日別アーカイブ: 2007年9月28日

シリコンバレーで活躍する日本人シリーズ最後はこの方

とうとう今月でこのシリーズも終わりを迎えました。(過去のインタビューリストはこちら
下記のインタビュー記事は、ビジネスの話をした後のトークのため、
もしまだそちらを読んでいない方は最初にココを読んでいただくと分かりやすいです。(但しそうすると全体量が多いので覚悟してください。。。)
P1000159.JPG 米カルフォルニア州・ピクセラの井手社長。

桜子 :先ほど10代にいろいろな経験や世界を変えていかないとダメだと
     仰いましたが?

井手氏:そう思わない?

桜子 :ご自身的には「10代の頃経験したから今の価値観があるよな」
     というのがあるんですか。

井手氏:僕は幼稚園の5歳から高校を出るまで熊本県の人吉市で育った
     んです。すごく自然が豊かなところで、今の子供たちはどうか
     わからないけれども、小学校の頃は道が舗装もしてなくて、馬車が
     走って馬が糞をポトポト落としていくという時代だったんですよ。
     そういう所で学校から帰って川に行って魚釣りをするとか、動物も
     ほとんどの動物を飼ってたよね。鶏からウサギから普通のペット
     みたいにカメや蛇やカエルなどに毎日接して、自然の中から。
     僕は理科が好きだったから、科学が好きで自分でそういうものを
     研究するという、小学校の3年生のときに、9歳のときにおふくろが
     押し入れに実験室をつくってくれた。伺った新しい病理診断システム。
    これは世界を変えるシステムだと思っていらっしゃると存じますが、
    今ここまで来て、振り返って自分の何がこういったものを生み出す支えに
    なってきたかなと思いますか。

井手氏:支えというか、どうしてこういうことを考えるかというと、結構、
     将来10年以上先のことをよく考えているんですよ。

桜子 :今もですか。

井手氏:いつでも。次の世代はどうなるのかな、というのを10年、20年先、あるいは
    500年先まで考えて予測しています。単にこうだったら、ああじゃないかな、
    というより、10年先を間違いなく予測する方法というのを編み出したわけ。

 
桜子 :それは何ですか!?内緒だよね。

井手氏:内緒じゃなくて、何度かそういう話をしたこともありますよ、皆さんよく聞
    きたがるんでね。10年先でもプラス・マイナス1年ずれないですね、何が起
    こるかという予測を立てる方法。
    なぜそういうことをやっていたかというと、さっき言った東芝総合研究所で
    10年先の画像機器を開発するときに、10年間ずっと研究投資していくわけで
    す。大きな会社でいきますと、100人単位で研究者を1つのテーマでアサイ
    ンしていくわけね。
    半導体になると、金額だと1000億ぐらいを毎年毎年開発投資していく
    わけですよ。

桜子 :すごいね。

井手氏:1年で1000億ですよ。
    10年で1兆円とかのお金を入れた場合に「済みません、間違えました、
    ちょっと外れました」と言えないですね。外れるんだけれど言えないよね(笑)
    要するに研究なんかをやるときは絶対外さない。少なくともみんながやって
    うまくいく所には辿り着かなくてはいけないわけですね。
    それをなるべく早い時期に予測して、世界で最初に予測をして
    最初にパテントを出さないと勝てないわけね。
    10年前に考えて誰よりも早くパテントを出さなければいけない。
    みんなが言い始めたときにパテントを出したら遅いわけです、1年遅れたら
    人より2~3年遅れてしまう。
    ですから10年以上先を正確に読むには、あるいは20年、30年先を読むには、
    どうしたらいいかという予測をやるんですよね。
    それでもなかなか当たらないんですよ。
    どうやって予測するかというと・・・あれ。そんな話、してていいの?

