2019年インフルエンザ予防接種とA型

ちょうど一か月前に娘がインフルエンザ予防接種を受けた。
 平均的な接種時期がいつかは知らないが、キチンとしたママさんなら、10月に1回目の接種を終え、11月には2回目を終えている、というのが定番である。子どもは抗体がつくのに時間がかかるから、インフルエンザ予防接種は子供には2回必要だ。しかし、私はうっかりして一か月ほど、予防接種がずれてしまった。そして今日こそが、第二回目の予防接種だった。

 ところが、娘がどうも、数日前から調子が悪い。おまけに熱が上がったり下がったりしている。インフルエンザの定番である、高熱続きじゃないから、きっとインフルじゃないにしても、これはどうしたものだろう。ちょっと気になったので、上記のかかりつけ医に電話した。
 
「先生、娘が、熱がなかなか下がらないんですけど多分インフルエンザじゃないと思ってて・・・」
 すると医師は地元ならではの情報を盛り込んで、私を煽ってきた。

「べべ(仮称:娘の名前)の学校、〇〇でしょ?!いまインフルエンザがすごく流行っているから、検査した方がいよ。すぐわかるから、来て」

 私はまだ検査が間に合うことを知り、一目散で閉所前の病院に滑り込んだ。先生は、娘の喉の奥に棒を突っ込んで、「結果が出たら、呼びます」と言った。すぐわかる、と言ったのに待合室で15分かかった。

 「田中さん!」
 
 呼ばれて言ったら、先生が私に、右手でOKのマルポーズを見せた。うれしそうだった。
 だから私もうれしくて、「やっぱり、違った?!ただの風邪だった?」と歯を見せたら、先生が言った。

 「いや、インフルエンザA型よ」

 「えっ?!ホント? 先生、それならマルじゃないでしょ!バツ出してよ!!」と私は漫才のツッコミ役のようにズッコケてしまった。

 先生は軽く笑って、そうか、こういう時はバツを見せるのか、と照れ笑いして納得していたので、ちょっとおかしかった。こんなときに、笑っている場合じゃないが、さて、明日の仕事はどうしよう、今週の予定はどうなるだろう、と考えた。またまた、親に来てもらうしかない。ため息をつきながら、受付の看護婦さんに気になることを聞いた。

 「あのー、うち、今日が第2回目のインフルエンザ予定だったんですけど」

 そういうと、彼女は眉をハの字にして、困り笑いをしてくれたので、私はそのまま話をつづけた。「もうこれは、2回目を受ける必要はない、ってことですよね?」

 看護婦さんは深く頷いた。

「あのー、実は私、先週金曜に第2回目を受けようと思っていたんですよ。あの時、受けていたら、インフルエンザにはなっていなかったでしょうか?」

看護婦さんは、「たぶんね」と言った。なんと、私のミスジャッジだったか!ガッカリ!!

「でも、そうしていたら、(インフルエンザに)ならなかったかどうかとか、誰にも分からないし。」と、私を慰めてくれた。

今年の流行はインフルエンザA型らしい。夜は娘が38度4分になり、相変わらず食欲はない。「インフルエンザと風邪の見分け方」を数日前からネットで何度も検索して調べていたのに、ネット情報が今日ほどあてにならないと思ったことはない。やっぱり早く医者に見せるのが一番である。

 

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