カテゴリー別アーカイブ: 読書日記

少女パレアナ『なんでも喜ぶ』ゲーム

「少女パレアナという本がお薦めですよ」とJOY DAY20を読んだdurianさんが日々喜びにチャレンジする私に角川文庫を紹介してくれた。

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>主人公のパレアナは【なんでも喜ぶゲーム】をするのが大の得意で周囲の人々をそのゲー>ムの中に巻き込んで明るくさせていくのです

 当初このコメントに半信半疑だったが、本屋さんで手に取ってみると面白そうだった。結局買って読んでみたら、パレアナというのは「亡くなったお父さん(牧師)に教わって、物心ついたときから何でも喜ぶゲームというのを実践する」という少女で、durianさんの言ってることはホントだった。(!)#durianさん、すみません。

 例えば、お人形が欲しかった少女パレアナに、松葉杖が届いた。
そこにはこんな紙がついてあった。
「人形がないから杖を送る、だれか杖のいる子もあるだろうから」と。

さて、このパレアナは、それをどう喜んだでしょう?

1.松葉杖を人形だと思いこんだ
2.松葉杖をもとに、人形を彫って作った
3.松葉杖が松葉杖であることに喜んだ

正解は、3番。

すぐに喜べなかった彼女に対して、お父さんが次のように教えてくれた。
すなわち、パレアナは松葉杖をいらない子である、ということを。

それで彼女はこう言うのである。

「杖を使わなくてもすむからうれしいの。
 ね、わかったでしょう--わかればとてもやさしいゲームなのよ」

(中略)

「それからずうっとやってるのよ。
 喜ぶことを探し出すのがむずかしければむずかしいほどおもしろいわ。
 でもね、ときどき、あんまりむずかしくてどうにもならないこともあるのよ。
 --お父さんが天国へいってしまって、婦人会の方たちよりほかにたよりに
 する人がないときなんかね、とても難しいわ」

 ホロリbikkuri-emo.gif

 今月、自分ではただなんとなく喜び実践をしているが、サンフランシスコの女性といい、少女パレアナといい、世の中で喜び探しというのは、案外どこにでもある発想なのかもしれない。

 今朝も電車の中で「少女パレアナ」を読んでいたのだけど、彼女の喜びに比べると、私の喜び日記はまだまだ序の口、という感じで、どうも嫌々喜ぼうとしている辛さがにじみ出てしまっている。

 それにひきかえ彼女の喜び方は純粋であり、健気であって、大きな力になっている。通勤ラッシュだというのに、朝からにわかに涙腺が緩んでしまう。

 またまたホロリ。bikkuri-emo.gif

 夏の読書にお薦めです。☆5つ、ぜひ。

エレナ・ポーター
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Amazonおすすめ度:


新しい部署での初日とSteve Jobs

今日から新しい部署だ。
早めに家を出て、渋谷駅で降りた。

改札口を出て歩いていたら、異変に気づいた。
私は網棚に、忘れ物をしたのである。

「・・・しまった!!」

大慌てで戻ろうとしたそのとき、遅刻が気になった。
ふだんなら気にしないで取りに行く私も、新しい部署でさっそくの粗相はできない。

しかたがないので、きびすを返して、忘れ物は見捨てることにした。
頭の中で、この間お財布を落としたのはいつだったろうかと考えた。※答え:ココ(click)

何で自分はいつもこうドジなんだろうかと情けない半面、
あっさり見限った自分の無常さもなんだか冷酷な気がしたので、
完全に見捨てるのはやめて、一応遺失物届けを出しておくことにした。

銀座線の渋谷駅で、駅員さんに、京王井の頭線の渋谷駅の電話番号を聞いた。
そしたら、「ここではわからないから104で調べて」と言った。
私は若干ムッとした。

104にかけた。「京王線渋谷駅の電話番号はお届けがありません」と言われた。
私はまたムッとした。

それで、これ以上長話をしていると電車に乗り遅れるので、電話はあきらめた。
会社に行くまでの道のりで、忘れ物はもう見つかるまい、と思った。
また買えばいいやと思った。
だけど、買えば解決すると考える、ドライな自分もイヤだった。
もっとモノやお金を大事にしなくては。

    *                  *                  *

私は数ヶ月前にブログのタイトルを「いつも喜んでみよう」と変えたけど、
毎日喜べない日が続く。

前に自動販売機のことを書いたときには、あんなに周囲も喜んでくれたのに
今じゃそういうネタはなかなか見つからない。

今日のこれも一生懸命前向きに考えて浮かぶことは、せいぜい、
「あの程度の忘れ物でよかったじゃないか」というレベル。

昨日の夜、スティーブ・ジョブズの本を読んだ。
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スティーブ・ジョブズ 偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡

Steve Jobs:he said,”Stay hungry,stay foolish.”

