カテゴリー別アーカイブ: プライベート

はつ恋(完結編)

51MGSR831CL._AA240_.jpg
ビジネス書をよく読むね、と言われたので、吉本ばななの「はつ恋」を読んだ。
彼女は語るに難しい心理状態を丁寧に表現してくれるから好きだ。

(ああ面白かった)と本を閉じたら、高校生の頃を思い出した。
それもちょうどこんな時期だ。

高校二年生の夏休み最終日。
私は1つの宿題忘れに気がついて慌てた。読書感想文である。
ちょうどマスコミ関係の叔父が来ていたので泣きついたら、
俺が書いてやるよ、とサラサラ原稿用紙を埋めてくれた。

事なきを得たが、問題はその後だ。

なんと全校生徒参加型の読書感想文コンクールだったので
銅賞を獲得してしまった。

発表されたときは、さすが叔父、という尊敬の念と共に
名誉を頂いた喜び、そして悪さをした黒さで、
嬉しさ・苦・隠し笑いという面持ちで帰宅した。

そうして親に告げたら、大変な剣幕で叱られてしまった。
それで私もやっと自分のした悪の重さを知り、泣いて猛省をした。

ひっくり返したお盆は元には戻らない。
やってしまった罪は償えない。

泣いてもどうしようもない償いを神様に謝りなさいと親がいうので
日頃は恥ずかしくてできないお祈りも、
(お祈りというのは自分の身を低くすることが要求され、
己を晒け出すので非常に恥ずかしくて昔は人前でお祈りなんて
ゼッタイにできなかった)
悪さの前には恥ずかしいだなんて言ってられないので
隠れるようにして丸くなって謝った。

先生には結局正直に告白することになった。

※余談だが、当時の私は、神様を信じているのか
 信じていないのか、よくわからない半端な状態だった。
 たぶん疎ましく思っていたというのが正直なところだろう。
 (神様、スミマセン)

それで翌日、職員室に行き、先生に告げた。
そうしたら先生は次のご判断をされた。

●君の名前が張り出されているから、いまさら取り消さない。
●表彰式には(君のために、君が恥をかかないように)出てもらう。
●ただし景品は渡さないようにするね。

私は全て覚悟していたのに、なんという処置・・・!
安堵と感謝が広がる。

が、これには後日談がある。表彰式の当日、全校生徒の前で賞状を受け取るべく前へ出て、
列に並んで順番待ちをしていたら、後ろで女の子たちの声がした。

「あたしさあ、カテキョー(=家庭教師)に書いてもらったんだよねー」
「実は、私も・・・」

私はそれを聞いて、ふんぞり返ってしまった。

なんだ、みんなそうなんじゃん?
私ひとり、なんかマジメくさく考えて、ちょっとバカみたいなんじゃないの?
泣いたりなんかしちゃってさ。

と思った。(性格悪くてスミマセン)

家に帰って、つまらなそうにそのことを告げてみたが、
あまり相手にしてもらえなかった。

ただ、後ろめたくないことは良かった。

それで、明けて翌年。高校三年の夏が来た。
昨年の思い出がフラッシュバックしてきたので
今回は絶対に自力でやろう、と気合を入れて取り組んだ。

それが、吉本ばななの「キッチン」。

九月。

「読書感想コンクール、銀賞受賞 筑波組 桜子」

・・・正面玄関に張り出されていた文字に、心底驚いた。
  しかも昨年より1ランク上の銀である。

このとき、私の人生の中で何かが確実に動き出して、

「世の中に神様はいるんじゃないの??」

と思い始めたのだ。

日曜日の礼拝と心配ご無用(2)。

日曜日、朝の礼拝へ出かける。
今朝は淹れた珈琲がとても美味しい。外出するのがいやになった。

・・・ゆっくり朝を楽しみたいなあ。・・・行きたくないなあ。

エコーのように心の声がこだましたので、声に出す。

しーん。

傍らにいる母は同じく珈琲を飲み、日経に夢中になっている。
子供の頃は、よく、お食事中にテレビや本を読んではダメよとしつけられたが、大きくなると教育は終わるらしい。

