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同姓同名集結ギネス記録ならず、アナザーストーリー③|開場前の拍手と、私の結婚

(写真は夫と主人です)

同姓同名集結ギネス記録ならず、アナザーストーリー①祈った朝 | 交差点の、となりで。Since2003
同姓同名集結ギネス記録ならず、アナザーストーリー②|渋谷で広がるつながり | 交差点の、となりで。Since2003
の続き。

一週間前に行われた、ギネスのイベント会場の話。

予定時刻を過ぎても、ホールの扉はまだ閉まっていた。
続々と並ぶ人たちは、そろそろ入場する時間になっていたが、リハーサルが押していた。
誘導スタッフの皆さんは、その頃、壇上にいた。

「外に誰もいないよ!」と、ボランティアスタッフの、花まつり田中宏和さんが言った。
誰かが、外に行って誘導支援をしなくては。

そのとき、花まつりさんがぽつりと言った。
「こういうの、女性が仕切るといいんだけどな…」※あくまで私の記憶内のセリフ

即座に、自分が行くしかない、と思った。
入り口には有志のタナカヒロカズさんらがいて、全員男性。

ボランティアのタナカヒロカズさんたち


恥ずかしかったが、扉の外に行き、まるで現場スタッフのように、大声で言った。
「あと、5分ほどで、開場します~!」

もう、これで大丈夫、
とやや鼻の穴を膨らませて、得意げに現場に戻ると、皆さんが言う。

「前列はあっちですよ!あっちが先に並んでるんです!」

列はまだあった…

見ると、遠くに列があり、折れ曲がって並んでおられる。
そうだったのか・・・!!まずい。現場が混乱したらどうしよう。
すみません。知らなかったです・・・。

ずんずん奥に進んで、同じセリフを繰り返した。
「あと、5分ほどで、開場します!」

私の目には、前列と知ったせいか、皆さんが疲労困憊でイライラしているように見えた。

そうだ、こんな時は自己紹介するといいかもしれない。
そんなアイデアが浮かんだので、思い切って言った。
「こんにちは。私は、渋谷のタナカヒロカズの妻です。いつも主人が、大変、お世話になっております」
そう言って、お辞儀をすると、みるみる空気の流れが変わっていった。

私に視線が集まるのを感じながら、(ああ、もう言っちゃえ!)と、自己紹介を続けた。

「実は、皆さん信じられない話だと思いますが、このタナカヒロカズ運動がきっかけで、
結婚しました。—— 子どもが生まれた日は、ギネス認定の翌日で、 皆さんに、娘の名前を考えて頂きました」


その瞬間、なんということか。パチパチパチ…と大きな拍手が起こった。
わあああああ・・・・・驚いた!なんだろう、これは……!
嬉しい。
そうか、皆さん、タナカヒロカズさんだから、祝福してくださるのか!


緊張していた空気が、ほどけたように感じて、もう大丈夫、と悟った。
皆さんなら開場を待ってくれる。


私は入り口に戻り、
「ああ、大仕事をした」そんな気分でいた。

が、一番の仕事は、この後だった。

つづく

by 桜子

代官山子育て支援センター

「あのぉ、ブログを書いてる人ですよね?」

と、
今日代官山子育て支援センターで声をかけられた。

うちの子に見覚えがあって、私だとわかったそうである。

オーマイガ )゜O゜( …142018.gif

     *    *    *

渋谷区民だけが利用できる子育て施設というのが存在する。

裏原宿に1件、代官山に1件、広尾に1件・・・ということで、私がここ最近ハマっているのは、代官山の子育て支援センター。

何しろ家から歩いていけるし、帰りにはピーコックでお買い物をしたり、シェ・リュイでパンやケーキを買ってもいい。
気軽に出かけられて、無理なく続けられること--これが私の育児方針だ。何しろ、私が倒れたら子育てもなにもあったもんじゃない・・・ということを産後倒れた際、悟ったからである。

それで、私はここを「べべの保育園その1」と呼んでいる。

保育園児たちは早い段階から教育を受けている分、洗練されている。
私は娘を手元で育てているが、保育園児たちと遜色ないように育てたいと思い、ここに来ることで、彼女のソーシャルスキルが少しでも磨かれたらいいなと願っている。

で、今日は初めて11時から「リトミック(20分)」に参加した。

リトミックはたいそう人気だった。
すごく楽しくて、巷で母親がなぜリトミックに走るのかよく分かったが、
問題はそのあと。

つい、大勢に圧倒された私は、赤ちゃんをやわらかい布の上に置くのではなく、
硬い床の上に座らせて、頭の片隅で危ないかも、と思いながらも、
まあいいか、と放置したら、案の定、ちょっと目を離した瞬間、

「ゴトン」

と、音がして、頭から真横にべべが倒れて御地蔵のように固まっていて、
私は大慌てで拾い上げて抱きしめた。

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娘はなぜか泣かなかったが、額はしだいに膨らんで、赤くなっていった。
スタッフの人が氷嚢をくださり、冷えピタを貼って、しばらく安静にした。

ケロリとしていたから大丈夫だろうとは思ったが、私は自分が危ないと思っていたのにべべを安全な場所へ避難させなかったことに胸が痛んだ。

なぜ、そうしなかったか、というと、人に圧倒されてしまって、気後れしたからである。

いかん、母親は強くなくてはいけない。
人の波にのまれてはいけない。
娘を危険から守れるのは神様と大人だけである。

  帰宅して元気な様子。お気に入りのペットボトルやリモコンで遊ぶべべ。

子育て支援センターでも油断は禁物。
もう少し母親として頑張ろうと反省した今日であった。
お祈りをさらにしっかりしようと思わされた今日であった。

 危ないことは怪我のうち (ことわざ)