You are Special 落第シールを貼ったのは誰?

crop person showing blank business card

小さな人形の村があった。

人形は皆、一人の彫刻師から作られていたが、背の高さも低さも、顔の造形も服装も、違っている。彼らは一日中、毎日おなじことをして暮らす。それは、お互いに会えばシールを貼り合うってこと!

素敵な人に遭えば、「いいね!」のシールを貼る。何枚でも貼れる。
イケてない人に遭えば、「落第」のシールを貼る。何枚でも貼れる。

パンチネロという名前の人形は、「落第」のシールばかりついていた。
今日こそ、いいね!が欲しいのに、すぐ失敗して落第シールをみんなに貼られてしまう。
パンチネロは、だんだん、外に出るのが嫌になった。何かするのも怖くなった。


I don’t want anyone’s marks.

僕、誰からもしるしをつけられたくないよ。




*     *      *      *

woman wearing black camisole


このような場面は、私たちの身近にある。

厄介なのは、私たちがお互いに透明のシールを貼り合っていることや、
時には自分で、落第シールを貼ってしまうことさえある、ということ。


①会社の仕事がうまくいかないのは、私の仕事のやり方が下手なせい。
②子供が言うことをきかないのは、私の育て方が悪いせい。
③朝から家族に怒鳴ってしまうのは、私の性格に問題があるせいだ。

今なら私は、これらの呟きに、次の問いをしてみたい。


①あなたの会社での仕事はうまくいかないという考えはどこから来ていますか?
②あなたの育て方が悪いという発想は、何から来ていますか?
③朝、怒ったのは、何に対して反応したと考えますか?


この問いの良し悪しは、残念ながら私には分からない。
しかしながら、無意識に私のせい、と思う思考に一つの革命を起こしてみたい、と私は考えた。
そして、自分を責めることについて、待った!を大きな声で唱えるのが、ニュージーランド在住の国重浩一「ナラティブセラピーの会話術」だ。


仕事をするのが嫌いな人
子育てがうまくいかない人
性格に問題がある人


彼は著書で、
ちょっと待ってください。あなたは「仕事がうまくいかないのは自分のせいだ」と言うけれど、それはどういうことなんですか?
と、私たちに立ち止まらせる。


今、みなさんが信じていること、本当だと思っていること、当たり前だと感じること、誰もがそう思っていると考えることを、ちょっと怪しいと思って眺めてみる(国重浩一、ナラティヴ・セラピー・ワークショップBOOK1、北大路書房P55より引用)



あなたの背中にある、その「落第シール」、誰がつけた?

ちょっと触ってみてごらん。

もしかしたら、するりと床に落ちてしまうから。



by桜子

たいせつなきみ


※冒頭の文章は「たいせつなきみ」英語で「You Are Special」(著マックス・ルケード)から紹介させて頂きました。

※国重浩一氏にインタビューをします!4月にUP出来たらいいな!質問事項があれば今週の木曜までにsakurako*sakurako.cc ( *にアットマークをいれる)までメールください!