無反応なので、オウムのように繰り返したら、ようやく反応した。

「あら、じゃあ、行かなければいいじゃない?」

ナイスな返事。私はこういう発想をもつ彼女に対し密かに感動する。
柔らか頭だなぁ。「行かなきゃダメよ!!」と言わないものね。

けれど素直に喜べない私。
行かないことに対する罪悪感がある。
一週間(神様の)お世話になっておいてお礼をしに行かないというのは大変不義理な気がするの。

でも行きたくない。

行きたくないんだけどねえ・・・、と独り言か会話なのか曖昧な発言をしたら、
「ごめんなさい、と神様に言えばいいじゃないの」とあっさり応える。

 ぴょこっ・・・(芽が生える)

それで私はすこしすっきりした。
たぶん、無理しなくていいことを再確認できたので気楽になったのだと思う。
「お席があるように祈ってて」と言い放って、外へ出た。
てくてく歩く。完全に遅刻だ。

私が集う場所はいつも満員御礼で、老若男女問わず大勢が来ている。
聖書を中心とした無所属無派閥にて、組織も献金制度もない教会なので、
他の教会生活に疲れた人が多く集ってきている。

炎天下、駅から歩くこと15分。

案の定、入り口前は誰もいない。ギィーっと、ドアを開けた。

満席。いつもの見慣れた風景だが想像通り。
仕方がない。モニター画面で礼拝が見られる2階へ行こう、と、そのとき。
「すみません」と声がした。
振り返ったら、水色のシャツを着た背の高い人が、リュックを背負って立っている。「僕、初めて来たんですけど、礼拝はまだやっていますか?」

・・・この暑い中、来た。しかも、初めて・・・??

軽い眩暈と感動を覚えて、どうしていったい1人で来たのか聞いてみた。
なんでもリンデというパン屋さんでこの場所を知ったそうで、
アメリカで洗礼を受けたが、教会に来るのは3年ぶりだという。
後日談だが、彼は「今日来ないとやばいと思った」と言っていた。

そんな彼を2階へ連れて行き、私の持っている本を2冊貸す。
ちょうど席も並んで2つ空いていた。
主に感謝しながら、人生はびっくりだ、と思いつつ礼拝を捧げる。

だってね、
 1)遅刻したが、座れた。
 2)座れただけでなく、彼の役に立った
 3)2=神様のお役に立った
のだ。

すばらしいと思いませんか? 私のダメ信仰も役立つじゃない!? 

まさに神様は全てのことを働かせて益としてくださるのである。

彼から次々に来る質問に答えていったら、別れ際には
「僕、来週もまた来ます!」と言って、自分の名前を添えた
手書きの名刺を渡して去っていった。

社内でおしゃべりが少ないと、その分お外でおしゃべりのチャンスがあるらしい。

心配ご無用(2)。という、お話。

追伸:念のためにいいますが、彼、18歳ね。

心配ご無用。

神保町生活、2週目に突入。
相変わらず少ない居室である。今日も一人ぼっちでさびしい。

電車の中で、藤原和博の「人生の教科書〈人間関係〉」を斜め読みする。
面白かったのは、情報収集と情報編集に関する記述である。
情報は収集と編集が大事だが、現代っ子は編集力が欠けているということだった。
昔は地域商店街や近所の方とのコミュニケーションによって、自然と情報編集力が身についたが、今は無言で自動販売機からジュースを買い、会話なくして物が購入できる時代だから、コミュニケーション力が育たず、編集力を学べないということらしかった。

それを読んで、ちょっと、私、まずいんじゃない?と焦る。
このまま会話を(ほとんど)しない生活というのは、私から何かを奪うのではなかろうか?

と思って帰っていったら、そんな心配は不要だとお風呂場で教えてもらった。

なぜにお風呂場かというと・・・うちの会社には2時間休という制度がある。
これは、2時間遅く来たり、2時間早く退社することができるというプチ便利な仕組みである。

今日はその休みが余っていたので、特に用もないのに休むという贅沢をした。
ついでにデトックスしようと温泉に足を延ばす。
そう言うと、山の中みたいだが、昨今流行りの都心にある温泉で、
しかも露天風呂付という優れものが近所にある。

蝉がジリジリと鳴き騒ぐ中、肩までズブズブとつかる。

空を見上げたら、少し影も出て来て、猛暑ながら気持ちよく入れる気温になっていた。
でも、夏は暑い。もう出よう、と思ったら、

「こんにちは」

と明るく声をかけられた。

はい・・・?