・・・・foolishだけはつねに継続中。

【レビュー】クラウド(著:小池良次)

「マイクロソフトはWindowsというOSでユーザーを捕まえた」
「Yahoo!は便利な情報サイト、インターネットのポータルで顧客を囲い込んだ」
では、Googleはどうでしょうかねえ?

私は、「あそこはソフトウェアというかネットアプリケーションで囲い込もうとしているのですよ」
と真面目に答えてから、「しまった!」と後悔した。

(中略)皮肉なことだが、数年経った今でも、多くの企業人はソフトウェアやアプリケーションがコンピューターという箱の中に入っていると勘違いしている。確かに、パソコンを買ってくるとソフトの入ったCDを取り出し、インストールを繰り返さないとコンピューターは動かない。

しかし、私たちはすでにそうしたパッケージに閉じ込められたソフトウェアの世界から半歩足を踏み出している。。

 KNN神田さんの仰っていたクラウドコンピューティング!

そのほか
ケータイ小説がウケる理由 (マイコミ新書)
→ケータイ小説は、小説、だと思わない方が、正しく解釈できるんだそうだ。なるほど。

過剰と破壊の経済学 「ムーアの法則」で何が変わるのか? (アスキー新書 042):(著)池田信夫
→なんて書いてあったか忘れた・・・。

ネットがテレビを飲み込む日―Sinking of TV (洋泉社ペーパーバックス)
→池田 信夫 (著), 林 紘一郎 (著), 山田 肇 (著), 西 和彦 (著), 原 淳二郎 (著)

memoユビキタス=いつでもどこでもだれとでも。
だが現実社会を見ると仕事をする端末を外に持ち出せない(失くした時のコンプライアンスや個人情報流出問題など)という大きな課題がある
→どうやって解決? シンクライアント、NGN?

【レビュー】コドモダマシ・ほろ苦教育劇場

以前、岡本一郎さんにパオロ・マッツァリーノさんを教えて頂いて以来、すっかり彼のファンとなって著書をほぼ読破した私。このパオロさんというのは外国人かと思いきや千葉県民らしいんですよね。私はどうも岡本さんとパオロさんの性格が被ってしまうんですが、今いちばんインタビューしたい方です。

コドモダマシ―ほろ苦教育劇場
20090322125820.jpg ※パオロさん、これを偶然でも読んだらぜひインタビューさせてください。
OKの連絡先は、sakurako*sakurako.cc (*は@マークでお願いします)m(__)m

この本は、お父さんと子どもの会話を中心に、「デキちゃった婚って何? 格差って?」という子どもが持つ疑問にお父さんがどう答えていくか、というのが面白おかしく、でも、本当のとこってどうよ?というのがパオロ・マッツァリーノさんの視点で書かれています。

私が、なぜ彼の本に惹かれるかと言うと、文章のリズムが良いことと、物事を見る視点の大切さを教えてくれるから好きなんです。

ちょっと、一部、「宿題」のくだりを抜粋

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(子供) 「来週までに提出なんだよ。あーあ、なんで読書感想文なんて書かないといけないのかなあ」

(著者)わかる、わかるよキミの気持ち。そうだよねぇ。こどものころはみんな感想文なんか書くのいやがってるんです。そのクセ、オトナになると、頼まれもしないのにブログで本や映画の感想ばっかり書きたがるんだから、わからない、わからないよ、ブロガーの気持ち
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いや、ホントそうだよね。なんでブロガーは書評を書くんだろうね。

一つにはアフィリエイトがあると思うのですが、皆さんはなぜですか?

ちなみに、私が時々レビューを書くわけは、尊敬する人に「書け!」と言われたからです。
なんでも、読後感想文をしたためることによって、内容が頭の中に入っていくそうです。

壁を突破できる社長できない社長(ベンチャー通信編集部)

20090127171725.jpg最近は神様が本を読め読めと仰っているかのように本との出会いがある。
今日は『壁を突破できる社長できない社長―起業家が必ずぶつかる3つの壁の乗り越え方』
という書籍を入手した。というのも、その壁を突破できる社長として取材された、デジタルガレージならぬビューティーガレージの野村秀輝社長が突然この本をくださったからである。

 

「えっ!?いいんですか?」(byわたし)

 

「うん、いいよ」(by野村社長) ←さっくり

 

野村社長と私の出会いは、遡ること十年程前。

当時、総合広告代理店で働いていた野村さんは、海外で支社長をやっていて、私は同じ海外赴任仲間として、野村さんとすれ違った。(・・・と一緒に並べるのはおこがましいですがココはゆるして。。)

