娘は感動して、さらに手紙を書いていた。
ありがとう・パパ・大好きだよ
「大好きだよ」うれしいかお。
実はこの一カ月、夫の父が余命宣告を受け、わが家は辛い気持ちを抱えている。
特に夫は、ひとりっ子なので、ここ最近は連日茅ケ崎まで足を運んだり、医者にあったり、業務の傍ら、多忙な日々を送っている。
夫は泣き言や弱音は一切吐かないが、衰弱する実父に対峙して仕事をこなし、妻と子が寝静まるリビングでこの手紙を見つけて、どんなに心が和らぐことかと思う。
私たちは折に叶って、生活の中で哀しみと同時に慰めも得ているとつくづく思う。
母に慰められる者のように、わたしはあなたがたを慰め、…あなたがたは慰められる。聖書イザヤ66章