日別アーカイブ: 2020年4月17日

絵本作家・五味太郎氏が語る「休校はチャンスだぞ」ガキ向けメッセージが秀逸!

朝日新聞さんのインタビュー記事が素晴らしすぎて、シェアせずにはいられない。全文無料開放中でしたのでコピペを失礼します。m(_ _)m

朝日新聞 2020.4.14

 突然の休校から学校再開と思ったら、また休校――。新型コロナウイルスを巡り二転三転する状況に、すっかり疲れている親子も多いのでは。しかし、絵本作家の五味太郎さんは、愛情を込めて「ガキ」と呼ぶ子どもたちへ、「これはチャンスだぞ」と呼びかけます。

本当は何がしたい?  問えるとき

 ――急に学校が閉められて先の見通しも立たず、大人も子どもも心が不安定になっていると感じます。

それじゃ、逆に聞くけど、コロナの前は安定してた? 居心地はよかった? 普段から感じてる不安が、コロナ問題に移行しているだけじゃないかな。こういう時、いつも「早く元に戻ればいい」って言われがちだけど、じゃあその元は本当に充実してたの?と問うてみたい。

■子どもに失礼

 おれはもともと、今の学校や社会は、子どもに失礼だと思ってる。

 ――失礼、ですか。

 子どもにとって教育は「権利」だと憲法に書いてあるのに、6歳になったら必ず小学校に行き、しかも学校も先生もほぼ選べない。おれの娘は2人とも途中で学校に行くのをやめたけど、学校に向いてる子と向いてない子、あるいはどっちでもいい子がいる。

学校に行きたくない子どもに親が行きなさいというのは、子どもが「お風呂が熱い」って言ってるのに、親が「肩までつかって100まで数えなさい」というようなもので……。

 ――耳が痛いです。

 そうでしょう。これに耐えれば卒業証書、修了証書、退職金と続いていく。で、疲れちゃって、考えるのをやめていく。それを繰り返しているうちに、自分が何がしたいかわからなくなっていく。わくわくしながら仕事に行ってる人ってどれぐらいいるのかな。

 ――子どもの邪魔をしないように、大人が気をつけることは何でしょう。

 例えば、子どもが絵を描いてるわきに行って「なに描いてるの? 上手ね」なんて言わないこと。ピカソに対してはそう言わないでしょう。それはその子個人の絵なんだから。

 そんな大人にいっぱい来られて、「お花かわいいわね」と言われたりしてると、めんどうくさくなって、ウケるものを描いてしまう。大人がやりがちなミスです。

ガキたちには、むしろこれがチャンスだぞって言いたいな。心も日常生活も、乱れるがゆえのチャンス。

■本質はっきり

 ――チャンス?

 だって、学校も仕事も、ある意味でいま枠組みが崩壊しているから、ふだんの何がつまらなかったのか、本当は何がしたいのか、ニュートラルに問いやすいときじゃない?

 働き方も国会も、色んなことの本質が露呈しちゃっている。五輪延期も、オリンピックより人の命って結構大事なんだなとやっと再確認したんだろうし、優先順位がはっきりしてくる。

感染者が何人、株価がどう、と毎日ニュースで急カーブのグラフばかり見せられて、グローバルと言っても、心でグローバルしてたんじゃなくてお金がグローバルしてただけなんだなとしみじみ思うよね。

 こうなると、世界の全体像は誰もわからない。せっかくなら、前よりよくしましょうよ。

 ――そうわかっていても毎日ギスギス、オドオドしてしまいますが……。

 いまは、子どもも大人も、本当に考える時期。『じょうぶな頭とかしこい体になるために』という本を書いたことがあるけど、戦後ずーっと「じょうぶな体」がいいと言われてきた。それはつまり、働かされちゃう体。「かしこい頭」っていうのは、うまく世の中と付き合いすぎちゃう頭で、きりがないし、いざという時に弱いからね。今こそ、自分で考える頭と、敏感で時折きちんとサボれる体が必要だと思う。

心っていう漢字って、パラパラしてていいと思わない? 先人の感性はキュートだな。心は乱れて当たり前。常に揺れ動いて変わる。不安定だからこそよく考える。もっと言えば、不安とか不安定こそが生きてるってことじゃないかな。

(聞き手・田渕紫織)

*ごみ・たろう 1945年生まれ。『きんぎょが にげた』『みんなうんち』など400冊以上の著書がある。エッセーに『大人問題』など。

減収世帯へ30万を撤回、一律10万円給付へ

昨夜、緊急事態宣言が全国に発令されたことを受けて、各都道府県知事が眉をひそめていた。
中には、「朝礼暮改、と言う言葉を思い出した・・・」と絶句していた知事もいた。

安倍首相が全国民から注目を浴びている。
今までで、最もインパクトがあったのは、私にとっては“一斉休校”であったが、
以来、国のリーダーが次に何をするか、関心が高まっている。

コロナはGW明けには収束する、ということが、今、日本の希望である。
が、信じている人はどれだけいるのか。

ワクチン完成が来年、という現実を踏まえれば、私個人の考えでは、GW後も当面、この、ソーシャルディスタンスを保っていく社会は持続していく。もはや、今までのように、子供は自由に友人宅へ往来できないし、学校はいつ感染してもおかしくない危ない場所、ということになる。オンライン教育は、子供たちにとって喫緊の課題なのに、相変わらず、文科省が何をやっているのか、よく分からない。10万円給付など一律にするより、早く子供たち一人一人に、iPadを配布してやってほしい。

 新しい社会がうまれ、いかに生きるかが、今、全国民に問われている。
私も、自分なりに何が出来るか考えているが、NHKを見ていると、たまに疲れる。もっぱら安倍政権への非難や、国民の苦難やスーパーの混雑が放映されているが、それを知って何になろう。確かに私も布マスク配布の政策はガッカリしたが、彼だけが悪いのか。昨夜は「クローズアップ現代」の番組内で、フリーランスの苦境と不満を放映していたが、彼らに責任はないのか。フリーランス、という立場を選んだのは、そこに映っている、その人である。リスクがあるのは、当然だ。補償がない分、自由を得たのだから。

 私の親しい人は、「日本は終わった」と言った。

 そもそもコロナウィルス大感染は、安倍政権のせいではない。世界的な流行だ。
だから、世界中の人が、これからどうしようか、と考えるべきなのに、日本人は皆、「安倍さんよ、何してくれるのか」と、依存している。少なくともNHKをはじめとした放映では、不満と国の方針を織り交ぜた報道ばかりだから、国のせいで私たちの社会がおかしくなってしまった、というふうに錯覚しそうになる。そして、安倍政権を叩くことが、国民のストレス解消になっている気がする。ちょっと、情けない。安倍さんだって、コロナの被害者なのに。

 安倍さんも国民に謝ってばかりいないで、いっそのこと、英ジョンソン首相のように、私はもうあなたたちを守れないかもしれない、とカメラの前でキッパリ発言し、私たち国民自らを奮い立たせてほしい。

 一律10万円配布は公平感があってよさそうに見えるが、今大事なのは公平性より、困窮世帯を救うことだ。安倍政権も、そう考えたから30万給付を一部へ、と言ったのに、金の亡者の私たちがあまりにもうるさいから、もういいや、と疲弊し、全国民にばらまく結論を定めたのではないか。

崇高な国民になることは難しい。