だけど、今日久しぶりに話を聞いて驚いたのは、野村さんは今の会社を興すよりもずっと前から(それこそ海外駐在から戻ってきてからずっと)起業を志しておられたという。

・・・どこかの誰かさんとはエライ違いである。

新規事業がうまくいかない理由(坂本桂一著)

20090124094712.jpgこの本を書くのを手伝ったんだよ、という人が新規事業がうまくいかない理由のご本を貸してくれた。

本来なら、「新規事業、こうすれば上手くいく!」といった前向きなタイトルの方が好きだけれど、知人が親切で貸してくれたのだ。早く読まねばと週末読んだら、思いのほかよく書けていたので驚いた。何より良かったのは読みやすかったのである。これは、企業で新規事業に携わるすべての苦しむサラリーマン向け(企業内起業家)の本である。

<詳細>坂本桂一著、東洋経済新報社、1500円、2008年9月11日

<内容>
新規事業の失敗率9割を救う200社以上の事業に生命を吹き込んだ「プロ」のノウハウを大公開。

<目次>
 第1章 新規事業従事者の陥りがちな五つの罠
 第2章 会社側が陥りがちな七つの罠
 第3章 新規事業を立ち上げる
 第4章 新規ビジネス実例

私は読んでいて、「企業内起業VSベンチャー」のくだりとか、「サラリーマンという雇用が安定している社員が、炎の集団にはなれない(勝てない)」とか、「新規事業に取り組むメンバーが全員二軍じゃやる気もゼロ」といったような内容に、全く同感だとスラスラ読んだ。

で、とっても読みやすかったのだが、だからどうしたらいいのか、という最後の結論が今一つ良く分からなかった。

すべて八方塞だと会社にとって何をしたら、自分は貢献できるのか、根本的なことが分からなくなってくるのである。経営資源のヒト・モノ・カネ(3大経営資源)のうち、私は企業内起業家が直面する最大の問題はヒト(コミュニケーション)にある気がするけれど、どうでしょう?

【レビュー】美人とは何か?美意識過剰スパイラル

中村うさぎ箸。

先日お会いした神田さんが自分が女だったら中村うさぎ、というようなことを仰っていた。

普段、週刊文春を愛読している私。中村うさぎの連載は整形の話ばかりなのでバカにして速読していたが、急に読む気になった。

そしたら期待ゼロだった分、描写に衝撃をウケた。美を考える女子やミーハーなら好きであろう一冊。
今の女性が求めるものや世間の美人に対する考え方の考察が良かった。
一部紹介。

●美人にはこれといった『美人の記号』が存在しないけれども、ブスには『ブスの記号』が存在する
(タレントの光浦靖子はブスだが、黒木瞳もブス、だけど美人でもあるとかそういう話。※詳細割愛)

●女の幸福に説得力を持たせるのは見た目の美なのである。・・・だから女たちは、ダイエットと美容に熱中する。

●女の幸福を判定するのは、 男ではなく女なのだ

●(女は)「ね、私の生き方は間違ってなかったでしょ?」と世間に確認と承認を求めているのだ

とまあ、かなり面白かった。私は読みかけだか、yちゃんやaちやんに話したくなり、ブログに書くことにした。

同時に、読んで所々共感してしまう自分のレベルが悲しかった。○| ̄|_

いつになったら世間の価値観から抜け出せるのだろう?

【レビュー】神様はいますか?

名前について考えたついでに、田口ランディの本を読むことにした。

本屋さんで一番薄そうなのを探したら、神様はいますか?という本があたった。タイトルだけ立派そうでいわゆる中身がないものかと思ったら、しっかり向き合って書いてあり、田口ランディが女性だということも初めて知った。

結論から言うと、彼女は「たぶん、いる」と書いていた。それを支える幾つかのエピソードがあるが私が面白いなと感じたのは小学時の話だ。なんでも生まれて初めて神様にお願いしたことが、初恋相手のお嫁さんにしてくれというもの。

「いつか私を田口けい子って名前にしてください」

なんとそれが聞かれて今の田口姓になっているようだ。(但し当時の田口くんではなく別の田口)
すごい話じゃないか。

ほかに惹かれたのはこのあたり。「兄が死に、娘が生まれ、母が死んだ。それだけのことだ。どこの家庭でも起こりうる、ありきたりの出来事だ。しかし、このタイミングは凄い。(中略)単なる偶然なのだろうか。偶然だとは割り切れない自分がいた。出来すぎている」

グーグルに勝つ広告モデル岡本一郎著(光文社新書)

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祝・岡本一郎先輩、初出版!!(click)

ググってみたら、随分読んだ方がおられて、かつ褒め言葉が!!!
ついでにアマゾンでも評価が高い!!皆さんぜひ、読んでみてください。
私まだ読んではいませんが、岡本さん大変スマートな方ですので、
きっと面白いはず、と。

すごいなー。うれしいなー。おめでとうございます!!!