月別アーカイブ: 2009年11月

居酒屋かあさん(虎ノ門)

地下鉄の銀座線虎ノ門駅口に居酒屋がある。

虎ノ門・新橋界隈は、飲食店が多い。

さして気にもとめていなかったが、ある日を境に目をつけたお店がある。

その店先では家路を急ぐサラリーマンへ盛んにこんな勧誘の声をかけている。

『母さん、母さん。』

年配のおばあさんと思しき人が、優しく穏やかに語りかける。

『母さん、母さん。』
『居酒屋「かあさん」はいかがですか?』

なんというネーミング!
ターゲットが地方から出てきた男性であることは疑う余地もない。

私は初めてこの名前を聞いたとき、あれこれ考えた。
男の人たちは何と言ってここに立ち寄るのだろう?

「今日は母さんへいこうぜ?」

「母さんはサイコーだなー♪」

私はこのお店にちょっと入ってみたいものの、なんとなく行くのがコワい。

ちなみに、もし女性向けに『父さん』があったとしても、私ならおそらく行かない。

・・・ダディだったら、行ってみてもいいけど。。

マーラー「千人の交響曲」

新日本フィルハーモニー交響楽団の定期演奏会、サントリーホールに出かけました。

曲目はマーラーの交響曲第8番 変ホ長調 「千人の交響曲」
指揮はクリスティアン・アルミンク

コンサルタントの筆箱の中身

ずっと会いたいと思ってラブコールをしていた、知り合いのスーパーエリートコンサルタントがやっと時間を割いてくれた。

 彼は忙しい。時間は限られている。ちゃっちゃと用件を言わなくては!と私はノートを取り出し、「えーと、今私がちょっと考えていることを聞いてもらいたい・・・」と仕事の相談をし始めたら、いきなり自分の筆箱からこの4アイテムを机の上に並べ始めて、

frisk.jpg

「どれがいい?」と。

・・・・・・いま、私が話してる最中だって言うのに、この人、話、聞いてないのかな?と。

だけど、私はとりあえず思い直して、眠くなったら頂きます、と
適当なことを言って早くこの場を乗り切ろうと思った。

だけど・・・。

〝二人きりで打合せしてて眠くなるのか、オイ!?〝

という空気が私たちの間をにわかに流れてしまい、(私も言ってからしまったと気づいた)

しどろもどろで言い訳するうちに、結局はこのリフレッシュメント談義に花が咲いてしまった。
(これは激辛とか、これは甘いとか。。)

適当に話すとかえってロスを生む、本日の教訓なり。

・・・目が点になったさ。

【レビュー】「ケータイ・ネット人間」の精神分析

私が社会人になったとき、インターネットはまだ表に出ていなかった。
広告代理店に入社した当時は東芝ルポ(ワープロ)がパソコンのような先端機器的存在だった。

その後、時は流れ、かつて、マス4媒体に続く第5のメディアと呼ばれたインターネットが、今では1位!?という革命が起きている。

あー。テレビ広告売ってた頃はラクだったよなあ・・・

と広告代理店の人は思っているかもしれない。

かく言う私も、この情報量が多い現代社会に疲弊しているため、インターネットがなかった頃を懐かしむ気持ちが無きにしも非ず。

でも、通信会社に勤めているので、そんなことを言ったらいけない。
今日もまたインターネットの世界について考えよう。

で、本日取り上げる内容はこちらの本。

 2000年に刊行されました。

 常々、インターネットがもたらす精神世界をあれこれ考えていたので、私にとっては良い本だったが、途中何箇所かは読み飛ばした。

 むずむずと痒かった背中はやっぱり虫に刺されていたのね!ともいうべき、確信に似た発見文書がごろごろ転がっていた。

以下メモ。

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 私たち大人は、現代の私たちの心の中に潜むそれぞれの内的な引きこもりに気づくべきである。引きこもっているのは決して若者、少年たちだけではない。われわれ大人たち自身の中にも、一件やさしく、しかし、とても冷たい引きこもりがある。 (以下所々略)

 まず第一に、私たちが都会の中で暮らす、その暮らしそのものの中に引きこもりがある。電車に乗って、周囲に座っている人、立っている人など全く眼中にない。

 第二に、人と情緒的に深くかかわらない。ある意味での冷たさとか、やさしさとか、おとなしさといわれるような引きこもりがある。
 お互いに激しい自己主張をして衝突したり、相手を傷つけたり傷つけられたりといった、生々しい争いは避けて、みんな表面的にやさしく、おとなしく暮らす。誰もがそのやり方で人とかかわる暮らしを身につけている。そして、それが今の世の中を生きていくコツになっている。・・・これもまた引きこもりの一つの形である。

 第三に、このことと深くかかわるのだが、同調的引きこもり、シゾイド心理と呼ぶものがある。摩擦や対立、争いを、みんなと調子を合わせ、巧みに避ける。また見せ掛けの自分を次々に現して暮らす。相手に飲み込まれたり、傷つけられることに不安を感じ、人との間にはいつも隔たりを置こうとする。そのために表層的な人間関係しか持たない。このような内的な引きこもりがみんなの心の中にある。

