ペンキ屋さん

51XC1EZGKAL._SL500_AA300_.jpg
 午前中、うちにペンキ屋さんが来た。

 「午後も家にいてくださると助かるんですが」
と言われ、しばらく家にいることにした。

 専業主婦になっていいことの一つは、
こういった要望に対して寛容になれることと、
家事に深く関われることである。

仕事をしていたら、おそらくこう言ったであろう。
「今日は午前半休を取ったんで、午後から出社しないと・・・」

 それで、今朝はペンキ屋さんのほか、
工事のおじさんと世間話をした。

 私は日頃の不在を補うべく、マーケティング活動に専念した。

「このマンション、どういう世帯層が住んでいますか?」
「芸能人は住んでますか?」
「変わった家主っています?」等など。

 それで、工事のおじさんが言うには、我が家は綺麗な家の部類に入るらしく、
中には10年間開けたことのない家(部屋)もあったという。

それで、一通り話し合った後、おじさんと職業の話になった。
〝手に職があるって素晴らしいですよね!〟と私が絶賛したら、
おじさんはうんうん頷き、こう言った。

「でもね、やっぱり、こういう仕事していて、一番楽しいことは、
 お客さんとこうやって色んな世間話をすることなんですよ。」

ああ、おじさんも!?

 私も仕事していて、一番楽しいときって色々あるけど、
誰かとつながったり、心が触れ合ったときに感動を覚えますよ。

・・・と、口にはしなかったけど、仕事の醍醐味みたいなものをちょっと思い出して
テンションがあがった。

最近、良く読むプレママ本に「出産しても働く理由」というページがあるんだけど
自分の場合はどうかなと考えていて、もし働き続けることがあるとするなら、
こういうところに起因するだろうな、と思っている。

仕事を通じて、人と出会い、人生を学ぶんだよな。