月別アーカイブ: 2022年10月

woman with umbrella on beach

山口周に18時間寝てる?と聞かれた女

 最近会う人、会う人に、「山口周って知ってる?」と宣伝部長になっている私。
飛ぶ鳥落とす勢いで、出すビジネス書が売れに売れまくっていると思しき文筆家、それが山口周だ。

ダイアモンド社のアマゾンに貼ってあった広告見つけた↓コピーライト:アマゾン&ダイアモンド社

宣伝部長すぎますか?

ググったら、NHKにも出てて、たまげた。



本を読むと、キレッキレの文章を書くので、今さらながら、この人めちゃくちゃ頭がいいんだ!と感嘆し、よく友達でいてくれたよな~と思った。なんで未だにつながっているか、というと、神の技、と言うしかないが、なんといっても、インタビューしたことでつながり続けられたのではないか?と思う。

それで、昔のインタビューを久々に見たら、吹き出したので、紹介したい。
当時の日記から抜粋する。

===
■山口周の読書法について聞く

山口「もうビジネス書ほとんど読まなくなっちゃった。寝ちゃうよねえ、やっぱ。
あのね、本は食べ物と同じで自然に読みたくなるものを心が求めているんだよ。この間、西森栄三郎さんの本を読んだら、『アムンセンとスコットの冒険』を読んでさ、『ゴンドラの都』がメタファー、『アドリア海の女王』をメトノミーというんだけど、同じ「ベネチア」のことを指してもゴンドラの都だと分かるけど、アドリア海の女王っていったら、何かわからないだろ。掘り下げていくことをメタファーっていってさ・・・」

桜子「え?なんて本?」

山口「アムンセンとスコットの冒険」

桜子「ヤムウンセン?」

山口「それくらい知ってろよ!アムンセンだよ」

桜子「タイ料理にヤムウンセンってあるんだよ~(汗)」

山口「あ、マジで?」

桜子「ほら、知らないじゃん!」

■星野道夫をあなたは知っていましたか?by桜子
山口「なんでさあ、おんなじ時間を生きているのに、桜子そんなに何もしらないわけ?もしかして18時間しかないわけ?」

桜子「え?18時間しかない?失礼だよ」

編集部「桜子さん、違いますよ。岡本さん、『18時間寝てるわけ?』って言ったんですよ」

桜子 「え!?もっとひどいじゃない!18時間寝てる?そんなわけないじゃない!」

山口「まあ、俺もすごい寝てるけどさあ・・・」

桜子「・・・私はね、きっとね、(岡本さんが何かを得ている)その裏で何か他のことを得てるんですよ」

山口「いや、それ、ないでしょ」

桜子「うん、そだね。・・・(しばし無言)あー、もうインタビューする気、失せたっ!」

山口「いやでもねえ、パロアルト(FXPALはパソコン発祥の地(詳しくはココをクリック))知らなくても、星野道夫はフツー知ってるぞ」

桜子、無言

山口「でね、俺ね、攻めていると発展しないから、桜子にソリューションを提供する。桜子ねえ・・・(しばし間)・・・・18時間寝てる・・・・わけじゃない、そうだよね?寝すぎじゃないんだよね??」

ムッとする桜子に少し考える岡本氏。

山口 「・・・本屋、行ってる?」

桜子 「ネイルサロンには行ってる」(ふんぞり)

山口 「ネイルサロン、それ、バシバシ行っていいんだけど。ただねえ、俺、自分のことを考えると本屋な気がします。ぷらぷら歩くんだよ。そういうことしたことない?」

桜子無言に、編集部、思わず吹き出す。

編集部「桜子さん、(^w^) ・・・ふふふ。珍しく止まってる~(大笑)」

桜子 「いや、もうさあ、本当にインタビューやる気力が失せちゃって、なんで場所を変えてやり始めちゃったんだろう。もうさっきのでおしまいにすれば良かった」

山口 「星野道夫はさあ・・・」

桜子 「もういいよ」

編集部「桜子さんはね、感受性がね、感受性が高いんですよね(笑)」
↑フォローしてくれてる

桜子「私、思ったんだけど、私が桜子じゃなくて、Tさん(編集部)が桜子やれば良かったのに」

編集部「なに言ってるんですか、ハハ」
↑この方は優しい

山口 「いや、でもさあ、感性がないから本屋に行かないんだろ?俺、むしろ、そっちだと思うぞ」

桜子 「アー?」
↑不良の真似。※生まれて初めてインタビュイーの肩元を掴んだ。。

山口 「桜子こうなってるんだよ(没頭ポーズ)こうなって一点集中で本を見ているからだよ」
=テープの書き起こし作業が実に空しい。もうこのトークはカット=

===

「ね、おかしくない、笑っちゃうよね~」と私は言いながら、この文章を読ませたら、夫がいつになく怪訝な顔をして、こんなことを言った。

 「そんなの載せていいの?プライドないの?」

by夫


私、うれしかったねえ…。

今日も読んでくれる誰かが笑ってくれればいいじゃん!って言ったら、
俺にはその気持ちわからんが、というような顔をして、君がいいならいいや、というようなことを言われた。