桜子 :うん。(うなづく)

=ここから先は井手さんとのアポをとって、ぜひレクチャを聞いてください=
=但し、アポがとれたら、ですけど(^^;)=
=以下1時間ぐらい講義を受ける=

P1000177.JPG P1000183.JPG
こんな感じ↑で。

井手氏:とまあ、こういうふうなものをしていけば、予測をすることによって、今考え
    られた装置が何年に出ますということを明確に自信を持って言えるわけ。
    この方法というのは外れないんですよ。ですからどういうものが普及するか、
    とか、システムができるだろう、というのは社会学にも使える手法なのね。
    それで、将来を読む方法の話は終わり。

 
桜子 :ありがとうございます。m(__)m
    では、次ですが、こういう世界を変えていくような志をもっていると、
    付き合う方のクラスが次第に変わっていくので不安感を覚えたりということ
    はなかったですか。どうやってご自分をコントロールされたのか興味がある
    んですが。

井手氏:不安というよりは、いろいろな方にお会いしていますよね。
     普通のサラリーマンでは会わないような方ね。投資家や政治家や企業の
     トップの方々、全く違う業種の方々であるとかね。
     それはわくわくするわけですよ、自分が仕事をしていく中で色々な方と
     お会いするから。不安は全く感じなかったですね。
     そういう方とお会いできるというのは、自分の仕事が少しずつでも進展して
     いるということですし、頑張っているから出会うわけで、会ってないという
     ことは、ぼーっとしていて動いてないという・・・。

 
桜子 :常に自信があるから不安にはならないんですね。

井手氏:不安にはならないし、逆に不安になったら会わないんじゃないですかね。
     不安になると人間、動かないでしょう、そっちのほうに。

 
桜子 :そうなってくると、自分は他の人とは違うな、と思いませんか?

井手氏:人間はみんなあまり変わらないです。
     変わらないんですけれど、ただみんな、特に日本人は
     チャレンジしないですよね、僕も多分。人間は誰でもそうだけれど、
     やらなければいけない、という状況に置かれて、初めてみんな動きだす
     と思うんですね。僕もそうなんですね。
     だけれど、やり出したらもうやるっきゃない。あとはね。気づいてくると、
     僕の年になってくると人生短いわけ。人生短いなと思うものだから、
     短いうちに、とにかく人生は1回しかないから、自分の好きなことを
     一生懸命やろうと思って。好きなことをずっとやり続けてきているから、
     辛いことでも辛いと思わない。

形山氏:途中でやっていて放り出したくなることはありませんか?休みたいとか?

井手氏:休みたいと思ったら休みますよ、逆にいつでもね。ある程度は時間が自由に
    できますからね。ただ、やめたいと思うことはないですね。やめたいと思う
    ことをやってない、大変なことは出てくるんだけれど、それは自分がやろう
    と思っていることに対しての大変さだから、それをやめたいとは思わないで
    すね。

 
桜子 :今までで一番つらかったことは何ですか、お話できる範囲でどうぞ。

井手氏:仕事で?

 
桜子 :いやいや、生きていく中でです。

井手氏:・・・。子供が亡くなったことです。

 
桜子 :(@@)・・・!!

井手氏:それが一番つらかったね。

形山氏:どのくらいの、いつごろの話なんですか。

井手氏:15年ぐらい前かな。すごくつらかったですよ。
 
桜子 :よくそこで、仕事とか、人生を生きることとか、続けることができましたよね。

井手氏:そらね、頑張らなきゃな。

 
桜子 :そのときご自分を支えたものが何かあったんですか。

井手氏:支えたというよりも、だからアメリカに来て仕事を始めたんだよね。
     だからさっき言ったじゃない、人間やらねばならぬ状況にならんと、
     なかなかできんし、僕もそういう人間だよと言ったんです。
 
形山氏:そういう状況に追い込まれたときに、恐らく座り込んでしまう人と
     前に行ける人があると思うんですが、井手さんは前にいきました。
     それを押し出したものは何なんだろうという?

