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young ethnic male with laptop screaming

さよならブルシットジョブ、職場に対話を!

日本に帰って思ったことがある。
い、忙しい。

ニュージーランドの生活で覚えた、豊かな暮らしを保とうと、努力している。
けれど、自分が職場に戻ったこともあり、あっというまに日が暮れて、ブログは書けなくなってしまった。

それで日々思うこと。

日本ってなんか灰色だよな~。

そしたら先日、Voicy(音声プラットフォーム)で、友人のビジネス著述家の山口周が、まさに私の思いを代弁して小気味よかったので、ご紹介します。



「日本の企業の特徴って、楽しそうに仕事している人って、
 ホント少ないんですよね」


「(デヴィッド・グレーバーの)ブルシットジョブって言うのをやっている、と感じている人が多いと思うんですけど、これは人間、壊れちゃうと思うんですよね。」

※6分26秒の箇所でいってます。

ブルシットジョブは、クソどうでもいい仕事ですね。

いや、本当にね、みんな壊れないように、と言いたい。


で、ニュージーランドの仕事がいい、とは言いませんが、現地で行ってみて驚いたのは、ニュージーランドの人たちは、みんな生きるために働いているんですよね。金曜の午後になると、ソワソワしちゃって、道路が午後三時にもなると渋滞になる。なぜって、みんな家族と出かけるから、遊ぶから、っていうことで、いや、もう日本人からしたら、驚きでしかない!っていう。

日本は逆で、働くために生きているんですよね。

私は今、残りの人生も少ないので好きなことを書きますが、生きるために働く社会にしたいなと思いますし、
そのためには企業も行政も仕組みを変えて頂く必要があると思っていて、そのヒントの一つに、フィンランドのオープンダイアローグや、ニュージーランドのナラティヴ・セラピーといった対話の理念が、これからの日本社会の一つのカギになると信じています。


「私、職場にこれらの手法を取り入れたいんですよ」

と、昨年から、職場はもちろん、会う人会う人に、伝えていったとこら、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
先週のカンブリア宮殿(テレ東)で、なんと、下記ニュースが入ってきました(!)


メトロール社さんの実践する朝礼は、まさに、オープンダイアローグではありませんか?!

録画みられる方は見ていただきたいと思います。

この会社では月曜朝に社員全員が円になり、週末の話をひとりひとり、話して聞くのだそう。その内容は、業務と無関係、なのに世界トップクラスのシェアを誇れる町工場になっている!

というわけで、
・最近会議が盛り上がらない
・職場が活気がない
・イノベーションを起こしたい

と思う企業の方は、このネタにもし、ビビビと来たら、職場にどう取り入れるか、一緒に話し合いませんか?

まずは試してみたい、という方は、私がお試しをやりますので、ぜひご連絡くださいね。



by桜子

追伸:森川すいめいさんへ、Voicyの更新を首を長くして待ってます。なんでも思ったことを置く日をお待ちしておりますw

blue skies

NZでナラティヴ・アプローチを率いる第一人者のYOU

A Japanese leader in narrative approach in New Zealand is gaining attention in the business world.

人生には心配の種がごろごろ転がっている。不安を訴えると、時に彼らは「メンタルが弱い」「ダメだ」と烙印を押されたり、本人も自己嫌悪に陥ることがある。

私はこれらの心配事に対して、「そうじゃないかも」と向き合い、「あなたが、あなたの人生の主人公だから」と応援する人をニュージーランドのハミルトンで見つけたので紹介する。

心理カウンセラーのルー大柴ならぬ、ナラティヴ国重。いや、これは私が裏で勝手に呼ぶあだ名で、正しくは国重浩一(59)と言い、ナラティヴ・アプローチ、或いはナラティヴ・セラピーの第一人者だ。近年、このキーワードはビジネスでも注目されている。

ナラティヴセラピーとは何か。ここでは「相手と話す際、敬意を示し、非難しないアプローチ」と捉えてくれれば良い。詳しくは、ナラティヴ・セラピーの会話術: ディスコースとエイジェンシーという視点amzn.toなど専門書を参照頂きたい。

