と、言う。

そうして、しばらくすると、

「何とかしたよ…」

とぽつり呟いた。

手には娘のiPhone。こんなこともあろうかと予備を持って来てたんだ、と言うから驚いた。



「え、まさかの、用意周到?」



数時間かかって、移し替えられるデータを移行していた夫。

彼が「何とかしたよ」と言ったのが、夜中だったか、朝だったか、実のところ、私は覚えていない。ただ、覚えているのは、難局を逃れた安堵と、夫への軽い尊敬の念だった。



by桜子

追伸:天国ジジイから【テレビ放送のご案内】

グレートヒマラヤトレイル「栄光と悲劇の山アンナプルナ」

先日放送されたアンナプルナが国外でも放送されます。日本で見られなかった人はぜひこの機会に!またBS4KやBSPでも再放送になりますので見逃された方はぜひ!

●2/18(土)  23:30~24:57 NHK WORLDプレミアム (在外邦人向け・日本語チャンネル)
https://nhkworldpremium.com/episode/210648

●2/23(木) 16:00〜17:29 NHK BS4K 再放送
●2/26(日) 12:30~13:59 NHK BSプレミアム 再放送

そして冬という事で利尻も再放送となります。こちらもぜひご覧下さい。
● 地球トラベラー「厳冬 遥かなる利尻山」
【BSP】2月20日(月)午後3:02~4:31

close up photo of coconut tree

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住10

サイクロン「ガブリエル」国家非常事態宣言


私がエヴァとジョンの家で死んでいた頃、空も同調するかの如く、嵐であった。


以下、在オークランド日本総領事館が2月11日(土)に発出したメールの一部。
============================================
 サイクロン「ガブリエル」は2月12日(日)から14日(火)にかけて、NZ北島各地に影響を与えることが予想されています。NZ国家緊急事態管理庁(NEMA)は、サイクロン「カブリエル」がNZ各地に影響を及ぼす可能性があるとして、豪雨・強風への警戒を呼び掛けています。(中略) 在留邦人の皆様におかれましては、引き続き報道等から最新の情報を確認し、ご自身の安全確保に十分注意してください。
============================================

私たちは、12日(日)から、Airbnbの家に9泊を予定していた。

前にも書いたが、娘の学校は高級住宅街で、近隣の宿泊料がバカ高い。
一か月100万あっても足りない。
もし半年以上前に予約したら、選択肢はあったのかもしれない。
だが、急な展開で家探しに陥った私たちは、いつも高い部屋から選択するしかなかった。

考えた末、夫は、高速道路を使って、オークランド空港近くの家を押さえていた。
「しばらく登下校の苦労をかけるけど、早起きして車中で朝食をとって頑張ろうね」と娘に覚悟させていた。
しかし、嵐のため、またもや変更になった。
私たちはニュージーランドに来てから、余暇を楽しむ時間はいつもなかった。
家を探すことに一日の大半を費やし、結局、2泊だけ、近場のホテルに変えることが出来た。

ホテル内の最高値の部屋
(そう見えなかったが…)



ホテルに着くと支配人が、今すぐスーパーへGO!と言う。
今行かないと、食料がなくなる、と言う。


私と主人はともかく困難が多い。
だから、素直にその指示に従い、支配人に子どもを頼み(ニュージーランドでは低学年の子供の自宅待機は禁止)、買い出しに出かけた。


外は嵐であったが、私の心は弾んでいた。
今日からは二度と、誰かと一緒に暮らす生活はしない、と硬く心に決めていた。
買い出しですら、それが嬉しくて、「ワインが欲しいね」と私は少し、浮足立っていた。


清潔であれば、なんでもいい。
プールも、庭もいらない。
家族だけで、
家族だけで過ごせる家がいい。


心臓がドキドキしないで寝れること、
朝、安心して目覚めること、
どれも私が喉から手が出るほど欲しかったもの。

日本じゃ当たり前だけど


って、しつこいのだが、
朝、安心して起きられないと、人の尊厳が損なわれていく。
ひどくみじめになるのだ。
死にたくなるほどに。

これは、体験した人にしか分からない苦しみだと思う。


ともかくその夜は格別だった。
私たちはなんと、初めてテレビで映画を視聴した。
夫がVPN接続(インターネット上に仮想の専用線を設定し、特定の人のみが利用できる専用ネットワーク)を施し、ニュージーランドで視聴不可のAmazonプライムで、ナラティブ国重氏が薦めた「ペイ・フォワード」を見た。