井手氏:押し出したものは子供の死ですね。
 
形山氏:逆にそれが。

井手氏:それがなかったらまだ日本にずっといたかもしれない。
     昔から会社を自分でやりたいとか思っていたことがあったんですね。
     ばねはたまっていたわけ。
     だけれど、トリガーとなったのは子供の死だったと思います。
     戦後どさくさの中から今のソニーとかホンダとか、松下は戦前からですけれ
     ども、戦争を機会に会社を始めて今の大企業になったところはいっぱいある
     わけですよね。あれはやっぱり同じような、何もないところからみんな頑張
     らないかん、といって頑張った結果、ああいう今でいうベンチャー起業家み
     たいなのが出てきた。
     やっぱりやらねばならぬ、MUST条件が揃っていたんですよね。
     今の日本はそういうのがないから。だけれど、中国とかインドというのは
     貧しくて貧しくて、ここ10年ぐらいでしょう、やっと少しずつ豊かになってきて
     いるのは。中国人やインド人が頑張って、こちらで勉強して技術を身につけ
     戻って向こうで会社をやっているでしょう。今から多分20年位かな。中国も
     インドも今まで以上に間違いなく伸びるというのは。
     そういう新しい産業をつくる人たちがこちらで育ったわけですよ。
     日本にはそういう人たちや環境がない。「命かけて頑張る」とやっている
     人間に比べたら弱いですよね、気迫においても。

形山氏:そういう意味では今、井手さんはやらなければならないと思って始めましたが
     仮に今辞めても明日から路頭に迷うわけではないわけですよね。
     でもそこでも続けていくモチベーションというのは何ですか?

井手氏:好きだからやっている。僕はよく若い人にも言うんだけれども、好きなことを
     一生懸命やりなさいと。一生懸命やると人より秀でるでしょう、それを仕事に
     すればプロになれるでしょう。好きだから一生懸命やれる。
     だから今好きなことを一生懸命やりなさいって。

形山氏:開発とかいろいろな仕事をされていても、今の会社の中でつまらないと思う
    ことってないわけですね。

井手氏:つまらないなと思うことはあるよね。あるんだけれど、とにかく今やってい
    る仕事が必要なことであれば雑用でも何でもやらなきゃいけないし、それはあ
    まり苦にはならないですね。
 
桜子 :一気に気分を変えて、座右の銘をどうぞ。

井手氏:子供の頃から自分で思ってたんだけれど、「常に最善を尽くせ」
     ということなんですね。
     なぜかというと、常に最善を尽くす、その場その場で自分で考えて
     一番自分がベストを尽くしているかどうかということを 問いかけるんです。
     ベストを尽くしているのであれば、失敗しても成功しても後から後悔しないんですね。
     だけれどベストを尽くしていなかったときに、ああしておけばよかったと思うと
     後悔しちゃうでしょう。それはもったいないよね、短い人生の中で。
     だからなるべく今僕はベストを尽くしているんだと。まだほかに努力している人は
     いるかもしれない、才能のある人もいるかもしれないけれども、僕の能力、
     僕の時間の使い方の中ではベストにやっているんだと。
     そういう思いがあれば、その結果失敗しても後悔しないんですよ。
     分は常に自分のベストを尽くしてきたとね。だからなるべく自分のベストを常に
     尽くすようにはしているんですよね。と言いながら・・・。

桜子 :といいながら?

井手氏:酒飲みすぎたとかよくあるよ。酒を飲むと半日パーでしょう、
    やめればいいのにさ(^^;)
 
桜子 :(笑)ストレス解消法はお酒なんですか。

井手氏:解消法でもないけれども、お酒は好きだから飲むんですけれども、
     今日本から帰ってきたでしょう、出張から帰ってくると3キロ太っちゃうの。

桜子 :接待を受けられて。

井手氏:受けたり・・・。もったいないよね。もったいないというか時間が。楽しい
    こともあるんですよ、仕事としてもあるんだけれども、仕事って1時間位し
    か仕事の話をしてないのに、夕方5~6時間過ぎてしまって、もう寝るしか
    なくて、体重だけ増えて帰ってくる。
 
形山氏:本当はそこで1時間で終わっていたら、残りの5時間というのは。

井手氏:仕事に使えるでしょう。時々思うけれど。でもそれは楽しみだ、
     まあしようがないなと。

 
桜子 :井手さんにとってお仕事ってどういうものなんですか?

