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原口総務大臣との出会い

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昨日、総務省の「脳とICTに関する懇談会」に傍聴へ出かけた。

入室したら原口総務大臣席があった。

私は大臣席から5mほど離れた傍聴席に座り、会が始まるのを待っていた。テーマに惹かれて参加したのだが、辺りは関係者風な人ばかりである。駅のキオスクでは鳩山首相辞任のニュースが載っていた。
携帯で “大臣は今日はご欠席かしら?”とTweet(ツイッターすること)していたら、


「あ!席、間違えちゃった(笑)」

顔をあげたら、席を間違えたナマ原口総務大臣が目の前に現れた。

おおおwhitey_s6.gif

照れ笑いされたので、私も微笑みかえした。
英国ブラウン元首相といい、こういうことは、運がある。わたし、、、、実は原口一博大臣とは、大臣も驚きのご縁があるのだけど、それを伝える機会はあるだろうか。

と、ぼんやり考えていたら、それどころじゃなかった。

原口総務大臣 「えー、今日は記念すべきという日で・・・」 (※文言不正確)

とおっしゃって、白熱した懇談会には最後まで参加されていたが、終わるや否や、殺到するマスコミと共にドアの外へ消えていった。

この懇談会、「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース」の傘下に位置し、発表内容は、わたし的にはホワイトスペースの議論よりも格段に楽しかった(すみません)。

〝お金を払ってもいい〝

と思えるような、
世の中で苦しんでいる人たちに 、ぜひ伝えたい!
と思う脳の研究話があったのだ。

これについては、後日、形を変えてアップすることとする。

総務省、新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム

近頃書いている総務省エントリーは、仕事用の備忘録である。

よって関係者にしか分からず、友達にさぞつまんない思いをさせた。
そこで、友のために、私は面白話をコクるのである。(コクる=告白する)

先週、私はツイていた。

今月は総務省「新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム」の公開ヒアリング(全3回)というのがあって、電波などというシロモノは私が最も嫌悪する苦手領域だが、神様はそんな私の心を察して、実に面白いことを仕事の中に混ぜてくださった。

実は、先週の第2回目ヒアリング(三田)へ向かう途中、東京大学先端科学技術研究センターの森川博之教授にバッタリお会いした。

森川教授は公開ヒアリング構成員(オブザーバー)のお一人である。

ここで、説明しよう。
なぜ、私がそんな方を存じ上げていたか、ということを。

実は数週間前まで存在すら知らなかった(スミマセン)。

しかし、数週間前、知人の知人の同級生という遠縁で名前を聞き、森川教授のホームページでどんな方か調べ、4日前(第1回目)に名刺交換の機会はあったが、出しゃばることが恥ずかしく、出来なかった。

だが、この時、遠くからお姿を目に焼き付けていた。

というのも、知人を介していつか会うかもしれないよと伺って、
折しも偶然会ったその日、知人より紹介される日であった。

これはもう、神様が出会わせてくださったに違いない・・・!

もちろん、あとで名刺交換は出来るのだけど、
ここで話しておくのと、あとでするのは、何かが全然違うはずである。

幸い、周りは静かで非常に話しかけやすく、思い切って声をかけさせて頂いた。
すると気さくな方で、私は後に電波に対する疑問をあれこれ伺って答えて頂いた。
とても良い出会いであった。

翌日。

私はここでまた、前日と同じシチュエーションで思いがけない人に会った。

座長、土居範久教授(中央大学理工学部)。

森川教授などの構成員リーダーである。

私は、構成員といえばこの座長のほかに、元アナウンサー木村太郎氏と慶應の
中村伊知哉氏しか存じていなかったが、この土居教授のファシリテーション(=仕切)が好きであった。

前日に学習した人間は強い。即座に、神様が会わせてくださった!と思った。

もちろん話しかけるのに多少の勇気を要したが、お会いできたことがうれしくて、
「ファシリテーションが素晴らしいです!」と話しかけ、一方的に話し始めてハタと気がついた。

・・・まずい、このままじゃ私、変な人・・・(←名乗ってなかった)

