撮影後、代官山に戻って公園へ。
ちょうど梨花がベビー連れで車から走って出てきたので、気づかないフリをして、娘と遠くへいく。
ところが、すこし目を離したら、
娘はいない。
周囲を見渡しても、その姿はなく、
呼べど叫べど、娘の返事はなし。
私は大慌てで、公園にいる子どもや路上シンガーおじさんに聞き回ったが、収穫はなかった。
どうしよう・・・夫に電話すべきかと右往左往していたら、左からスケボー持った男の子が、女の子はここだよ!!と息をきらして駆け寄ってきた。
見ると、娘は私から遠く離れた場所でちょこんとこちらを見つめていた。
「どうしたの⁉︎」
と私が叫ぶや、男の子は、
「僕のスケボーに乗りたいのかな?僕について来ちゃったんだよ」
と説明。
じぇじぇ。
もとい、げげ。
これは初めてだ。
ついに、私を忘れて興味ある方へ行くようになってしまった。
娘は男の子の後を追い、暫く遊んだ。
そうして彼が帰る時間になり、さよならと告げたら、
一度は去った彼が、ダダダと戻ってきて、べべを指して、耳元で囁いた。
「この子、もう人を引き込む力が身についてます。」
そうして、またダダダと去って行った。
それって、いいこと〜⁈
と、私が大声で聞いたら、
はい!
と、去っていった。
小学一年と言った男の子の背中を見つめながら、そんなことを言う彼の語彙力に舌を巻いた。
子どもの言葉には何歳になっても驚かせられるようだ。