井手氏:解消法でもないけれども、お酒は好きだから飲むんですけれども、
     今日本から帰ってきたでしょう、出張から帰ってくると3キロ太っちゃうの。

桜子 :接待を受けられて。

井手氏:受けたり・・・。もったいないよね。もったいないというか時間が。楽しい
    こともあるんですよ、仕事としてもあるんだけれども、仕事って1時間位し
    か仕事の話をしてないのに、夕方5~6時間過ぎてしまって、もう寝るしか
    なくて、体重だけ増えて帰ってくる。

 
形山氏:本当はそこで1時間で終わっていたら、残りの5時間というのは。

井手氏:仕事に使えるでしょう。時々思うけれど。でもそれは楽しみだ、
     まあしようがないなと。

 
桜子 :井手さんにとってお仕事ってどういうものなんですか?

井手氏:僕は好きなことを仕事にしているから、例えば昔から医療のソフトウエア
     開発をしようなんて思ってもいなかったわけですよね。
     やっている内容は僕にとっては何でもいいのかもしれないですね。
     目指しているところは、特に最近は、会社というのは1人でできないような
     大きな経済活動をみんなで協力してやるための組織であって、その会社は
     利益を上げてないと個人個人の生活が成り立ちませんから存在の意義がない。
     言葉を変えれば、会社というのは経済的な利益を上げて初めて存在価値が
     あるというところに行き着くんですよ。
     けれども長期的に考えると、企業は従業員だけではなくてお客様や、
     ベンダーや株主、あるいは地域、今だったら世界中の地域とのコミュニティ
     との共存とかを考えていくと、お互いに助け合って生きているんですよ、
     企業と個人も、お客様との間でも。
     ということを考えると、社会貢献や地域への貢献とか、そういうことを考えない
     と長期的な成長はできないですよね。
     それはどこの企業も気づいていて、昔から社会への貢献ってやっています
     よね。ただ本当に社会に貢献できる産業や技術ばかりをやっているかという
     とそうじゃないところはあるんですよね。だからこれからの会社、企業とい
     うのはそういうところを追い求めていかないと、社会全体の効率も悪くなっ
     てくると、僕なんか思うんだけれど。
     ゲームなんか楽しいけれども、変なソフトとかつくるものだから、悪いことを
     したり、人の命を大切にしないような子供も育つなという感じはするんですよね。
     別にゲームが悪いと言っているのではなくて、ゲームの中身を考えて、子供
     が使うのであれば子供の教育であり、人間としてきちんと自立した子供が育
     つようなゲームをつくってあげるとか、そういうことに企業が気を使いなが
     ら開発したらすばらしいゲームができると思うんです。
     例えば医療のことにしても、なるべく安くて広く万人が使えるものを今僕は
     考えているわけですけれども、これを金儲けだけ考えればこんなに安いもの
     をつくるんじゃなくて、これをつくっても高く、1本1000万円で売ろうと。
     ハードウェアだと1500万円の機能を、ソフトウェアで1000万円だっていいわけ
     じゃない?性能もいいし、互換性もあります。
     それでもいいんですけれども、1000万円じゃ普及はしない。
     小さな病院に導入されないから、万人が使えるようにしようと安くしたわけです。
     そういう基本的な考え方が、僕の考える企業としての社会貢献の根底にあります。
     僕の仕事は何かというと、社会貢献、世のため、人のためというとあまりにも
     ありふれた言葉だけれども、そういうところを目指しています。

 
形山氏:ソーシャルアントレプレナーのような感じですね。

井手氏:みんな格好いいことを言うんだけれど、僕は昔からそう思っているし
     当たり前のことだと思うんですね。

形山氏:その志が会社を大きくしていく原動力になるという見方もありますよね。
    利益じゃなくて社会をよくしていく、というところが結局。

井手氏:長期においてはね。でも第一の目的は経済的な利益を上げる。
     それがないと大企業でも零細企業でも会社は倒産するし、社員は
     飯を食っていけない。そのために会社は存在するんです。

