おデブくん

タイトルを「デブ男(デブオ)」にしようかと思ったが、
それじゃあまりにも愛がないので「おデブくん」にした。

男友達の、とても太っている人の話。

いわゆる「太っている」と言ったって、「ぽっちゃりでしょ?」って?
No,no…そうではなく、肥満である。

初めて出会った時は私は彼の肥満に対して何も気にしていなかったのだが、
すこしづつ付き合いが長くなるにつれ、私は気にするようになった。

なぜならば、

一緒に食事をするとき、いつも小鳥のえさ、なのである。

お腹がすかない、と言った。

だけど、彼に合わせていると、今度は私がお腹がすいてしまう。

何回か話したり、仲良くなるにつれて、私はある日、ちょっとは食べてほしいと思ったので、
目の前のものを食べてほしいと伝えたら、

20秒。

・・・・目の前にあるお肉(ステーキ風)をぺろりと平らげた時間がそれである。

「食べろと言われたら、すぐ完食できるんです。だから、僕、ゆっくり食べているんです」

なるほど。では、なぜ小食?

「一度食べるのに火がつくと、そちらに集中し、人の話をきかなくなるからです」

なるほど。

私はさっきまで小鳥だった人が一気に鷹になった驚きと今までは遠慮していたという発見に
大笑いして、食事を薦めた。

そして、私はその人が自分の体型をなんとも思っていないことに気づいたから、
ダイエットを薦めた。

たいてい、ダイエット、というとモテなどの格好良くなる要素として
私たちの世代的には薦めるものであるが、彼の場合、生死がかかっている。
今のままだと、マジやばいです。

それで、この間、体重を聞いたら
「100kgいかないかどうか心配(本人談)」と言っていた。
身長は確か170cm未満だったように思う。

ユニクロのXLが入らない、と聞いた時はさすがにたまげた。

おっと、話がとてもなかなか本題にいかないが
今日は肥満を責めたいのではない。

私はそんな彼がちっともそれを気にしないことを褒め称えたく、
なおかつ、先日、こんなことを私に言ったという話をしたいのである。