午前中、うちにペンキ屋さんが来た。
「午後も家にいてくださると助かるんですが」
と言われ、しばらく家にいることにした。
専業主婦になっていいことの一つは、
こういった要望に対して寛容になれることと、
家事に深く関われることである。
仕事をしていたら、おそらくこう言ったであろう。
「今日は午前半休を取ったんで、午後から出社しないと・・・」
それで、今朝はペンキ屋さんのほか、
工事のおじさんと世間話をした。
私は日頃の不在を補うべく、マーケティング活動に専念した。
「このマンション、どういう世帯層が住んでいますか?」
「芸能人は住んでますか?」
「変わった家主っています?」等など。
それで、工事のおじさんが言うには、我が家は綺麗な家の部類に入るらしく、
中には10年間開けたことのない家(部屋)もあったという。
それで、一通り話し合った後、おじさんと職業の話になった。
〝手に職があるって素晴らしいですよね!〟と私が絶賛したら、
おじさんはうんうん頷き、こう言った。
「でもね、やっぱり、こういう仕事していて、一番楽しいことは、
お客さんとこうやって色んな世間話をすることなんですよ。」
ああ、おじさんも!?
私も仕事していて、一番楽しいときって色々あるけど、
誰かとつながったり、心が触れ合ったときに感動を覚えますよ。
・・・と、口にはしなかったけど、仕事の醍醐味みたいなものをちょっと思い出して
テンションがあがった。
最近、良く読むプレママ本に「出産しても働く理由」というページがあるんだけど
自分の場合はどうかなと考えていて、もし働き続けることがあるとするなら、
こういうところに起因するだろうな、と思っている。
仕事を通じて、人と出会い、人生を学ぶんだよな。