ペイ・フォワード(Pay It Forward)


久しぶりの没入感。

ニュージーランドに居るのを「初めて」忘れられたー!!!
と、私は大満足の夜を過ごした。

だが、その翌日になると、神はまた、私たちに試練を与えた。
ニュージーランドで唯一通話ができる携帯電話が、どうしてかなぜか、ぶっ壊れたのである。


by桜子

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住9

「一か月でそこまで経験しましたか…。僕はここに30年いるけど、そんな経験したことがないなあ…」

colleagues having a conversation at an office
(イメージ写真)


と、NZ在住の方に、夫が今日、言われた。


で・す・よ・ね?



私はたまに思う。
もし出発前、こんな悲劇に襲われることを知っていたら、絶対にニュージーランドに来なかった
と。



「わたしがしていることは、今はあなたにはわからないが、あとでわかるようになります。」
(新約聖書ヨハネ13:7)と、数日前、父が私に言った。

そうかな?
そうかな?
と思ったが、

今日思った。

私は久しぶりに10時間、眠れた。

それで今、生きている。
あんなに苦しい思いを経験したのに、私は今、生きている。
なんだ、大したことないじゃないか、生きているんだから、と、ほんの少し思えた。





さて、本日の本題、ニュージーランド短期移住のきっかけの続きを書く。

<これまでのお話> 
=========================================
1月02日: 東京からオークランドへ。主人の友人宅に滞在するも、第3週に退去。
  22日: オークランド郊外へ脱出し、Airbnbの家に9泊。
  31日: 今夜の住まいが見つからず。
    1日になるまで残り8時間の所で、ジョンとエヴァの家が与えられる。

2月02日: キッチンの台を熱い鍋で焦がしてしまう。
  08日: ジョンが、キッチンの修理費用を3社見積中と言ってくる。
10日: ジョンが、私たちの宿泊費を修理費用に返金しないと言う。
    私は疲労困憊で涙が噴き出る。
=========================================

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住8の続き。

ニュージーランドに来てから、ともかく朝が辛い。

なぜ辛いかと言えば、希望がないからだ。
安心して暮らせる家がないと、人は希望を失う。
生活空間に、楽しみをつくり出せないと、外出か、早く夜が来て寝るしか、希望がない。

住み心地の悪い家に住むのが、人にとってどれほどの害悪か、嫌というほど学んだ。


私は目を覚ましたくなかった。
起きたら、現実と向き合わなくてはならない。
それでも娘の制服を洗ってやりたかった。
しばらくして、のろのろと起き上がり、階下の洗濯場へ行くと、ジョンが来た。

「今日来た修理業者、見積金が思いのほか安かったよ」と喜んでいる。

私は普段なら、ジョンが話しかけると、忠犬ハチ公みたいに、すべての作業をやめて傾聴したが、この日は違った。


(知らんがな・・・)
と思った。


(いくら見積が安かろうが、私たちが払ったお金は返さないんでしょ)
と思った。

そう思うと、もう正直に言ってやれ、という思いが出て、私は言った。


「来てからずっと、あなたの奥さん、怖かった。私が機嫌を良くしてもらいたい、と思って話しかけても…」と訴えると、またもや涙腺が潤んだ。


私たち家族は、どちらかと言えば綺麗好きだ。
埃だらけの家を滞在2日目には綺麗に掃除機をかけて、テーブルを拭いた。

満額の滞在費用を払い、光熱費も、共有スペースも、利用する権利があるのに、
節水して、遠慮して、我慢ばかりして、我慢ばかりして、と、思ったら、もう悲しくて泣けてきた。

すると驚いたことにジョンは、「僕でさえ、妻に手を焼いている…」と言う。

「昔は、彼女、ああいう人じゃなかったんだ。今は、分かるだろう?彼女の年齢だから。君がこの地で頑張っているように、エヴァは今、闘っているんだよ。農場とこことを行ったり来たりして、自分と闘っているんだ。」


要するに、更年期ってこと?