 今日まで氏はニュージーランドを拠点に、多数のナラティヴ・セラピー関連書籍を執筆し、公開、実践されている。2019年には、クラウドファンディングの協力を経て、日本に「ナラティヴ実践協働研究センター」を設立。自身の後継者育成にも熱心で、従来、カウンセラーとは同僚に自分の技法を見せないが、彼はそのスキルを余すところなく公開実演。皆でより良い社会を目指す、それが国重流だ。

じゃあ、さっそくインタビューシリーズ「YOUは何しに〇〇へ」を始めよう!
(※NZで初のリモート取材)

Life has worries that roll around like marbles. Sometimes these people are stamped with “weak mental” or “worthless” labels, and even the person themselves can fall into self-loathing. Today, I found someone in Hamilton, NZ who faces these worries and encourages others by saying “It shouldn’t be that way” and “You are the protagonist of your own life.” He is a narrative therapist, named Hirokazu Kokushige (59). He is a leading figure in narrative therapy and approach. He has also been attracting attention in business in recent years.

What is Narrative Therapy? It can be understood as an approach where one shows respect and refrains from blaming when engaging in conversation with another. For more details, please refer to specialized books such as “Narrative Therapy: The Discourse and Agency of the Approach” .

Until today, Mr. Kunishige has been based in NZ and has authored numerous narrative therapy related books, shared them publicly, and put them into practice. In 2019, he established the “Narrative Practice Collaborative Research Center” in Japan through crowdfunding. He is also enthusiastic about cultivating his own successors and unlike traditional counselors who do not show their techniques to their colleagues, he openly demonstrates his skills. His approach aims to create a better society together, and that is the Kunishige-style. Today, I spoke with him in NZ.

Then let’s get started with my recently started interview series called ‘What brought you to ____?’ Let’s see what you came here for! (* First remote interview in NZ)”




桜子:
ちょっと私、緊張しています。なので、インタビュー前に少し遊んでみたいな。


国重:
いいですよ。どんな遊びをしますか?

桜子:
対話のプロを相手に恐れ多いんですけど、1分間リスニングワークをやらせてください。これって先手と後手、どちらがいい、ってありますか?

ここで解説しよう。リスニングワーク、とは、フィンランド式精神医療、オープンダイアローグ(開かれた対話)①の練習に用いる、聞く練習のこと。話すことと、聞くことを分ける対話のトレーニングの一種で、私はどちらが先に話すのが正解か、と常々疑問に思っていたことを尋ねた。

国重:
うーん。聞いた方が落ち着きます?それとも話した方が?僕はどっちでもいい。


桜子:
じゃあ、私は話す方が落ち着くから、先手。


ナラティヴの大家に対し、のっけから他の流派を用いるのは、表千家の家元に、裏千家を頼むようなもの。失礼も甚だしい。結果、これで逆にドツボにハマる。私は1分で緊張がほぐれず、あっという間に浩さんの番になった。


国重:
僕はリラックスしているんですけど、インタビューでどんな質問を考えてきたのかな、と興味を持っています。
なんか、すこし、自分が想像できないような質問を聞いてくれたら楽しいかな。…どう応えられるか、挑戦したいな。


桜子:
うっ、プレッシャーが増した…。あの、浩さんの本を読めば読むほど、対話のプロと話すって、こんな挑戦ないよな、と思ったんですよね。私にとっても、かなり挑戦です。


国重:
なんか一度ね、あれだけ時間かけて家族で会ったのに。(注:1月に夫と娘も連れて、家族全員で家にお邪魔した)会う前だったらね…


桜子:
ハハハ

国重:
話した後なのにな。だけど、緊張するんだな、と思っています。


桜子:
ハハハハハ。
じゃあ、今日のテーマ行こう。
すみません、私が考えてきたのは、Why you’re in New Zealand?と。なんで、あなたはニュージーランド(以下、NZと略す)に?と。こんな簡単な質問なんです。ナラティヴを少し勉強した私風に訳すと、“何があなたをNZに来させたのか?“。



浩さんは笑いもせず、真面目に回答した。1991年に1度、ワイカト大学院でナラティヴ・セラピーを学びに来て、日本へ帰国し、今回は2度目の滞在と言う。


桜子:
私がお伺いしたいのは、2度目の今、なぜあなたはNZにいるのか?と。


国重:
質問をありがとうございます。
教育的な側面が大きかったですね。子どもたちの進学です。2010年にニュージーランドに戻って来て、ハミルトンに住み始めたんですよ。(中学生の娘へ)聞き方も誘導的だったんですけど、“いま、受験勉強したいのか?”という話で(笑)。そりゃしたくない、と答える……かなと思ったんですが。