慌てて、社名だけを名乗り、土居教授を安心させた。
(※まったく心配してなかったかもしれないけど)

土居教授も、森川教授同様に人当たりの良い方で、私はうれしかった。

神様は、こうして能力のない者には恵みをくださるのだ、と思った。

何の努力もしていないのに、
お会いしたかった方や好きな方とばったり会えて、

「苦手な領域の仕事でも、頑張れよ」

と神様が応援してくださってる気がした。感謝である。

というわけで、本日の公開ヒアリング第3回メモはサックリと。
4月15日1030-1200(最終日)

◆NTTドコモ
「周波数有効利用に向けたコグニティブ無線技術の活用」
→結論からするとコグニティブ無線を推進すべきだというトーンで話す。
 携帯電話は動画データが伸びている。今後10年間で200倍のトラヒックが
 予測される。我々の提案はすぐに社会的インパクトを与えるものではないが
 将来的に寄与する研究開発と思う。

◆九州工業大学・電気通信大学・トヨタIT開発センター
「コグニティブ無線技術による周波数有効利用に向けた研究開発と実証実験」

◆新潟大学工学部電気電子工学科
「TVホワイトスペースを利用した小電力データ通信システム」

◆日本ケーブルテレビ連盟
「地域経済活性化に向けたCATV網を活用した地域ワンセグ放送」

◆日本民間放送連盟

◆日本放送協会

◆ホワイトスペース検討会

以上。

総務省、新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム

公開ヒアリング第2回 1600-1730

今回は、パソコンを開いてメモする会社員がちらほらと目につき、
PC持出しが厳しい会社の社員としては、実に羨ましかった。

しかしそれにめげじと、私は携帯を取り出し、親指を乱打する。

ヒアリング、ケータイ早打ち、わたしだけ。
             ~桜友蔵、心の俳句~

以下は、その努力の結晶。

==

内藤総務副大臣の発言要約
・7月からホワイトスペース特区をやる。
・100以上の提案を見ると、エリアワンセグやデジタルサイネージ活用の案が多かった。
・この中から何件か選んで実用化にむけて動きたい。
・前回(4/9)発言した通り、3つの観点から期待できるかどうかを基準に選ぶ。

◆神奈川県藤沢市
「藤沢市におけるホワイトスペース活用の提案」
 →担当部長からの説明。
 藤沢市が運営は難しいので民間でやりたがっている企業に任せたい。

◆デジタルメディアプロ
 「?」←(タイトル見損ねた)
 →地下空間放送事業を首都圏から大阪などへ発信したい。
 公共性、安全性、事業性を担保しつつ電車の中や地下において
 ワンセグ受信可能とする。

◆兵庫地域メディア実験協議会
 「エリア限定ワンセグ放送による地域活性化
  ~放送と通信の連携による情報コンテンツの地産地消を目指して」
  →コウノトリTV。コウノトリ野生復帰の意義を来場者に伝えつつ
  ワンセグテレビ放映。

◆宮城県栗原市
 「災害時にも活用できる地域情報流通のためのエリア限定ワンセグ放送」
  →岩手・宮城内陸地震発生(H20.6.14)で、災害時の課題が浮き彫り
  になった。よって、「災害情報緊急ホットラインシステム」を慶應から
  導入した(村井純教授が視察し、システム開発の提案を受けた)。
  災害発生時のホワイトスペース利活用をしたい。
  <利活用の課題>
  ①電波の免許制に関する規制
  ②柔軟な免許の交付をお願いしたい
  ③日常でどう運用するか整備したい
  都心でなく栗原氏のような過疎地でこそホワイトスペース特区をお願いしたい

◆YPP研究開発推進協会
 「ワンセグ技術を活用するエリア限定の地域コミュニティメディア」
 →YRPにおける活動・狭域デジタル新型コミュニティ放送準備委員会を38社で作った。
 委員長は東京大学羽鳥教授、委員はインデックスからドコモ、KDDI、東芝等々。
 →ホワイトスペース特区を頂けるならビジネスモデルの実証実験
 (公共施設での告知手段・地域での広告)をさせてもらいたい。

