昔のボーイフレンド

通勤時は急にへんなことを思い出したりする。

今日は、黒のトップスに白のスカートを選んで渋谷駅へと向かう。

午後に2件、人と会う予定があるのに、暗めな装いだったかな…と、半ば後悔しつつ足元を見ていたら、

「黒い服が多いね」
と、明らかに嫌そうな顔をした昔のボーイフレンドを思い出した。

場所は表参道で、あたりには軽やかな人が多かった。
私は、そうお?
と、気にしないそぶりを見せたが、内心は汗をかいていた。

というのは、単に黒い服なら痩せてみえる、と、選んで着ていたからに過ぎなかった。

今なら、ナオミ(お笑い芸人)みたいにふとっていても、明るい服を着た方が可愛い、と分かるのだが、当時は体型にコンプレックスがあり、付き合っていても、ボーイフレンドに打ち明けられないほど、その壁は厚かった。

いま再会したら、
あのときは色々ごめんね、実は悩んでいたんだ、そう言えるのになと思った。

しかし、いまさらそんなこと言われても、どうでもいいだろう。

過去は過去だなと思いつつ、
人はふとした瞬間に過去を思い出しては、考えるものである。

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