夏の朝、満員電車ほど恐怖なものはない。
うだる暑さの中、汗だくになった人の体が密着するという不快以上に
恐るべきはキレる人の続出だ。私はそれが一番怖い。だから私は早く行く。
どうして他の人は普通に会社に行けるのだろう?
怖くないかと尋ねたらキレる人にあわないと言われた。え、私だけ!?
しかし今日はいつもより少し遅れた。
車内はやや混んでおり、座っている人はみな寝ている。
眺めていたら、寝ていた男性の一人が何やら様子が変。
なんと隣の男性の足を眠りながら小突いていた。1回、2回、3回・・・
やがて、隣の男性が目を覚ました。
そりゃ、そうだ。見ている私が気がつく位だから。
そしたら、なんと、おなじく小突き返した。うわ~。やめて~。
すると仕掛けた方の男性は、(なんだ~、こるぁ(=こら)!!)(▼皿▼ヽ)
と言わんばかりの顔で目を開けた。睨んでいる。・・・恐い。
しかし隣の男性は眠っている。
そう、この2人は居眠りしながら小突き合っているのである。
もはや、寝てないのは明らかだ。
やーめーてー。私は叫びたかった。
見ていたら怖さのあまりグッタリ疲れ、やがて電車は赤阪を通過する。
「ちょっと、大丈夫ですか?」--後ろで中年女性の声がした。
振り返ると今度は女性陣だ。隅っこで若い女性が具合を悪くし、しゃがんだようだった。
声をかけた女性は、「座ったら楽になるから。ね、あなた、座りなさい」と遠慮している彼女に
席を譲った。彼女はすみません・・・と謝りながらもほっとした様子だった。
ああ、こういう光景に出合うと私もほっとするよ。
「ちょっと、あんたたち、小突き合ってる場合じゃないでしょ!!」(;`O´)o
と、思わず男性に言いたかった。いや、言えなかったけど。