日別アーカイブ: 2009年5月27日

この秘密は墓場まで持っていく

というくだりで、日経新聞の22日朝刊社説に【裁判員制度での守秘義務】に関する記事がある。

筆者は、裁判内容の守秘義務について、もし関係者がその内容を打ち明けたら刑事罰があることに対し、「これでは心の負担があまりに大きい」と憂い、森英介法相が発言した、『自然体で参加を』に関しては、「自然体を支える策が要る」と結んでいる。

まことに・・・

絶対誰にも言わないでね

と告白される話は、受ける方もツラいことが時としてあるのである。

ちょうど最近それについて考えていた私は、この記事を前にして唸った。

かと言って、打ち明ける側は自分を信用して話してくれたのである。

だから

誰にも言わないで、

とお願いされたら誰にも話さないぞ、と己に課し、
心の奥底にしまう。

だがそれは、秘密を知った故に振り回される感情があり、

ときにそれは重たいのである。

堀江元社長ら賠償76億円

あんまり身内のことは書きたくないのだが、
先週末の夜遅く、父親がすごくうれしそうな顔をして、家に帰ってきた。

あんまりうれしそうなので、どうしたのか尋ねたら、
「今日、ライブドア事件の判決が出たんだよ」
と、言う。

それがどうしたのかと問うたら、
「賠償金76億円だって。
 彼(堀江さん)って、資産100何億持っているんでしょう?」

だから?

「ちゃんと残りがあるじゃない。生活できるでしょう?」
「いやあ、良かったねえ?」

・・・。

本当にこのときばかりは、父親の人の好さに開いた口がふさがらなかった。
どうしてこんな性格の悪い私に、こんな親が与えられたのだろう?

私は親が自然に身につけている感覚と
自分のもつそれとの落差に、激しく落ち込むことがある。

と・・・私の問題はともかくも。

かつては、堀江さんインタビューをさせて頂いた者として、
判決結果の意味はよくわからないのだが、
堀江さんが良かったというものであれば、良かったなあと、後づけで感じたのである。