桜子:
ハハハ

国重:
だから、僕は最初は勉強したかったんですけど、どちらかと言えば、子供たちのためでしたね

それから13年の月日が流れ、結果どうだったかと尋ねると、浩さんは丁寧に子どもの状況をひとりひとり振り返り、「出来た」と評した。さて、今日の記事はこれでおしまいだ。読者の皆さんはきっと物足りない、と思ったかもしれない。

冒頭に書いた、「ナラティヴ・セラピー」「ナラティヴ・アプローチ」は何なのか、とか、不安の向き合い方など、もっと聞きたいことはあったかと思う。実際、私はこれで終わってはもったいない、とあれこれ質問した。

*なぜ、ナラティヴの『ヴ』は、『ブ』と書かないのか、どういう意味があるのか
*ニュージーランドと日本は何が違うのか、どうして日本は生きづらいのか
*どうして日本の企業は病んでいる人が多いのか
*子供がゲームをやることについてどう思うか

その中で、お互い、ゲームの話などは特に笑って、対話した。

しかしこの記事を書くと、主題とずれるので、それはいつか、ほかの時に載せることにして中身を取っておく。
今日のこの記事、中身ないよな、と思った方へ。最後にとっておきの情報を載せる。


桜子:
これブログに書いていいんですかね?


国重:
いいよ。


ニュージーランドのナラティヴ国重は、今年、日本に帰ってくるよ・・・!
ああ、私はとっても楽しみだ。
今度さらに交流が出来そうじゃないか。

ナラティヴ国重が日本で、これからどんな人生を送るのか、目が離せない。

by桜子



※国重さん関連記事


不安に耳を傾ける(金子書房@kanekoshobo)
(国重浩一:日本臨床心理士、ニュージーランド・カウンセラー協会員、ナラティヴ実践協働研究センター)
#不安との向き合い方 #note

You are Special 落第シールを貼ったのは誰?

crop person showing blank business card

小さな人形の村があった。

人形は皆、一人の彫刻師から作られていたが、背の高さも低さも、顔の造形も服装も、違っている。彼らは一日中、毎日おなじことをして暮らす。それは、お互いに会えばシールを貼り合うってこと!

素敵な人に遭えば、「いいね!」のシールを貼る。何枚でも貼れる。
イケてない人に遭えば、「落第」のシールを貼る。何枚でも貼れる。

パンチネロという名前の人形は、「落第」のシールばかりついていた。
今日こそ、いいね!が欲しいのに、すぐ失敗して落第シールをみんなに貼られてしまう。
パンチネロは、だんだん、外に出るのが嫌になった。何かするのも怖くなった。


I don’t want anyone’s marks.

僕、誰からもしるしをつけられたくないよ。




*     *      *      *

woman wearing black camisole


このような場面は、私たちの身近にある。

厄介なのは、私たちがお互いに透明のシールを貼り合っていることや、
時には自分で、落第シールを貼ってしまうことさえある、ということ。


①会社の仕事がうまくいかないのは、私の仕事のやり方が下手なせい。
②子供が言うことをきかないのは、私の育て方が悪いせい。
③朝から家族に怒鳴ってしまうのは、私の性格に問題があるせいだ。

今なら私は、これらの呟きに、次の問いをしてみたい。


①あなたの会社での仕事はうまくいかないという考えはどこから来ていますか?
②あなたの育て方が悪いという発想は、何から来ていますか?
③朝、怒ったのは、何に対して反応したと考えますか?


