初めに神が天と地を創造した。創世記1.1
新年は、実家で始まった。写真は、窓から見える今日の富士山である。
私たち家族は起きるとすぐ祈りを捧げた。
が、父はすぐ朝ごはんの支度に勤しんで、母も朝から白いエプロンをつけて、台所仕事を始めている。
私は、母に、なぜ2人はすぐ祈らないのかと父の居ない時に尋ねたら、母はコソッと私に言った。
「あなたたちがうらやましいわ」
私は、母の思いを察し、父に言った。
「一年の初めなんだから、まずは3分でも夫婦で祈ってから、食事の準備をすれば?」
新年早々の言葉としては相応しくなかったが、今言わねば元日の朝は過ぎてしまう。ところが、父は言った。
「これがわが家のやり方。お母さんも納得してる」
なぜだろう。
母の本音を父はまったく知らぬ。
私は新年早々、聖書から見る、クリスチャンの妻の在り方について考えてしまった。
夫に従う母は立派か。それとも、そのせいで、自身が、期待する生活が送れなくても、それは聖書的には大した問題ではないのか。
何はともあれ、これまで、実家に泊まることはおろか、元旦を過ごしたことのない私たち一家には、未だない新年の幕開けだった。
食卓に集う家族の数が多いのは、なんと楽しいことだろう。
一切れのかわいたパンがあって、平和であるのは、ごちそうと争いに満ちた家にまさる。(聖書)
正直、家族だから、口数が増えれば、口論もあった。それでも、家族は家族で、存在自体が、ありがたい一日だった。
早く召されたいと願うけれど、やはり家族は皆元気で、長生きしてほしい、と願わずには生きいられない元旦だった。
by 桜子