■人とのかかわりを避ける「冷たいやさしさ」

 やさしさは、人が何をしようが自由だという寛容さと、人が何をやろうと私にはかかわりないことだという無関心や、深いかかわりを避けたいという気持ちが表裏をなしている。

 私はエレベーターで誰かと挨拶をして和むこともあれば、時には見るからに声をかけられることも煩わしいという態度の人を見ると、居心地が悪くなる。
 こちらだけがニコニコ声をかけることが、かえって不恰好で、なにやら恥ずかしいような気がして、こちらもつい押し黙ってしまう。
 うっかり親しみをむけて、かえって拒否されるような冷たい雰囲気に触れてしらけてしまう時もある。何か相手のことに深く関わると、厄介なことになる。むしろ冷たい態度をとったり、他人行儀にしていれば、それ以上のトラブルに巻き込まれないで住む。

 喧嘩をしたり、叱ったりするほうが、本人のためだという場合もあるのに、それをしない。

 攻撃性、自己主張、激しい感情は消失したように見えるが、それだけに非常に未熟で訓練されていない攻撃性が、やさしさを突き破って、激しい破壊性となってあらわれることがある。

【レビュー】新世紀メディア論・新聞/雑誌が死ぬ前に

「バカヤロー、ウェブごときがメディアなんて呼べるかよ。紙じゃなきゃダメなんだ」
「紙に印刷されなきゃ、コンテンツじゃない」というドグマ(教条)を持つ人以外のための本。

ネット上においては、誰でもメディア企業になり得る、もしくはメディア化してしまう。
ウエブの換金化手段は、有料視聴、購読、

カメラマン:ネットの出現で存在感が増しているのに、価値がデフレ。

書店:ネットの出現で膨大な情報サイトが無数に存在している。
    デジタライゼーションによる均質化。競争過多。
    「ただそこに身をおいていれば食える」という時代はもう終わりだろう。

電通PRが70年代に作成した戦略十訓

1961年にヴァンス・パッカード(米社会学者)が書いたベストセラー
「消費をつくりだす人々(ダイヤモンド社)」

この本を参考にして、電通(電通PR)が70年代に作成した戦略十訓

①もっと使わせろ
②もっと捨てさせろ
③無駄遣いさせろ
④季節を忘れさせろ
⑤贈り物をさせろ
⑥組み合わせで買わせろ
⑦きっかけを投じろ
⑧流行遅れにさせろ
⑨気安く買わせろ
⑩混乱を作り出せ

※ちなみに電通鬼十則はこちら

あえて、この逆を考えてみる。

①もっと使わせろ
 →物を消費するな。   →エコ?

②もっと捨てさせろ
 →物を捨てるな。    →エコ?

③無駄遣いさせろ
 →無駄遣いするな。   →エコ?

④季節を忘れさせろ
 →季節を忘れるな。   →うん、そうだ、そうだ。

⑤贈り物をさせろ
 →贈り物をするな。   →えー反対!それ狭量。。

⑥組合せで買わせろ
 →単品で買え。     →エコ?     

⑦きっかけを投じろ
 →きっかけには鈍感に。 →えーある意味、反対。

⑧流行遅れにさせろ
 →流行は追うな。    →エコ?

⑨気安く買わせろ
 →気安く買うな。    →エコ?
 
⑩混乱を作り出せ
 →混乱に惑わされるな  →ある意味、その通りだが。

戦略十訓があまりにも商業主義的なので
反対にしてみたら、何か新しい発見があるかと思った
(ゲーッという感じが減るかと思った)のだが、全てがあてはまるわけでもなく。

要するに人の欲望を刺激し、洗脳していく、ということが
戦略十訓だったのかな。

だけど、物を消費することは、単に必要を満たすという要素だけでなく、
先週の日経MJ調査によれば、『買い物はストレス解消』というデータ通り、
(”買い物”から連想する言葉を女性対象に調査した結果(16-68歳・総数315・マクロミル)
 以下、『楽しい』『楽しみ』『洋服』・・・・『ワクワク』)
人が生活する上での幸せ度にも大きく貢献している。

上記の法則によれば、例えば
コンビニで昼食にお弁当とデザートを買ったついでにお菓子を買うと、=無駄遣い、
だけど、それでもし、その人がその日ハッピーに働けるなら、社会にとってこんな手軽で安いエコはない。

ええ、私はいつも手軽で安いエコを消耗してるよ・・・。

どこまでいくか、技術革新?

通信会社に在籍して7年余り。

本日は、世の中のサービスについて書いてみよう、
と思ったのに、
この「7年」という文字を書いた途端、
全く違うことをテーマに書きたくなってしまう。

通信会社に在籍して7年余り。

・・・まだ、働いている。

・・・・・。

しかも、まだ結婚していない・・・。

良いのだろうか!?まあ、それは横においておき、
本題に戻す。

通信会社に在籍して7年余り。

新入社員だった私も今では中堅社員になってしまい、
自らが興す仕事もするように、とハッパをかけられたので、
世の中にどんなものがあると良いか、ということを考えている。

それで、今日の帰り、電車の中で窓の外をボーっと眺め
「デジタルサイネージ(電子看板)」を想像した。
もしも、この窓がデジタルサイネージ(例えばTVCM)に化けたとしたら、
どうだろう??