と私は思った。
が、家主が更年期でイライラしている、という情報は、さすがに私、分かんない!!!!
お手上げだった。



そして、ジョンは最後に、こういった。

「今日で、この家と最後なんだから、思いっきり素敵な日にしなくちゃね」

彼なりに、私に愛を送ってくれていたと思う。
そして、私も、「そうだね、そしたら今夜ステーキでも焼こうかな」と言ったが、
私はもう二度と台所で調理するのはごめんだった。

そして、それ以来、彼の姿を、二度と見なかった。



by桜子



chopping boards near oven under hood

Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住7

私は日本にいたとき、家があるのは当たり前と思っていた。
家族だけで過ごすことを当然と思っていた。

「シェアハウスって、日本じゃ殆どないですからね」と、日本一毛刈りが速い男、大石駿FromNZは言った。
今回、家族だけで過ごせないことが、いかに苦しいか思い知った。
共同生活は、価値観が一緒の人がいい。そして、愛し合って暮らしたい。



2月8日(水)ジョンが台所の修理費を3社に見積中だ、と言ってきた。

2日に私がミスをし、修理に(Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住6)220ドル、あるいはそれ以上、と言っている。農場経営をしているなら2万円は大した額ではないように思った。が、私は金額よりも、裏で彼が見積をしていたことがショックで、その日は、部屋に閉じこもって寝た。



2月9日(木)朝、目覚めた瞬間から胸の鼓動が激しい。

日本から持参して良かったベスト1は、漢方薬。
念のためにと、精神安定を処方してもらったが、1月から服用し、今や、娘の分まで消費してる。ガブガブ漢方薬だけ胃袋に一気に流しこんで、私の痩せた体はまだ戻らない。

このままじゃヤバイ、と、兼ねてから誘われていたドイツ人ママに、今日カフェいけるよ、と連絡をした。

ドイツ人のタンジェは背が高いショートヘアのドイツ人女性で、弁護士と言う。夫は税理士で、2人はドイツのパワーカップルだった。「でも、ニュージーランドじゃ、制度が違うから全然役に立たない」と彼女は笑った。

私はタンジェと2時間以上もカフェで話し合った。
タンジェもまた、友達の家に住んでいて、「友達なのに高額で貸し出されている」と言い、「友達なら普通、ただで住まわせない?」と言い、「この国の人って、とっても優しいけど、すぐお金を求めてくるよね」と言う。私と全く同じ価値観だったので、私たちは意気投合して盛り上がった。

それで、彼女の凄い所は、「この価格はおかしいから〇〇〇ドルにして」と友達に言った点だ。
「言いづらくない?」と私がおずおず尋ねたら、
「ドイツ人ってはっきり言うのよ」と、さらりと答えた。

彼らは2017年に駐在で来て、3年間過ごしたから、ニュージーランドは第二の故郷といった。
それで子供が合うか、試しに1ターム入学させに再来したのだ、と言う。
それは私たち夫婦とよく似ていて、私たちはお互いに苦労をシェアして慰めあった。

それで、台所の話をすると、弁護士らしく、「家屋の修理はNZ政府がこう言っているから」とリンクを送り、私にもし高く吹っ掛けられたら、おかしいよ、と助言してくれた。

私は相変わらず、家に帰ると、ジョンがいるから緊張した。
胸がドキドキ言う。
でも、主人と二人、この地で頑張らなくちゃ、と辛い胸の内はなるべく言わないように主人にさえ、自制した。
神様は私をなかなか休ませてはくれないが、タンジェの笑顔や、友情は、私にとって一服の清涼剤であった。そして、これもまた、神様からの贈り物に違いない、と感じていた。


by桜子


Season2:ニュージーランドの家探し~短期移住6

2月1日。
1月に同居生活で経験したトラウマか、エヴァの家に暮らし始めても、私の心は落ち着かなかった。

ジョジョの奇妙な冒険ならぬ、わが家の奇妙な冒険fromニュージーランド



娘が、「ママが自殺する夢を見た」と言った。

私は、そんな夢を見させてごめんね、と謝った。
まだ、死なない。まだ死ねないし。

でも、頭の中では何度か、そういう思考が頭を遮った。
私さえ死ねば、万事うまくいくのかな、と考えた。
愚かだと十分わかっている。
でも、そうすることが幸せにつながるような気がした。


いつも怒っている主人の友達や、
イライラするエヴァは、
私が死んだら何かがスッキリするのかな。
それで、死んだら、怒らなくなるのかな、と考えては消え、考えては消えてった。


