2月1日。
1月に同居生活で経験したトラウマか、エヴァの家に暮らし始めても、私の心は落ち着かなかった。
娘が、「ママが自殺する夢を見た」と言った。
私は、そんな夢を見させてごめんね、と謝った。
まだ、死なない。まだ死ねないし。
でも、頭の中では何度か、そういう思考が頭を遮った。
私さえ死ねば、万事うまくいくのかな、と考えた。
愚かだと十分わかっている。
でも、そうすることが幸せにつながるような気がした。
いつも怒っている主人の友達や、
イライラするエヴァは、
私が死んだら何かがスッキリするのかな。
それで、死んだら、怒らなくなるのかな、と考えては消え、考えては消えてった。
そういうわけで、エヴァの家でも、私は大変慎重にして暮らすのだが、私はまたもや、失敗を一つする。
この家は、エヴァとジョンがお互いに農場の家を行き来し、交互に管理していた。
エヴァの日が2日続くと、次にジョンがやって来た。
ジョンは口笛を吹いて家の中を歩くような人で、私は、この人がホストを担当したんだろう、と考えた。
エヴァはハーブの畑でタバコを吸う女性だったが、ジョンは掃除機をかける人だった。
それで、ジョンの滞在中、わが娘の入学式に備え、日本米を慣れないキッチンで調理した。
その際、こちらの強い火力で鍋を焦がし、うっかり鍋を台に置いたら、その台が少し焦げてしまった。
主人はこれくらい大丈夫、と言ったが、ジョンは一生懸命こすって綺麗にし、実際の所、傷が3か所できてしまった。
その日の夜も、結局のところ、私はひどく落ち込んで眠った。
ああ、神様ってちっとも私を楽にさせてくれない。
と私はなんで自分がこのニュージーランドでこんなに苦労を強いられるのか、分からなかった。
あれもこれも、神のなさること、
と聖書にあるが、あまりにも、安らげる時間が少ない。
ああ、神様、どうしましょう、どうしましょう。
ああ、神様、助けてください、助けてください、
そうやって過ごす日々は、2月になっても続いた。
そして、夜、お布団に入るときだけが、私にとってすべてを忘れられる瞬間であった。
by桜子
追伸:こぼれ話
日本にいる人が、「よく神様に文句を言わないですね」と、私を想ってくださって、「無理しないよう、正直であれ」と助言を下さった。けれども、私はこのブログをかなり赤裸々に書いていて、不思議と神様を恨んでいない。
※今のところ
たぶんこれは、私は若い時に、たくさん天に唾を吐いて過ごしたため、神を憎むことは人にとって最大の間違い、と知っているせいだと思う。
とか言って、この先もしも、神様を憎むことや悲しませることを書いたらごめんなさい。