この本を書くのを手伝ったんだよ、という人が新規事業がうまくいかない理由のご本を貸してくれた。
本来なら、「新規事業、こうすれば上手くいく!」といった前向きなタイトルの方が好きだけれど、知人が親切で貸してくれたのだ。早く読まねばと週末読んだら、思いのほかよく書けていたので驚いた。何より良かったのは読みやすかったのである。これは、企業で新規事業に携わるすべての苦しむサラリーマン向け(企業内起業家)の本である。
<詳細>坂本桂一著、東洋経済新報社、1500円、2008年9月11日
<内容>
新規事業の失敗率9割を救う200社以上の事業に生命を吹き込んだ「プロ」のノウハウを大公開。
<目次>
第1章 新規事業従事者の陥りがちな五つの罠
第2章 会社側が陥りがちな七つの罠
第3章 新規事業を立ち上げる
第4章 新規ビジネス実例
私は読んでいて、「企業内起業VSベンチャー」のくだりとか、「サラリーマンという雇用が安定している社員が、炎の集団にはなれない(勝てない)」とか、「新規事業に取り組むメンバーが全員二軍じゃやる気もゼロ」といったような内容に、全く同感だとスラスラ読んだ。
で、とっても読みやすかったのだが、だからどうしたらいいのか、という最後の結論が今一つ良く分からなかった。
すべて八方塞だと会社にとって何をしたら、自分は貢献できるのか、根本的なことが分からなくなってくるのである。経営資源のヒト・モノ・カネ(3大経営資源)のうち、私は企業内起業家が直面する最大の問題はヒト(コミュニケーション)にある気がするけれど、どうでしょう?