カテゴリー別アーカイブ: LOVE(愛)

最後の○歳

今日で最後の○歳だ、と夫が三回も言って、祝福あれと祈ってくれた。

○歳、○歳と、どうしてそんなに連呼するの?と半ばイヤな気持ちで尋ねたら、

○歳+1は、完全に40代の仲間入りだから、

と言う。

確かに、ぐっとミドルエイジになった感じ。自分の50代もなんとなく想像できるような…。

私の○歳は、娘とともに駆け抜けた1年だった。いろんなことがあったけれど、振り返るとき、なぜだか泣きたくなるような、感謝の気持ちでいっぱいだ。

写真は台風直後の海。
せっかくだからと夫が車を出してくれた。

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谷川俊太郎の詩から、子への愛を考える

  地球へのピクニック
                     谷川俊太郎

 ここで一緒になわとびをしよう ここで

 ここで一緒におにぎりを食べよう

 ここでおまえを愛そう

 おまえの眼は空の青をうつし

 おまえの背中はよもぎの緑に染まるだろう

 ここで一緒に星座の名前を覚えよう

 ここにいてすべての遠いものを夢見よう

 ここで潮干狩をしよう

 あけがたの空の海から

 小さなひとでをとつて来よう

 朝御飯にはそれを捨て

 夜をひくにまかせよう

 ここでただいまを云い続けよう

 おまえがお帰りなさいをくり返す間

 ここへ何度でも帰つて来よう

 ここで熱いお茶を飲もう

 ここで一緒に坐つてしばらくの間

 涼しい風に吹かれよう

 以前、この詩を読んで、涙腺が緩んだ。
 先週、ふとテレビをつけたら「八月の蝉」が放映されていて、クライマックスシーンに涙がとまらなかった。

 その瞬間、娘を愛していることに気づいて、愕然としてしまった。
 
 私はいったい、いつから娘をこんなに愛するようになったのだろう。いつの間にか私の中にいる彼女は測り知れないぐらい大きな存在になってしまった。産まれたときは、他人のように感じていたのに。

 出産したら親が子を愛するのは当たり前だとみんな思っているだろう。
 私も産むまではそうだ、と思っていた。

 だが、実際育ててみると、それはちょっと違うのではないか、
 と思っている。

 親が最初から親然とならないように、親は子育てを通して親らしくなっていくように、
 また、授乳を通して母子の関係が深まっていくように、
 
 親は出産を通して無自覚に子への愛を芽生えさせ、
 日々の積み重ねによって情が蓄積され続け、愛の芽が育まれていき、愛が深まっていく(=愛を実感する)のではないだろうか。

 わがうちを通して、変わっていく自身の感情に驚かされる日々である。

よく結婚したねえ・・・

昨日吉祥寺に行ったとき、教会の人に言われたこと。

「桜子さん、奇跡だよねえ。
 赤ちゃん出来たなんて信じられない!」
「よく良い人と結婚したねえ・・・」

これは、翻訳すると

*その年で
・よく出産したね
・よく結婚出来たね
・よく良い人をみつけたね

という一般的にはおそらく失礼だと気分を害する言葉の羅列だが、
何を隠そう、私もこれらの言葉を言われるたびに、本当にそうだとしみじみ思うので、否定のしようがないのである。

その人は、こうも言った。

「私ねえ、桜子さんの言ってくれたことで一番印象に残っているのは、『神様はたくさん祈ったから、たくさん良い行いをしたから報いてくださるのではなく、ただ憐れんで下さって恵みを与えてくださる』っていう話。あれ、ホント、実物(=私のこと)見ていて、そう思うもん」

と、これまた良く考えると普通なら怒りかねない言葉だが、これまた、本当にそうだよね、と頷くしかないので、それ、その通りなのである。

私は結婚した時、公の場で証する機会はなかったが、神様を信じている人たちに一つだけ言うことがあるとすれば、『事は人間の努力や願いによるのではなく、憐れんで下さる神様による」は本当だったよ!といいたいなと思った。

ある日突然、神様は自分の行いに関係なく恵んでくださるお方である。

今日もし元気がない人がいたら、そのことを思い出し、また信じて、元気になってもらいたい。

落ちこぼれ妊婦

先週、大爆発してしまった。

ほぼ順調なマタニティライフだったが、
数週間ほど前あたりから、だんだん憂鬱になるようになってきた。

原因は、妊娠に伴う

1)仕事

2)新生活

への不安、である。

こう書くと、真面目っぽいけど、そうじゃない。
自分でも、どうしてこんなに仕事が気になるんだろう、ってウンウン考えたら、
引き継いだ後に、同僚からその内容に文句を言われるんじゃないかと気にしていて、
そんな自分の器の小ささを発見した時は、ものすごく情けなかった。

新生活については、
あんなに楽しみにしていた産休だったのに、いざ休もうとすると、
今まで長期間職場を離れたことがないだけに、
そういう生活に馴染めるのか不安になり、自分でもこの発想には驚いた。
長い年月の間に、私ってば知らず知らずのうちに、キャリアウーマンっぽくなっていた。

思ったより、大きくなっていくお腹。
この通勤はつらい。
予定を早めて休職に入ろう

--それが上記のストレスを発端に、
自分の異常に膨らんでいるおなかをみたら、
(※本当は正常だが、私には異常に見えた)

何かがはじけて、
いまある状態がすべてイヤになった。


もう、やだ

赤ちゃん、産みたくない・・・!!

と、禁断の言葉を叫んで、夫を前に、週末の夜、大号泣した。

仕事初め

結婚後、初出勤をした。

会社の皆さんにはずいぶん結婚式にいらして頂いた。
参列の御礼を述べ、新しい年のご挨拶をする。

同じ部署の部長が、「どう?新婚生活は?」と聞いてこられたので、
「もう、ラブラブですh3.gif」とお約束的な返事をキャピキャピと返した。

社会人というのは、こういう時の所作を身につけているのである。

だが、その本音は!?実は、新婚旅行先から帰った夜、
私は新しい家でさっそく泣いた。

・・・理由は、実家が恋しくなったから。

ボロボロ泣く私を、
相手は目を見開いてたいそう驚いていた。

「ちょっと、マジで!?」

かなりドン引きしていたが、しばらくすると大笑いして、
「それ、ぜったいウケるから、ブログに絶対書いて(笑)!」
と、言った。

私は誰にも言わないと断ったが、
今朝、聖書にある次の言葉を思い出した。

「妻たちよ。夫に従いなさい」

神様、従うっていうのは、自分を無にしないと出来ないね。
新婚生活とは、同時に実家との決別だと、会社初めにしみじみ思うのである。