焦点を絞ったら、見知らぬ人だった。どう反応すべきか咄嗟に悩む。
顔をみたら悪い人じゃなさそう。

「暑いですねえ」 さらに続く。

アメリカ人のHi!のような気安さに違いない・・・。

私はちょっと考えて、もう一回お風呂に身を沈めることにした。
ここで離れたら、このおばあさんに悪いかな(傷つける?)と思ったので、
少し会話をすることにした。

「そうですねえ」

それで、どうして会話が弾んだのか覚えていないがそのあと、話は延々と続いた。
今でもこのブログにきちんと書けるくらいよく覚えているんだけど、

・おばさんの誕生日が、8月2日で82歳になったこととか、
 (そう見えないですね、と申し上げたらすごく喜ばれた)
・先週木曜は朝からお昼も食べないで寝てたら熱中症だったとか
・娘が会社を早退して氷で全身を冷やして介抱してくれたこととか
・その日は神宮花火大会だったのにいかれなくて見学席をフイにしたとか、

ついには、息子さんがいることまで知ってしまう。

 親身になって話を聞いていたら、私はすっかりゆでだこになっていた。

     ( あ、あつい・・・。)

 「だからね、熱中症には気をつけなくちゃだめよ」

 

 (お、、、おばあさん、それ、私、私っ!!)と必死に心の中で自分を指差す。

 が、向こうにはそれが見えない・・・。

 なんとか話の切れ間を探すのだが、ぜんぜん途切れない。
 私が脱水症になりそう。どうしよう、楽しそうに話をしてくれている。
 それにしてもおばあさん、よくのぼせないな~、
 あれで82って信じられない。すごい元気じゃないか。
 私はちょっと、もう無理かなあ・・・(意識遠のく)

 一度中断に失敗して、再チャレンジ。ついに成功。
 おばあさんは別れ際、こう言った。

 「またね、お元気でお過ごしね」

 頭がくらくらになりながら、
 汗を心配と一緒にシャワーで流した。

 心配ご無用。という、お話。

2007年夏のワイワイ企画、ビアガーデン

今夜はビアガーデンデビュー。
生まれて初めて。かつ私は幹事。

ちなみにビアガーデン、昨日だか日経新聞に載っていた大丸の
飲み放題食べ放題ビアガーデンは予約完売御礼らしく
私も8月頭に電話したがとれなくてほか5件あたってやっと取れた。

で、今日は集まるみんなにテーマを出している。
その1「サムシングブルー」 その2「思い出の1枚」
→みんながきちんとsomething blueを身につけて、
 写真などを持参するか、楽しみ。

幹事が忘れると格好悪いから張り切って昨夜は色々準備した。
といっても、特に準備するものなどなく、気分を徐々に盛り上げ、
ハイテンションで望んでいこうという「心」を準備する。

しかし。

連日の猛暑である。1人体調を崩した連絡が入る。
お店に電話したら8人以上じゃないと予約は取り消すと脅される。

うわー。誰か行きたいって人、いないかなー。いないかなー。
場所は都心で、メンバーはすごくゴールデンで
紹介するのが惜しいくらいの素敵な方々ばかりです。
もしそういう人がいて閃いたらちょっと私に電話してください・・・。ぽそっ

                 * * *

その後。

1名体調を崩して欠席—この状況を先輩2人に相談する。
そうしたら先輩Aは探すといい、先輩Bはお盆weekだから人がいないという。

先輩Aはすごい忙しそうだ。悪いなあ。

私が誰か探そうかなあ。
ぼんやりした頭で検索してみる。誰が来てくれそうかなあ。
(で、ブログをつい書いてしまう)

そのうち、先輩Bが「おい桜子、深刻になるなよ、お店変更しようぜ」
と言う。

あ、それもいいな。そうしようか~。
・・・と思った。けど、5件探して取った予約、キャンセルしたら
その労が無駄になっちゃう。

誰か、絶対いそうなんだけどなあ・・・。

そんな頭をかかえたまま、仕事していたらあっというまに夕方で来客。
私のブログをみて、神保町に行くから立ち寄る、と仰る。

うれしい。

ブログも書いてみるものだ。神保町も、けっこう、いいじゃん、いいじゃん!?

