日別アーカイブ: 2011年5月14日

妊娠-pregnant-

2月末から頭痛に悩むようになり、微熱が続いた。

これはもしかして妊娠したのでは!?
と思い、黙っていられず、すぐ夫に言うと、
私の説明を聞いたのち、それは想像妊娠だ、と言った。

さらに、

「そういうことは、普通はっきり分かってから言うもんだよ。
 きみは想像力がたくましいねえ・・・」

と、まったく相手にされなかった。
私はドラマでよく見るシーンみたいに夫が驚くと思ったので、
あっさりした反応に拍子抜けし、じゃあそうかもね、と答えた。

だが、数週間にわたって微熱は下がらず、
朝に体温を測るとたいてい37度あった。

生まれて初めて「妊娠」なる本を読んでみると、
みな〝妊娠判定薬〝を購入しているので、
薬局で買って試したら、陽性だった。

ほら、やっぱり!と夫に言ったものの、私もなにしろ
この手の体験は初めてなので自信がなく、代官山の病院へ行った。

すると、先生はいきなり、胎児のエコー写真を見せてきた。

「ほら、ここに心臓があるでしょう?」

たしかに、キラリと光り、早打ちするそれは心臓です、と説明されたら、
明らかに心臓であった。ドクドクドクとものすごい勢いで点滅している。
何かが確かにお腹の中で生きている証拠だ。

先生は仰った。

「結婚したばかりですぐ妊娠なんてラッキーです。
 もう十分働いたでしょう。その年だし、最初で最後だと思って
 今年は出産に専念しなさい」
bxp67806.jpg  ←こうなるのはいつから?

そもそも結婚すら危うかった私だ。
それが、子供を持つことになるとは驚きだ。
だいたい去年の今ごろは一生独身だと思っていた。

私は、「妊娠」の興味がゼロだったので、妊婦は
①つわりがあって、②お腹が大きくなる
ぐらいしか、知らなかった。

そのつわり、とは、いわゆる、うっ、となって、
ゲーゲー吐く、というものだ。

だが、実際に自分がそうなってみると、そういうものじゃない、
ということが驚きの第一だった。

つわりで気持ち悪い、というのは、
朝起きてから夜寝るまでずっと胸がむかむかする。
(※本を読んだら、人それぞれ、症状は異なる)

私は、正直これを受け入れるのにしばらく時間がかかり、
信じられなかったが、身体がどんどん変化していく。

・頭痛
・眠気
・疲れ
・発熱

さらに、大好きだった珈琲が飲みたくなくなり、
神様は、私のために、我慢しなくてもすむように嗜好までも変えてくれたのか!?
と、ものすごい神秘を覚えた。

妊婦は珈琲が禁止だ。

ついでに以下の事柄も禁止である。
*ワインなどのアルコール類は全て禁止
*葉酸は摂取しなくてはならない
*人口甘味料や添加物は、胎児の脳に影響するから限りなく禁止
*(特に安定期まで)エステやマッサージ、整体・針も駄目。
*薬は飲んじゃダメ

スポーツジムも、ヨガも全部禁止だと私の先生は仰った。

じゃあ温泉や旅行は?と伺ったら、
--この人何考えているんだろう、と言う顔をされて、
「行く必要はないですよね」と、暗に行くな、と釘を刺された。

「妊婦は安静に」
と、言われて、私はどういう生活を送ればよいか分からず、
毎日家にひたすら籠る生活を2-3週間過ごした。
そして、その間に私の体はどんどん変化していった。

そして、私はその間にうれしいとか思うよりも
なんだかこれからどうしよう、という憂いとともに、
それを誰にも特に打ち明けられず、悶々と毎日を過ごした。

そう。
妊娠は、必ずしも全ての女性が望んでいるとは限らない

独身時代、私は子供は絶対欲しくない派だった。
それが、結婚寸前に、その気持ちに変化が産まれ、
いてもいいかも、欲しいかも・・・等と、軽く考えていた。

だから、私には神様から赤ちゃんを与えて頂く資格は、
(むかし欲しくないと言ったから)本来はないはずなのに、
どうしてかなぜか、こんな者に神様はいきなり凄いことをしてくださった。

しかし、どうしましょう。
神様、私はこの妊娠がどうにもこうにも不安でたまりません。
日によって変動する体調不良と共に、この心をどう整理したらいいかわからず、
まずは書籍をたくさん読んでみることにした。