そういうわけで、エヴァの家でも、私は大変慎重にして暮らすのだが、私はまたもや、失敗を一つする。

この家は、エヴァとジョンがお互いに農場の家を行き来し、交互に管理していた。
エヴァの日が2日続くと、次にジョンがやって来た。

ジョンは口笛を吹いて家の中を歩くような人で、私は、この人がホストを担当したんだろう、と考えた。
エヴァはハーブの畑でタバコを吸う女性だったが、ジョンは掃除機をかける人だった。
それで、ジョンの滞在中、わが娘の入学式に備え、日本米を慣れないキッチンで調理した。

その際、こちらの強い火力で鍋を焦がし、うっかり鍋を台に置いたら、その台が少し焦げてしまった。
主人はこれくらい大丈夫、と言ったが、ジョンは一生懸命こすって綺麗にし、実際の所、傷が3か所できてしまった。

その日の夜も、結局のところ、私はひどく落ち込んで眠った。

ああ、神様ってちっとも私を楽にさせてくれない。
と私はなんで自分がこのニュージーランドでこんなに苦労を強いられるのか、分からなかった。

あれもこれも、神のなさること、
と聖書にあるが、あまりにも、安らげる時間が少ない。



ああ、神様、どうしましょう、どうしましょう。
ああ、神様、助けてください、助けてください、

そうやって過ごす日々は、2月になっても続いた。
そして、夜、お布団に入るときだけが、私にとってすべてを忘れられる瞬間であった。


by桜子



追伸:こぼれ話

日本にいる人が、「よく神様に文句を言わないですね」と、私を想ってくださって、「無理しないよう、正直であれ」と助言を下さった。けれども、私はこのブログをかなり赤裸々に書いていて、不思議と神様を恨んでいない。
※今のところ

たぶんこれは、私は若い時に、たくさん天に唾を吐いて過ごしたため、神を憎むことは人にとって最大の間違い、と知っているせいだと思う。
とか言って、この先もしも、神様を憎むことや悲しませることを書いたらごめんなさい。


white ceramic coffee teacup beside silver teaspoon

Season2:NZマックの時給3000円~

今日は晴れた、ニュージーランド。
1月に来てから雨と嵐のオークランドだが、珍しく晴れた。

昨日は祝日で、今日から平日が始まる。
こっちに来てから「ニュージーランドって休んでばっかりだね」と夫とよく話している。

そういうわけで、今日は学校2日目につき、私は日本人ママとして、今日も日本製のお弁当箱へ食べ物を詰めた。
サンドイッチメインで。

左:キティちゃんジップロック = モーニングティー用の軽食。
サンドイッチ+ブルーベリーを完食したらおやつOK、と娘に話した。
チョコクッキーは、ナラティヴの国重浩一さんが娘に別れ際にくださったもの。



==小学校の時間割==

08:00- 開門
08:30-教室に入ってもいいよ、のベル
08:55-教室に入ってください、のベル
09:00-授業始めるよ、のベル
10:30- モーニングティータイム(20分間:おやつOK)
10:50-授業始まるよ、のベル
12:30‐ランチタイム(55分間:お弁当※各自持参,注文も可)
13:55‐授業始まるよ、のベル
15:00-下校


ちなみにいま、日本の給食時間って何分か知っていますか?
うちの子は、15分。おまけに全員が黒板を向いて、黙食。


これをニュージーランドに来ている日本人ママらに話したら、
「え~!!!!うそでしょっ!」
と非常に驚かれて、

本当と知ると、「日本ヤバすぎ。大丈夫?日本?」と、皆さんが嫌悪していたのには驚かされた。
それでちょっと悲しくなった。みんなも日本人だけど?
でもこちらでは、日本の常識マスクが全く一掃されていて、こちらでマスクしているのは、時たまスーパーで見かける中国人ぐらい。

こちらに来ると、日本の当たり前が、こちらの当たり前と随分異なっていることに驚く。

例えば子供の小学校も、娘が大変驚いたように、詰め込み授業と違って、かなりゆったりしている。
時間割がないのではないか、と娘は言ったが、先生が、先生のペースと、みんなの様子を見て判断しているようだ、ということだった。

同様に、ニュージーランド人らの暮らしぶりを見ていると、仕事に重きを置いているように思えず、「人生を楽しむこと」を第一として、生活の中心に楽しみがあり、その傍らに、ちょっと生活費を稼ぐ、という、いわば楽しみを鮨に例えれば、ガリが仕事、そんな感じ?