すごーーーーーーーーーーーく、嫌だな、
と思ってしまった、正直言って。

テクノロジーが凄いのはわかるけど、
立ち止まって自分の幸せを思い浮かべる時に、

『これ以上、世の中が便利になったら、ヤだな』

と、通信業界にいる者として、あるまじき発想をしてしまった。

夜だから

ネット選挙運動解禁と鳩山首相Amebaブログの疑問

<ネット選挙運動>解禁、公選法改正へ 来夏参院選にも、と題して11月4日2時30分配信の毎日新聞記事が載った。
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鳩山政権は3日、ホームページの更新などインターネットを利用した選挙運動を解禁する方針を固めた。ネット選挙解禁は民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)に盛り込まれており、来年の通常国会で公職選挙法改正案を成立させ、来夏の参院選での実現を目指す。これにより、有権者は公示後もネットを介して候補者情報を自由に入手できるようになる。
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これで、政治家もITリテラシーが問われる時代になったなあ・・・等と思っていたら、鳩山内閣、Amebaでブログ開始のニュースを知って驚いた。

一国の首相がブログをやるのは良いとしても、
独自ドメインを取らず、サイバーエージェントという民間の一企業サービスを
首相官邸ブログと題して開始するのは、
アリ、なのか!?

おそらく、オバマ氏がYouTubeやTwitterをやっているから、鳩山首相もいいだろう、
という論理だと推察するが、アメリカと日本の事情は異なっている。

ブログは、Ameba以外にもライブドアやhatenaなど頑張っている企業はあるし、
そもそも、こんなちっぽけな私だって独自ドメイン(magnet-net.sakura.ne.jp/sakurako-wp/images)取ってる。

事情はともあれ、移設すべきに1票。

発売前の新書「Twitter革命」を一足先に読了

11月18日発売予定の新書「twitter革命(#twrevo)」の宣伝を先日、日記で書いたのが幸運を呼んだのか!?

twitter.jpg ゲラ

神田さんに頂きました。
twitterkanda.jpg 「(読んでも)いいよー」at 吉祥寺

 過日、コグレ&いしたに氏による共著「ツイッター140文字が世界を変える」の出版記念セミナーで徳力氏の話を聞き、本を読んで、”ツイッターは大体わかった”と思っていた矢先、さらに勉強せよ、と天からのお達しなのか、突然目の前に原稿が降ってきました。 書評ブロガー小飼弾さんと違い、一般ブロガーの私。

 聞けば、コグレ&いしたに氏はまず最初に弾さんへ新書を渡し(意図的でないにしても)宣伝効果を挙げたようだが、神田さんはまったく何も考えていない。100%思いつきでツイート(さえずる)の行動である。せめて、takapon_jpに渡したらよかったのに!!

 

 なんでなのかなー、と思いながら、当然ありがたく読ませていただいた。

神田 敏晶
ソフトバンククリエイティブ
発売日:2009-11-18

 なお、私は既に 「ツイッター 140文字が世界を変える」というツイッター本を1冊読んだので、KNN神田氏の「Twitter革命」は、①(1冊読んだのに)新しい発見があるか ②(前に読んだ本と)どっちの本が面白いか、という観点で読み進めた。

 以下、感想。

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「ツイッター 140文字が世界を変える」は、日本人のための日本のツイッター解説本。
「Twitter革命」は、海外事例がふんだんに盛り込まれたTwitter本で、ジャーナリスト
KNN神田氏の人柄と体験と取材力が反映されているツイッター解説本。
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 既に「ツイッター 140文字が世界を変える」は、沢山のレビューがあるので割愛し、
 「Twitter革命」について具体的に書くと、ツイッターというサービスそのものの解説の他に、神田氏にしか語れない自身の体験や取材に基づく文章が随所に盛り込まれている。
 
 例えば、過去に出馬した選挙体験に基づくツイッターの使い方に関する提言や、米国でのサービス展開や創業者へのインタビュー、はては先日開催された「第3回Twitter night(#twn3)」のイベント模様(仕掛け人はどうやら神田氏)を書くなど、常に情報がアップデートされるツイッターの最新を極力紹介するように配慮されている。
 もし、いままでツイッター本を読んだことがない人ならこの1冊を読めば今のトレンドに充分追いつけるし、私のように一冊読んで中身を理解した人なら、ツイッターのさらなる理解を深めるのに役立つ本である。
 
 

  ちなみに、神田さんと私が会った日は日曜日だったのだが、以前インタビューさせて頂いた時と同様に首からは「PRESS」カードを下げて、私と何か話しては、あれ面白い、このお店の名前は?などといっては色んなものに目を留めて、写真を撮り、店員と話をし、情報をストックしていた。

 年中無休のジャーナリスト神田さんに、Twitterはもはや欠かせないインフラであるのは言うまでもない。