今日は仕事帰り、マッサージの施術を受けた。
先週、軽いぎっくり腰を患った私は、背中がバキバキで首が回らない。
このままほっておくと、生活に支障をきたす。もはやマッサージに行くことは、私の生命線だ。日本にマッサージ店が多いのは、私みたいなサラリーマンがたくさんいるせいだ。ぜひこれを、医療として、認めてもらえるようにしてもらいたい。
さて、そんなコチコチ背中を見た私の夫が、2日前、「絶対行くように!」と、指名率NO1の施術者を紹介してくれた。指名料324円払って、1時間揉んでもらった。が、あまり良くなかった。
「なんかさ、休みが全然ないんだって」
「もっとお金を稼ぎたいから休まないんだって」
施術中に彼から聞いた話を夫に告げ、「ぜんぜんリラックスできなかった」と呟いたら、当たり前だ、と言われた。無駄話するな、と叱られて、なぜ彼とたくさん話してしまったか、考えた。
夫に紹介された人だったから、頭のどこかで「特別な人」と勘違いし、どうやら無意識ながらにも、良好関係をつくろうとしたらしい。
バカだった・・・。
そういうわけで、なおらないので、今度は長年、贔屓にしている中国系マッサージ店へ行った。
私はこの店長に「うちで受付する?」と求人票を見せてもらったことがあるが、この店は良い。まず、スタッフが全員上手いのである。なぜ、みんな上手いのか聞いたら、スカウトしているらしい。
それで、私はいつもどおり、指名せず、そのときの担当者に身をゆだねた。
この日、40分の施術だったが、私の背中が酷かったせいか、勝手に「5分オマケシタヨ」と終わった時には延長されていた。とっさに「頭は?」と言ったら、「イイヨ」といって、頭も5分マッサージしてくれた。
あまりにもうれしいサプライズに、すまないというジェスチャーをしながらお礼を述べたら「イイヨ」と、また言う。二度と浮気すまい、と誓いながら、何が私に出来るかと考えたが、チップを出すのも少し違う気がした。
彼女に聞いたら、「マタキテネ」と何度も言った。
ああ、そうだ、次回はこの人を指名しよう、と思った。
『もし、この世のすべてのものが理性的だったら、なんにも起こることはなかっただろう。』ドストエフスキー