実際、金曜15時半になると道路が混み始める。
待ちに待った週末、休むぞー!とソワソワして帰り支度を始め、早く仕事を切り上げる、という話だった。

マクドナルドの店員、何もしなくても時給3000円、土日働けば時給4500円。

これが、NZの給料事情。
日本のマクドナルドの店員よりも、うんと働いてないのに(いつも空いている)月とスッポンの違い。

※先日、卵が8個で千円ぐらいとで高い!と書いたが、この時給感覚なら、高くないと言えそうだ。
ただ、それでも「ずいぶん値上がりしたよ!」と皆さんが仰っていたので、世界的な値上がり含め、間違いないのだろうけれど、それでもこちらは、物価上昇に伴って、時給も値上がりしているのだから、日本がいかにアンバランスか(給料が平行線)、私なりに考えさせられたりする。

by桜子

Season2:ニュージーランド小学校の初日

1月、苦悩続きだったわが家。(悲惨な話:ニュージーランドの家探し~短期移住4
2月、シーズン2を迎え、娘の小学校生活が始まった。

ニュージーランド北島にある大都市、オークランド。
昨今は不動産価格が高騰し、今はバブルという。
娘の小学校は、高級住宅街の地区にあるアイビーバカロレアに準じた、教育スコアの高い学校と言う。

けれども、私たち家族は、ニュージーランド短期移住のきっかけに書いた通り、
「子供の教育のために海外だ!」とか、
朝日新聞で連載中の「私が日本を捨てた理由」にある、日本脱出!の類ではなかった。
本当に、たまたま。
日本好きだし、たまたま、生活の中に、海外で暮らす、という選択肢を選んだだけ。



そういうわけで、娘に望むことはただ一つ。毎日学校へ行ってさえくれれば、それでよし。
でも、うちの子は日本の学校の「画一的な感じ」がどうも性に合わないようで、
「海外もダメなら、うちの子きっと行く学校ないね」と裏で夫と話し合っていた。


「どうする?もし、こっちで『学校行きたくなーい、涙』って言ったら?」
と、夫。
「その時は…しょうがないね…。」
と、私。

当日、娘はやはり緊張して、私たち親にそんな自分を見せたくないと思ったらしく、(早く帰って、)と合図を送り記念撮影すら、撮らせなかった。

下校時間の15時を目指し、車で娘を迎えに行くすがら、夫は言った。

「べべ(仮称:娘の名前)の感想はどうだろうねえー。第一声が『楽しかった!』だったら、うれしいなあ」


私はすぐさま、反論した。

「そんなわけないじゃん!英語、喋れないんだよ。ものすごいストレス抱えて帰ってくるよ。そんな感想、望みすぎだよ!」



だがしかし、彼女はこう言った。

「めっちゃ、楽しかった!!!」


私はわが耳を疑う。
全然写真を撮ってなかったので、今こそ写真を撮ろう、というと、夫に腕をからませ、ピースサインをしている。
この変わりよう、さていかに?


聞けば、ニュージーランドの学校で、初日ながら、「友達が7人出来た」と言う。
そして授業は、「めっちゃ、面白かった」と言う。


「英語、わからなかったでしょう?」
と聞くと、

「わからなかったこともあるけど、分かったところもあった。」
と言った。

「あのね、こっちの学校、すごいんだよ。先生が、〇〇しなさい、って言うと、みんな先生にたくさん質問したり、文句言ったりするの。それで、みんな先生に出された課題が終わると、ソファーの上でバーッと暴れる子もいれば、絵を書いたり、工作する子もいて、みんな自由なの。好きなところに座っていいの。私、楽しい!!!頑張れそう!」




そういうわけで、とりあえず、初日、無事に終わった。
私は今夜は、生クリームたっぷりのパンを食べ、リラックスして、ワインを飲んだ。


神のなさることは、時にかなって美しい。

ああ、今日は安堵が与えられ、感謝、感謝な金曜である。

by桜子




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ニュージーランドの家探し~短期移住4

ニュージーランドの家探し~短期移住3の続き。
白いワンピースを着た初老のエルは、私にとって神々しかった。


しかし、彼女が私たちに与えた部屋は、バックパッカーでもない私たち家族にはしんどかった。
そこはブラジルや、東南アジアなどの移民が住む共同フロアーであった。
でも、ともかく感謝すべきだ、と私たち夫婦は考えた。

それまで私たちは、良い家に住んでばかりだった。
だから、まずは与えられたことに感謝、と。

けれど、その後、エルは言った。
「二泊で150ドル。あとは交渉ね。それでいいか考えておいて」
私はてっきり、彼女の善意で家に泊まらせて頂くのだ、とばかり思っていたのでやや驚いた。
しかし夫は「そうなる可能性がある」と私に事前に言っていて、読みがあたった。


