臨月に入る3日前、歩行困難になった。
下半身がピキッと痛むようになり、
歩いていると時折、電気ショックを受けたように固まってしまう。
先日の結婚式では歩けなくて、タクシーに乗った。
私は怖かった。
(もしかして、子宮口が開いてきてる!?)
キャー!
しかし、病院へ行ったらそれは良いことだ、と言う。
「赤ちゃんが降りてきて、骨盤にはまってきているから痛むんだと思う。
それに、そんなに簡単に産まれないから!子宮口だって、簡単には開かないのよ。
今から痛むことが増えるから。逆に、もっともっと痛がるようにならないとダメなのよ」
って、
えーーーーーーーー、そうなんですかー!?
陣痛のときだけ痛いのかと思っていたのに、そうじゃないと言う。
これからは痛みの連続だと仰る。
しかしそれは同時にお産(その日)が近づいている、ということ。
いままで通りに活動しなさい、と先生が仰るので、
私はここ数日大人しくしていた日々を改めて、なるべく動くことを心がけるようにした。
* * * * * *
今日は、かねてから約束していた、
六本木ヒルズのジョエルロブションでランチ。
出かける途中、郵便局へ行ったら、局員さんに
「いつ、ご出産ですか?うちの職員も先日産休をとったんですよ」
と、話しかけられ、
「丈夫な赤ちゃんを産んでください!」と
激励された。
レストランでは、店員さんが私を見るや否や
ジョエルロブションのテーマカラーである赤のクッションを持ってきて
「使いますか?」と気遣ってくださった。
SABON(イスラエルの石鹸屋)の店内に入ると、
店員さんが「予定日は来年ですか?」と声をかけてきて、
「いや、来月です」と言ったら、「すみません!無事にご出産ください」
と言われた。
六本木から渋谷へ帰るバスに乗ったら、
座っていた女子高生が驚いた顔をして、私を見て言った。
「お腹に・・・お腹に赤ちゃんいるんですか!?」
「ええ、いますよ」とにっこり笑ったら、
彼女はそのあと、2回ほど「お腹に赤ちゃん、お腹に赤ちゃん・・・」と繰り返して
じっと私を見つめるのだった。
※今思うと、すこし知恵遅れなのだと思う。
家に帰る途中の道で、
見知らぬ外人女性二人組が私を追い越す瞬間、
「さようなら」と、なぜか、挨拶してくださった。
いったい、ナゼ!?
私が妊婦だから!?
なぜだかわからないが、今日はいつも以上に、
見知らぬ人によく声をかけられた一日だった。
こんな日々も、あと僅かなのだろう。