いや、心配してくれる誰かがいるのって、実にありがたいね。
この人と結婚してよかった、と思った。


最後に聖書をご紹介しておしまいにする。




いったいだれが、あなたをすぐれた者と認めるのですか。
あなたには、何か、もらったものでないものがあるのですか。
(第一コリント人への手紙 4:7)



今日もよい一日を!

by桜子

オープンダイアローグと私⑪森川すいめい氏に会う

私はごく普通の、渋谷在住ワーママだ。夏に、フィンランド式精神医療、オープンダイアローグ(開かれた対話)①に出会って、心はオープンダイアローグにロックオン。わが師は、第一人者の精神科医、森川すいめい氏。学友は、講座で出会った多士済々な23人。このシリーズは、“すいめいとゆかいな仲間たち”に出会い、オープンダイアローグを追う、私の個人的ログである。

* * *

10月最初の土日に、また渋谷区のオープンダイアローグ講座の続きが行われ、一か月半ぶりに皆さんと再会した。

先生は、私が8月に受講した感想文(このブログ)を見つけて、当時、書いた記事すべてリツイート(=拡散)してくださった。ちょうど、すいめいさんへDMする(=ダイレクトメールを送る)方法を考えていた翌日だっただけに、私はいま神様の御手にある、と家で飛び跳ねて喜んだ。

そんな先生と再会💛内心、すこし緊張していたが、先生は私を見ると仰った。



「靴……変えました(´◡`)…………。」

!!!

往年のドリフターズギャク、
天井から金タライが脳天に落ちてくる感じ、って言えば、伝わる世代には伝わりますかね?

*靴の秘密はこちら:フィンランド式精神医療、オープンダイアローグ(開かれた対話)③


私は、毛穴から汗が一気に吹き出て、大慌てで弁明した。
まさか靴を取り換えるなんて思いもしなかった。そんなこと、全く望んでないのに!


でも先生は、

「あの靴、ベロンって……取れかかっていましたから……」
と、穏やかな、いつものすいめい節で、ゆっくり言葉を紡ぎながら、少し笑った。(そう見えた)

で、一方の私は、のべつまくなしに、心の中で独りごとを言った。
(先生、私、もしかして、傷つけましたか?!もしそうならどうしよう!私、あの靴が好きだったのに!いったい、なんて私は書いたっけ?)

家に帰って当時の日記を読み返した。

***
なんと、くたびれたスニーカーだ。(後日その理由が私にはわかったが、それは後で書く)
あの靴が好きなのかな。その足元を、私はじいっと見ながら、この人はどういう人だろうと考えた。
***

そういえば、「後で書く」って、書いてなかった。
ああ、当時の気づきをもう少し丁寧に綴ると良かったのかしら?

私は彼の人となりを知りたくて、「NHKに出ていたよ」という情報から、過去の映像を見た。そこで、若かりし頃の彼に会い、靴はもちろん、圧がない理由も、把握したのだった。


このNHKの記事はぜひ、皆さんに読んでもらいたい。
すいめい氏の活動(路上生活者への支援)で始まり、彼の歴史に迫っていく。
私はよくぞ、この取材をしたとNHK取材班へ拍手を送り、取材と映像インタビューを許可したすいめい氏の懐の深さにも震撼した。


そういうわけで、あの靴は、彼の彼である証、と私は解釈していた。
だから、好きだったのに!


東奔西走しながら、
誰とでも水平に対話するための、
先生のくたびれた、スニーカー。

一方的に医療者が偉いみたいなことじゃなくて、
同じ目線で一緒に悩み、考え、『人生に答えはないよね』と言うことにとどまる
』森川氏。

今、彼の足元は新しい靴だけど、私の目には前と同じスニーカーに映った。
対話の旅に出る彼を運んで、きっとすぐさま、くたびれるだろうから。


毎日どんなふうに過ごしておられるのだろう。
ちゃんとお子さんと会えているのかな。奥さまと話は出来ているかな。
講座の後、早く家に帰れますように、と私は願った。


先生、私、書籍へのサインをされている姿を見て、それなら私も…なんて言ったけどね、
やっぱり私は遠慮しとくわ。

1分1秒でも早く、先生をパパと慕い、夫と呼ぶ、家族のもとへ帰ってほしい。
そうして、英気を養って、独りでも多くの人と対話し、かけがえのない時間を誰かと過ごす先生が安らげますように。

これからも応援しています!



by桜子