しつこいが、私たち夫婦は、感謝すべき、感謝すべき、と心の中で呪文のように唱えていた。

けれど、悲しいかな、本能は何か言っていた。私の心が泣いている。
私は、この家探しの過程において、実に多くの方の善意に遭う。
そして、地元の教会の週報に「日本人家族が困っている」とお願いしていないのに、取り上げられるほどになって、ぽっと出の私たちがこのような善意に遭うとは、と感動した。
が、物件においては、お会いするクリスチャン家主が、揃って、お金の話になると、いきなり、
「あら、いくらかしら?今まで考えたことなかったわ!人に部屋を貸したことがなかったから」と言って、
たとえ旦那さんが、「週300ドルもいらない」と首を振っても、奥さんは「市場相場は500だから、一泊100ドル、一週間なら泊数が多いから500」と、ビジネスウーマンになることが、同じクリスチャンとして、どうしても、私の理解に苦しむ所になった。

彼女は、私たち家族が、困っているのを知っている。
クリスチャンであることも知っている。
たった一泊でも100ドル払え、と言う所が、非常に理解に苦しむ。
わが家なら、あるいは、うちの主人なら、「お金はいらない」と言うだろう。


これからは私も、うちに泊まるなら一泊一万円ね、というべきなのかしら?
と、私は夫に思わず聞いた。

でも結局学んだことは、クリスチャンだから、ってその人は神様じゃない、ということだった。
つまり、「人を」頼ってはならぬ、と学んだ。

そして、クリスチャンとは、神様を信じている人を指すが、
一口に言っても、その人の価値観や考え方、またその信仰は異なっているわけだから、
私たちはたとえ、クリスチャンの人だといっても、無邪気に喜んではいけない、と改めて学んだ。


そういうことは、日本で、それなりに分かっているつもりだったが、
異国にいて、つい、優しくて、祈ってくれる人がいると、私などはすぐ無防備になって油断して、なんでもペラペラ喋ってしまっていた。

私は、間違いだった、と気づいた。
そうだ、人でなく、神だけに頼ろう、と改めて学んだ。
で、話を戻す。
場所は、エルに案内された私たちの小さな部屋。


ふと見ると、夫が一生懸命、スマホを触っている。
何をしているかと聞くと、
「同じお金を払うなら、もっと別の選択肢があるんじゃないの?」と言う。


それで実は私も同じ気持ちだったため、急いでパソコンを開いた。

「一つ、心あたりがあるの。私たち家族に4月まで滞在してもいい、という方が、クリスチャンじゃないけど、いるの」

その方は、Airbnbを通して、私たち家族に、スペシャルオファーの金額を提示してくれていた。
が、31日にその人の家を予約しようとすると、サイトから消えていた。

けれども、幸いだったのは、最後の最後に、Airbnbシステムでやり取りをしていたので、履歴が残っていて、メールを送ってみると、それは確かに彼女に届いていた。

それで、なぜサイトから消えたか問うと、Airbnbで嫌なことがあった、もう掲載をやめる、と書いてあった。
そして以前彼女は、私たち家族に、「一泊80ドルで泊らせたいけれど、システムを経由すると、どうしても高額になる」と嘆き、ゆえに、彼女の家に泊まれないでいたわけだが、緊急時、知恵が働く。

私たちは、互いの住所、電話番号、メールアドレスはAirbnbで伝えられなかったので、代わりにこう書いた。

「今から会えますか?〇〇ストリートの一番端に、15分後なら車で行けます」

驚いたが瞬時にレスが来た。

「オーケー」


そう、そして今、私たち家族は、住む家を見つけた。時間にして、31日16時だったか。
まさにギリギリだった。

その家には、猫5匹がいて、「猫があなたたちに慣れるまで6か月かかるわ」と玄関先で、言われた。
Airbnbでトラブルを経験したばかりの家主エヴァは、疲れた表情をして、私たちを知ることに疑心暗鬼になっているようだった。
が、猫はすぐ、私や娘の足元をスリスリしたので、彼女は私たちをOK、と認めた。