この問いの良し悪しは、残念ながら私には分からない。
しかしながら、無意識に私のせい、と思う思考に一つの革命を起こしてみたい、と私は考えた。
そして、自分を責めることについて、待った!を大きな声で唱えるのが、ニュージーランド在住の国重浩一「ナラティブセラピーの会話術」だ。


仕事をするのが嫌いな人
子育てがうまくいかない人
性格に問題がある人


彼は著書で、
ちょっと待ってください。あなたは「仕事がうまくいかないのは自分のせいだ」と言うけれど、それはどういうことなんですか?
と、私たちに立ち止まらせる。


今、みなさんが信じていること、本当だと思っていること、当たり前だと感じること、誰もがそう思っていると考えることを、ちょっと怪しいと思って眺めてみる(国重浩一、ナラティヴ・セラピー・ワークショップBOOK1、北大路書房P55より引用)



あなたの背中にある、その「落第シール」、誰がつけた?

ちょっと触ってみてごらん。

もしかしたら、するりと床に落ちてしまうから。



by桜子

たいせつなきみ


※冒頭の文章は「たいせつなきみ」英語で「You Are Special」(著マックス・ルケード)から紹介させて頂きました。

※国重浩一氏にインタビューをします!4月にUP出来たらいいな!質問事項があれば今週の木曜までにsakurako*sakurako.cc ( *にアットマークをいれる)までメールください!


white ceramic coffee teacup beside silver teaspoon

Season2:NZマックの時給3000円~

今日は晴れた、ニュージーランド。
1月に来てから雨と嵐のオークランドだが、珍しく晴れた。

昨日は祝日で、今日から平日が始まる。
こっちに来てから「ニュージーランドって休んでばっかりだね」と夫とよく話している。

そういうわけで、今日は学校2日目につき、私は日本人ママとして、今日も日本製のお弁当箱へ食べ物を詰めた。
サンドイッチメインで。

左:キティちゃんジップロック = モーニングティー用の軽食。
サンドイッチ+ブルーベリーを完食したらおやつOK、と娘に話した。
チョコクッキーは、ナラティヴの国重浩一さんが娘に別れ際にくださったもの。



==小学校の時間割==

08:00- 開門
08:30-教室に入ってもいいよ、のベル
08:55-教室に入ってください、のベル
09:00-授業始めるよ、のベル
10:30- モーニングティータイム(20分間:おやつOK)
10:50-授業始まるよ、のベル
12:30‐ランチタイム(55分間:お弁当※各自持参,注文も可)
13:55‐授業始まるよ、のベル
15:00-下校


ちなみにいま、日本の給食時間って何分か知っていますか?
うちの子は、15分。おまけに全員が黒板を向いて、黙食。


これをニュージーランドに来ている日本人ママらに話したら、
「え~!!!!うそでしょっ!」
と非常に驚かれて、

本当と知ると、「日本ヤバすぎ。大丈夫?日本?」と、皆さんが嫌悪していたのには驚かされた。
それでちょっと悲しくなった。みんなも日本人だけど?
でもこちらでは、日本の常識マスクが全く一掃されていて、こちらでマスクしているのは、時たまスーパーで見かける中国人ぐらい。

こちらに来ると、日本の当たり前が、こちらの当たり前と随分異なっていることに驚く。

例えば子供の小学校も、娘が大変驚いたように、詰め込み授業と違って、かなりゆったりしている。
時間割がないのではないか、と娘は言ったが、先生が、先生のペースと、みんなの様子を見て判断しているようだ、ということだった。

同様に、ニュージーランド人らの暮らしぶりを見ていると、仕事に重きを置いているように思えず、「人生を楽しむこと」を第一として、生活の中心に楽しみがあり、その傍らに、ちょっと生活費を稼ぐ、という、いわば楽しみを鮨に例えれば、ガリが仕事、そんな感じ?

実際、金曜15時半になると道路が混み始める。
待ちに待った週末、休むぞー!とソワソワして帰り支度を始め、早く仕事を切り上げる、という話だった。

マクドナルドの店員、何もしなくても時給3000円、土日働けば時給4500円。

これが、NZの給料事情。
日本のマクドナルドの店員よりも、うんと働いてないのに(いつも空いている)月とスッポンの違い。

※先日、卵が8個で千円ぐらいとで高い!と書いたが、この時給感覚なら、高くないと言えそうだ。
ただ、それでも「ずいぶん値上がりしたよ!」と皆さんが仰っていたので、世界的な値上がり含め、間違いないのだろうけれど、それでもこちらは、物価上昇に伴って、時給も値上がりしているのだから、日本がいかにアンバランスか(給料が平行線)、私なりに考えさせられたりする。

by桜子