□質疑応答
 東倉氏 「藤沢市さんはあれもこれもやりたいじゃうまくいかないんじゃないの?
 デジタルメディアさんはもう少し具体的に考えたら良い。
 兵庫県さんはビジネスモデルにもっとふみこんで検討頂けると宜しい。
 栗原市さんは非常災害時以外はどうするの?継続性は?
 YRPさんにはこの領域について引っ張って頂いてありがたい」
 
※ピーコ、ピーコ
ここで携帯の充電が切れてしまった。(T T) 以上。

総務省、新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム

アナログテレビ放送が来年デジタル放送へ移行する。

その際に生まれる空き電波を有効活用しよう、と総務省は
「新たな電波の活用ビジョンに関する検討チーム」を発足させて検討してきた。

その結果、約100件の提案が来て、本日から3回にわけて、
さらに選ばれた17件の提案発表(公開ヒアリング)が、三田で行われる。

本日は、公開ヒアリングの初日である。

20100409125003.jpg 開始前の会場。
(後ろはTBSの取材班)

冒頭、内藤総務副大臣の挨拶
「アナログテレビ放送の地上デジタル放送化(2011.7)より、
1年先にホワイトスペース特区を創設し、実験をしてもらうことを考えている。
提案に際して、3つの観点からヒアリングしたい。
1) ビジネスとしての継続可能性 2)経済社会的効果 3)実施への課題

<提案者>
◆湘南ベルマーレ
 「スポーツ交流を生かした地域活性化のための情報サービス」
→サッカーを核とした情報発信から成るコミュニティーづくり

◆TBSテレビ
「赤坂サカス放送プロジェクト~人々の笑顔を咲かす」
→赤阪の情報やTBSの取材情報を赤阪近辺にデジタルサイネージ、
  EBOOK端末、携帯端末へ発信し、街の活性化へつなげる。

[3つの主なコンテンツ]
1)赤阪生放送 →みんなで作る放送局。
 地元参加型のイベントを企画、TBSアナンサーを活用してランチ情報を発信
2)赤阪まちガイド 赤阪マルシェ放送とか
3)3情報チャンネル

→課題はいくつか。
  情報バリアフリー らくらくホンみたいな読みやすい画像、新しい携帯端末、
 地デジコンシェルジュ、情報発信側のリテラシー向上

◆テレビ神奈川
  「カレッジワンセグ放送局の提案」
→7大学のサテライト放送地域NPOと連携、コンテンツ配信に必要な人材発掘や
  雇用創出に寄与する位置付、ビジネスモデルは既存のテレビ局のモデルを適用

◆トマデジ
 「ICT-Tr連携サービスモデル」
 トマデジ=TBSやパナソニック、電通の子会社
 →MVNEのような立ち位置
 →各地域で受けられるサービスがちがうと、チューニングが大変。
   地域情報メディア事業はそんなに簡単じゃない。
   需要者はそんなにたやすく影響されない。
   簡単に分かって使えるサービスの設定が必要ではないか?
   うちに任せてください。うちはそういうのをやります。

◆日本空港ビルデング ←これが私が携わったプロジェクトemoji063.gif
 「空港連携ワンセグサービスによるビジネスモデルの確立」

==
質疑の一部 ※聞き間違えあるかも。

木村太郎氏「放送波でやる必要あるのか?」

森川氏「携帯ではできないのか?サイネージや位置情報をホワイトスペースでやるのか?」

三友氏「ビジネスとして確立検討すべき課題、の部分が見えない。この周波数を活用した新しさは?」

座長・土居氏「冒頭、内藤総務副大臣が話した通り、(2)経済社会的効果(3)実施への課題』
         の発表がまちまちなので、何をどのように排除し、改善すべきかを纏めて、
         あとで報告してください」

以上。

内藤副大臣ブログ(4月9日)