そうして私たちは、まず、お互いを知るために、1週間住んでいいことになり、泊ることになった。



が、話はそこでハッピーエンドにならない。

今度は、エルから連絡が来た。
「今どこにいる?」
それで、私たちに、「泊るかどうか、考えておいて」と言っていたにも関わらず、
私たちが泊まらないと分かるや否や、「失礼だ!」と騒ぎ始め、怒っていた。

私たちは、一生懸命、お礼を言い、失礼のないように、そしてもちろん、ごめんなさい。と詫びたが、あきらめず、また執拗に「2日から泊まるように」と追い打ちをかけてきた。


私は家が与えられた喜びよりも、それまでに体験してきた、人の善意の裏にある「偉大なお金のパワー」に、圧倒され、大きな驚きと共に悲しかった。お金はかくも、人を変えてしまう。いいアイデアでしょう、といったエルは、お金あってこその優しさだったのか。
誰もかれもが、お金、お金、と言っているように私には思えて、本当に悲しくて切なくてたまらなかった。


エヴァ同様、私もまた、知り合う他人に疑心暗鬼になってきて、この家に安らげず、眠りについた。

by桜子

追伸①小さな池には、亀が5つもいて、庭にはインコ、ハーブ、コーヒー豆、プラム、バナナの木が備わっている。オークランド市内にしては、自然を味わう庭があり、まだ一度も利用していないが、プールやジャグジーもある。

神様が私たちに与えてくださった家は、結局のところ、こういう家だった。

追伸②政府が通学自粛を取り下げたので、2月3日から学校スタートになりました。
娘は急な変更でストレス、と落ち込んでいますが、お祈りよろしくお願いします…。

追伸③日本一毛刈りが速い男、大石駿FromNZに書いた、古田稔さんに連絡をくださった方がおられ、古田さんが、とても喜んでおられるようでした。メッセンジャーで、稔さんはやり取りが出来るようですから、ぜひお見舞い応援メッセージを、示された方は(祈ってから)お送りされてはどうかな、と思います。:)


このブログを読んでくださっている方に、心から感謝申し上げます。m(__)m
私たちの旅(家探し)は、まだまだ続きます…。

ニュージーランドの家探し~短期移住3

2月1日から住む家がない、の続き。(詳細はhttp://ニュージーランドの家探しより)

31日の朝、緊張して起きた。
パソコンを開くと、一通のメールが届いていた。
それは、それまでせっせと、わが家を見に来い、と私たちに営業してきた、Airbnbの家主エル(仮名)だった。

「コテージは安全だから、まずこちらに来て。それで、2月2日までは、わが家の1階に泊まったらどう?いいアイデアでしょう?」

詳細割愛するが、私たちは彼女の一軒家に2月2日から泊まる予約をいれていた。(31日から満室で予約不可だった)
それで、私は、これは神様から来た、と雷に打たれたように判断した。

「なんかよく分かんないけど、まずこの人に会いましょう!」
と夫に言って、荷物をすべて車に積んだ。


別れ際、それまで滞在していた家のオーナーが、ちょっと渡したいものがある、と言って、両手に、
①冷凍の羊肉(彼女の羊)
②卵8個、を持ち、
私たちの家の玄関に現れた。


感動した。
神様に見える。
後ろから後光がさすよう。

いや、嘘だけど。


前日、娘と手作りパンを差し上げたのが良かったのかな、と一瞬、私は考えた。
が、そんな下世話な自分を恥じた。
間違いなく、神様からの憐れみでしかない。

第一、滞在中に家主から「スーパーで羊の肉を買わない」と聞いていて、
「そんなラムは、いったいどんな味だろうね」と話していたから、素直にうれしかった。
そして、ここでは高額な卵も、8個(日本円で千円ほど)も頂いて、すごく助かる、と思った。

私たちは、その上、最後に、果物の木からたくさんのプラムを摘んで、「日曜になったら、教会のみんなに差し上げよう」と笑い、エルの下へわき目もふらず、車を走らせた。

bedroom interior setup

ニュージーランドの家探し~短期移住

苦しいニュージーランド生活3で書いた通り、私たちは今、2月1日から住まいがない。
この家を出る日まで、あと3日。
父親が、電話で言った。

「ホテルに住めばいいじゃないか。」

しかし夫は、「ホテルが近くにないんです。」と答えた。

無理してオークランド空港近くのホテルに住む手も、なくはないだろう。
が、なんということだろう。
3日前、記録的な豪雨に襲われたオークランドは、空港が水浸し。
多くの家屋が洪水被害で浸水し、道路は閉鎖も多く、市では緊急事態警報が発令された。
ここ真夏のニュージーランドでも、極寒の日本と同じく異常気象が発生して、
「こんな夏は初めて!」と会う人が口を揃えて言う雨の夏を迎えている。

