と、キャサリンは私に聞いた。
結婚してからキャサリンと私の距離はぐっと近くなった。
キャサリンは先輩主婦だ。
新米の私が気になるのか、毎日あれこれと世話を焼いてくれる。
(しかも、仕事中に(==))
実際、今年最初の彼女からの質問は、
「あんた、旦那は喪服をちゃんと持ってる!?」
であった。
彼女いわく、
「妻の最初の役割はね、まず、喪服をそろえることだよ。
こればっかりはね、タイミングを選ぶもんじゃないからね。
葬儀は急に連絡が来るんだから。」
という。
頷く私に、
「あのさ、あたしたち、今年は主婦キャラで行こうよ!あんたは新妻!!
いいねー! ニ・イ・ズ・マ! 」
と、はじける。
「スパムメールにもさ、よく書いてあるよね。新妻のナントカってね。
ああ、新妻っていうのは、なんだか特別な響きがあるよねえ~!」
(※身をよじるキャサリン)
あんまりからかうので、キャサリンも新妻だった時期があるでしょ、と切り返したら、
「あたしかい?あたしはもうとっくにその時期は過ぎたよ。
新妻っていうのは、そうだねえ、2~3年かな。ま、当分は新妻キャラに走りな!」
と言う。
そして、今日は今晩の献立を聞いてきた。
「まだ決めていないです。彼、午前様が続いてます。」
と言ったら、
目をまんまるにした。
「あんた、それはイイねえ!! ”亭主元気で留守がいい”は本当だよ!
あたしなんか毎晩作ってる。しかし、あれかね?新婚さんには、
それはかわいそうなことかねえ・・・?」
「じゃさ、今晩は、湯豆腐にしなよ。
お鍋の真ん中にお豆腐を置いて、隣に白菜をちょっと置けばいい。
あとはポン酢で食べるの。ね?そうしな!それで、きーまり!」
今晩は、湯豆腐にしよう。素直にそう思う私であった。