ICT利活用サービスの国際展開シンポジウム

総務省主催のシンポジウムが、今日、都市センターで9時半から正午まで開催された。
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第1部 (国際展開を睨む)ユビキタス特区プロジェクトの7つの事例紹介
第2部 国際展開について参考話(by NRI,日立製作所)
第3部 総括とパネルディスカッション(総務省情報流通行政局武井審議官ほか)
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先週の京都ケータイ国際フォーラムに続いて、
クライアントが第1部でプロジェクト発表するため、応援旗を持って(?)出かけた。

それで、色んな話を伺ううちに、やっと、国がどう動いていきて、企業はどうなってるか、とか
本質にはまだ及ばないかもしれないが、社会がどう動いているのか、わかってきた。

これからどうなるんだろうー、ニッポン!

ユビキタス特区やICTが分からない人のために解説をする。

Q)「ユビキタス特区」

これは国(総務省)が提唱した言葉で、

 ユビキタス(いつでもどこでもつながる)+特区(特別な区域)
 =新サービスの開発や実証実験ができる環境を整備した区域のことを言う。

たとえば、企業

 A社 新サービスを提供する際に、この辺を開発して実験してみたい
 B社 認可を受けていないけれど、こんなサービスの需要はないの?

といった声に、国が資金の提供や認可等を行ってサポートし、
企業はその間に新しい開発や実験を行って、次世代サービスのあり方を模索していく。

これは、ICTにおいて国際競争力を強化する施策の一つで、
07年にユビキタス特区という言葉が生まれて08年から運用し始め、来年3月末に終了する。

Q)「ICT」

Information Communication Technology 情報・通信に関連する技術一般の総称。
日本では同様の言葉としてITの方が普及しているが、国際的にはICTの方が通りがよい。097.gifさてさて、事例について関係が深いものと印象に残ったものだけ挙げる。

□移動通信端末の開発支援プラットフォーム(YRP)
 →構築目的:海外市場向け携帯端末及びアプリケーションサービスの開発促進
 →概要:携帯端末向けに、海外で広く利用されているGSM方式等の試験環境を提供

 ※GSMは、日本では使われていないが、ヨーロッパやアジアを中心に
 100ヶ国以上で利用されているデジタル携帯電話の通信方式。(事実上の世界標準)

 
□外国人向けの京都ユビキタス特区事業(財団法人京都産業21)
 →サユリ翻訳システム(PC上での翻訳システムが、携帯版になって音声対応するもの)
 →外国人ビジター遠隔ガイドシステム(ウェアラブルコンピューター)
   ネーミング長すぎるが、要は眼鏡をつけて観光する外国人に対して、遠隔地にいる人が
   言語対応した上で、リアルタイムチャットしてくれる。
  なんだか、ドラえもんの道具みたい。(だけど、スワヒリ語とかスタッフ対応出来るのか?)

□ケータイ旅人サービス(NTTドコモ) 
 →アクティブタグ機能。Bluetooth (ブルートゥース)と接続してアクティブタグに
  連動した情報を提供する。

◎シンポジウム
日経新聞の関口論説委員いわく、3つの懸念と発表を見た3つの感想がある、とのこと。

3つの懸念
 1)日本のガラパゴス問題
   --カーナビや電子マネーなど良いものはたくさんあるのに輸出できない
 2)個人情報保護法
   --本来出来たときの主旨からそれて、過剰な情報保護の流れになっている。
   そのためにインフラは進んだのに情報が流れない、という事態になっている
 3)著作権の問題
   --情報は皆で活用してこそ価値がある。著作権保護の問題も、改めて
   何をどう保護するのか考えるべき

3つの感想
 1)この技術があるから生かしたい、というシーズ志向のプロジェクトは要注意。
   利用者は本当にそれを求めているか?誰がお金を払うか?
 2)他のプロジェクトチームや会社ともっと連携すべきではないか。
   自前主義や縦割り社会から省庁含め脱却を提言する
 3)情報の活用。スマートグリッド(デジタル情報分野の最新技術を活用して、
  さまざまな集中型・分散型エネルギー源を効率的に管理、供給するもの)

聞き間違いなどもあると思うが、関口氏コメントは非常に共感を覚えた。