clean blue water rippling in basin

「洪水で、部屋がない人が増えたから、部屋探しはさらに難航するでしょうね」

と、土曜日、ドイツ人ママから、私にメールが来た。
彼女は、わが家と同じく子供の短期留学でニュージーランドに夫婦できていて、2日前ササっと連絡先をくれた人だったが、わざわざ、心配して、頼りになる不動産屋の電話番号と担当名を私に送ってきてくれていた。



しかし、私は、次のように考えていた。


さっき、神様が私に家を与えると約束してくれたから、
その不動産屋さんにお世話になる可能性はかなり低いわ、と。


なぜか。

それは、土曜の朝、私はオンラインで見つけたのだ。
理想の家を。
そして、私は大胆に祈ったのだ。


ああ、神様、私たち今、2つの部屋の候補がありますけど、
私たち、部屋じゃ、ダメなんです。
私たち、家が欲しいんです。
私たち家族が、リラックスできる家が必要なんです。
家をください。
そして、もし家が与えられるなら、神様、その証拠に、卵を下さい。

今住んでいる家には、放し飼いにしているニワトリがいて、来てからずっと、私たちは卵が欲しい、と大家に言っていた。それで、オーナーは、「うん、あげる」と言ったが、「最近どこで産んでいるのか分からない」と言って、もらえないでいた。


それで私は、祈った後、期待して、家のドアを開けた。
そして、ニワトリが卵を産みそうな茂みを見た。


・・・

空っぽだった。

ガーン。ショック。


それで反省した。

ああ、こんな風に神様に家をくれる「しるし」を下さい、なんて、
そんなこと、祈っちゃいけなかったよね。
「しるしは今の世では与えません」とかなんとか、聖書のどこかに書いてあったよなあ、と
ガッカリして、原っぱをのろのろと歩いた。


そして、気を取り直して、家を出たついでに果物の生る木の茂みに出かけ、バッグに果物をたくさん詰めて、家に戻った。

すると、どうだろう、先ほどの茂みに、ニワトリが座っている。
そしてお尻をプルプルっと降っている。
あれ、もしや、ひょっとして…


私は祈った。ああ、神様、この子が卵を産みますように…!
神様、神様…!!!


ポトン

ニワトリは私をチラッと見て、そして去っていった。

た、た、たまご・・・!
ちょっと、人生で初めてニワトリが卵を産んだところを見たんですけど!!!


「ねえ、私たち、絶対、家が与えられるー!」
声高らかに、玄関で私はホカホカの卵を手に、娘と夫にその「生卵」を触らせて、コトの顛末を話した。

ハハハ
と夫は笑っていた。

私は、信じることにした。
この理想的な家、必ず私たちの住む家になる、と。
何事でも信じたらその通りになる、って聖書にあったではないか。
疑わずに信じよう。


しかし、実のところ、この家は、こちらでの賃貸物件のため、その実現は容易ではない。
第一に、契約は最低1年が求められる。しかし、私たちは短期だけ契約したいのである。
おまけに、この契約履行が仮に進んだとしても、最低1週間は審査等で時間がかかり、
おまけに土日祝日は、オフィスが閉まっている、とニュージーランドの人たちは私に教えてくれた。


ふむふむ、だとすると、私たちはいずれにせよ、2月1日ここに住めないのは確定だ。
だとしたら、それまでどこに仮住まいを決めたらいいだろう?


1月29日、日曜日。私たちはオークランド市内の教会に参加した帰り道、高速道路で、虹を見た。
水平線から水平線へと続く、大きな虹を見た。



「ママ、虹!虹が180度だよ!神様がいい家を与えますっていうことかな?」と娘がその美しさのあまり、興奮して言った。


うん、そうだねーと、私は言った。
そうだ、神様は必ず、良い家を与えてくださる。

第一に、卵が与えられた。
第二に、虹が与えられた。
そして、
礼拝後にお会いした宣教師の方が、私たちに

「一つでも住まいの選択肢があるなら良かった」

と言ってくださっていたのだけど、帰る頃になると、あろうことか、私たちは、一つどころか、四つも選択肢を持って帰途についたのだった。



by桜子


タイムリミットまで、あと3日