保育園児のママだった頃は、春休みがなかった。
だから「春休み」は、全く気にならなかった。だが、小学生ママになると、心境に変化が現れた。春休みが気になるじゃないか!
せっかくの休みだから、わずか2週間といえど、春“休み”っぽいことをさせて、娘をゆったり過ごさせて進級させてやりたい、という親心が働いてしまう。
独身の女友達に、どこかに娘を連れてってくれ、と連絡したら、仕事だから無理、と言われた。だよな、と思った。けど、この広い世界で、誰か子供の力を必要としている人はいるはずである。とはいえ、そんなマッチングを試みるわけもなく、そもそも娘が刺激的な毎日を望んでいるかといえば、そうとも限らない。
働くママ友に過ごし方を聞いてみると、ある人は塾やインターナショナルスクールの短期講習に申込みを行い、ある人は自営だから毎日適当に遊ばせてなんとかやる、と言っていた。なるほど。
一方、わが家は来月末からアメリカへ行く。まあ、春は静かに過ごそう…。そう割り切ったはずが、いよいよ来週は春休み、というと、何か考えてみたくなり、インターネットをググってみた。
ネット上には、体験イベントがたくさん転がっており、私がチェックしたものはどれもお値段が数万というものだった。一過性のものに、そこまでしなくてもいいか、と何もしないことにした。
春休みは、私が小学生のママになって一年過ぎた、ということだ。この一年間は私にとって、子供を取り巻く現代社会や環境、教育について、沢山勉強させてもらった日々だった。
思うに、娘が生まれたのは私のため、つまり、私が人として練られた品性を持つために、与えてもらったのだと、近頃は何度も感じている。