20日の外出に気を良くして、昨日は子にニット帽をかぶせて初めて電車に乗り、ドキドキして吉祥寺まで出かけた。
下半身はまだ痛み、相変わらず眠い。
なのに、窓の外の青空に導かれて、ちょっと出かけてみようかな、という気になった。
今日は火曜日で「婦人会」という婦人向けの聖書の学び会がある。教会には、赤ちゃん部屋があり、そこに行けばモニター画面を通して話を拝聴しつつ、おむつ替えや授乳もできる。今日なら日曜の礼拝時より人が少なく、産後行くにはちょうどいいかも、と考えた。
で、行ってみたら、赤ちゃん部屋には、以前からの友達がいた他に、初対面の人もいたけれど、〝赤ちゃん〟という共通項によって、自然と打ち解けることが出来た。
加えて、そこには月齢の異なる赤ちゃんが数名いて、新米ママの私にとって、わが子の今後を想像することができ、とても良い学びの場になりそうだった。
婦人会は僅か1時間で終え、昼食をとると、デパートへ行ってまた授乳服を探して、家路に向かった。
車中で、最寄駅が近づくと、子が
「ふえ、ふえ」
と、ぐずりだし、隣に座っていた中年女性が私の腕の中に気づいて、話しかけてこられた。
「まあ、赤ちゃん!何ヵ月!?」一ヵ月ちょっとです、と答えたら、「今は縦抱きができるのね」とか、「私の時は2カ月で名古屋から東京まで新幹線でこうやって抱っこして(連れて帰った)」と横抱きのしぐさをされた。
教会でも色んな人に話しかけられたけど、今日も見知らぬ人に話しかけられたなあ、と思って、駅に着き、マンションに着いたとき、最後にまた見知らぬ人に話しかけられた。
マンションから出てきた私と同年代と思しきお洒落な女性が、
急に首を伸ばして、私の方に身を乗り出し、「何ヵ月ですか?」と聞いてきた。
「あ、一ヵ月ちょっとです」と答えると、
「あ、うちもです」
と、なんとも思いがけない返事が返ってきた。
え!?同じマンションの住民!?
「フランシスです」
お店の名前かと思って、3回も聞き直したら、それは彼女の姓であった。聞けば、フランス人のご主人がいるのだという。
慌てて私もサングラスを外して自己紹介をした。
まさか、うちの子と同じ年齢の赤ちゃんがいるとは思わなかった。
それだけでも驚きなのに、さらに驚いたことには私たちは同じフロアーだった。
今までこのマンションで妊婦なんて見たことがない。
フランス人だって、見たことがなかったのに、
いったい、どこからこの人たちは降ってきたんだろう!?
二人で、えーっ!?と顔を合わせた。
以前も不思議な出会いを経験したが、前回同様、また不思議なことが起こったものである。
神様はいつも人生に素敵な仕掛けを備えてくださっている。
これから始まるであろうフランシス家との交流が楽しみである。