と、そんなことよりも。

打合せを始めて5分、携帯メールがブンブン鳴り続ける。
「どうする?今日は恵比寿にする?」
「場所変更するなら、幹事早くきめてくれ~」

わわ、どうしよう、決断しなくっちゃ~!!

思い切って、打合せを中断させて頂く。
「ちょっといいですか」 「ああ、いいですよ」

しかたない、場所変更するか。

いや、ちょっと待てよ。。。

ふと携帯から顔を上げると正面の人の背中に小さな羽根が生えてる。
それも白である。キラキラキラ☆☆☆

あれ、これは。もしかして?

もしかして、の、もしかして??

「あの、ちょっとお伺いしますが、今夜のご予定は・・・」

かくして・・・

拉致る。

beergarden.JPG

結果、円高で市場が荒れた故に来られなくなった方、1名。
音信普通になって現れなかった先輩、1名。←オーイ、オーイ!!

計6人だった。うち、初参加2名。(welcome!!)
20070817191806.jpg まともに並ぶとこんなに待つ。

みんな心に残った写真をキチンと持ってきて、盛り上がる。
waiwai.jpg

俺の子供かわいいだろ?
osapooh.jpg

ピンチヒッターなのに、なぜだか持ってた写真はウルトラ級。
先週NYで撮ったという松井vsイチローの対決写真に、一同「おおおーっ!!!」
osapooh2.jpg

親戚の赤ちゃんを披露するようこちんのペディキュアはブルー!
yoko.jpg

みんなきちんとサムシングブルーしてきて、もうエラいよ~(泣)!!
waiwai2.jpg

送別会

うちの営業チームの人がほぼ全員参加にて送り出してくださって感謝でした。
odsi.JPG
ありがとうございました。m(__)m

わざわざ壮行会をしてくれた奇特な方々、涙がでました。
odsi2.JPG

本当に本当にどうもありがとうございます。m(_)m

お祝い

おめでとう おめでとう おめでとう

お花を咲かせてみました。いかが?
kadan.gif
画面にふれるとお花の香りがします、たぶん。

Breakfast at Tiffany’s

ニューヨークのウッディから電話が来た。
このあいだサンフランシスコから小包を送ったからだ。

「げんきぃー!?」
「はい、元気です。お元気ですか?」と私。

ウッディとは1,2年前ニューヨークのクリスマスで知り合って以来、ずっと今日に到るまで親交が続いている。私がお手紙を送って10日過ぎると、週末の朝に大体彼は電話をくれる。
それだけ聞くと甘い関係だが、彼はおすぎとピーコにウッディアレンを足して割った感じで、私よりもウンと年上であり、こういうの何と呼ぶのだろう?本当にお友達な関係なのである。

「僕ねえ、実はいま北海道にいるのーっ」

「え!?北海道!?」

「ちょうど北海道に行く日にアナタからの郵便受け取ってぇー」
「ちょうど良かったからねえ、頂いたCDを1枚知人に上げたのよー」
「ほんっと、いつもありがとうねー」

・・・しかし、そうは言っても以前ウッディから頂いた300ドル分は
まだ余っているからね。

「あなた、ニューヨーク、いらっしゃいよーっ」

・・・、どうしよう。

ご(本の+縁)

book.jpg 「これきっと役に立つと思うよ」と、出発前に
ご本を貸してくださったサーヴァンツの古田会長の家にお邪魔する。
20070716141213.jpg エレベーターがあるお宅。
この日は200人位いらしたそうですね・・・。いやもっと!?
それで入ってしまうのだから、すごいです・・・。

そういえば、古田兄、本に記載のこの方にお会いできました。
ide.jpg soga.jpg
(本当に役立ちました)
本に載っている方と実際にお話してみると、印象が随分違いました。

どういう意味で?って言われると難しいのですが、たぶん良い意味で。