桜子 :ラスト。「人生は○○である」 この○を埋めてください。

井手氏:今話したことに現れているんだけれど、この世の中1人では生きていけない、
    だから技術を持って世のため人のために貢献していくというのが僕の人生ですね。

桜子 :「プロジェクトX」ばりに終わりましたね(^^)いいお話、お忙しい所、
     ありがとうございました。

井手氏:解消法でもないけれども、お酒は好きだから飲むんですけれども、
     今日本から帰ってきたでしょう、出張から帰ってくると3キロ太っちゃうの。

桜子 :接待を受けられて。

井手氏:受けたり・・・。もったいないよね。もったいないというか時間が。楽しい
    こともあるんですよ、仕事としてもあるんだけれども、仕事って1時間位し
    か仕事の話をしてないのに、夕方5~6時間過ぎてしまって、もう寝るしか
    なくて、体重だけ増えて帰ってくる。

 
形山氏:本当はそこで1時間で終わっていたら、残りの5時間というのは。

井手氏:仕事に使えるでしょう。時々思うけれど。でもそれは楽しみだ、
     まあしようがないなと。

 
桜子 :井手さんにとってお仕事ってどういうものなんですか?

井手氏:僕は好きなことを仕事にしているから、例えば昔から医療のソフトウエア
     開発をしようなんて思ってもいなかったわけですよね。
     やっている内容は僕にとっては何でもいいのかもしれないですね。
     目指しているところは、特に最近は、会社というのは1人でできないような
     大きな経済活動をみんなで協力してやるための組織であって、その会社は
     利益を上げてないと個人個人の生活が成り立ちませんから存在の意義がない。
     言葉を変えれば、会社というのは経済的な利益を上げて初めて存在価値が
     あるというところに行き着くんですよ。
     けれども長期的に考えると、企業は従業員だけではなくてお客様や、
     ベンダーや株主、あるいは地域、今だったら世界中の地域とのコミュニティ
     との共存とかを考えていくと、お互いに助け合って生きているんですよ、
     企業と個人も、お客様との間でも。
     ということを考えると、社会貢献や地域への貢献とか、そういうことを考えない
     と長期的な成長はできないですよね。
     それはどこの企業も気づいていて、昔から社会への貢献ってやっています
     よね。ただ本当に社会に貢献できる産業や技術ばかりをやっているかという
     とそうじゃないところはあるんですよね。だからこれからの会社、企業とい
     うのはそういうところを追い求めていかないと、社会全体の効率も悪くなっ
     てくると、僕なんか思うんだけれど。
     ゲームなんか楽しいけれども、変なソフトとかつくるものだから、悪いことを
     したり、人の命を大切にしないような子供も育つなという感じはするんですよね。
     別にゲームが悪いと言っているのではなくて、ゲームの中身を考えて、子供
     が使うのであれば子供の教育であり、人間としてきちんと自立した子供が育
     つようなゲームをつくってあげるとか、そういうことに企業が気を使いなが
     ら開発したらすばらしいゲームができると思うんです。
     例えば医療のことにしても、なるべく安くて広く万人が使えるものを今僕は
     考えているわけですけれども、これを金儲けだけ考えればこんなに安いもの
     をつくるんじゃなくて、これをつくっても高く、1本1000万円で売ろうと。
     ハードウェアだと1500万円の機能を、ソフトウェアで1000万円だっていいわけ
     じゃない?性能もいいし、互換性もあります。
     それでもいいんですけれども、1000万円じゃ普及はしない。
     小さな病院に導入されないから、万人が使えるようにしようと安くしたわけです。
     そういう基本的な考え方が、僕の考える企業としての社会貢献の根底にあります。
     僕の仕事は何かというと、社会貢献、世のため、人のためというとあまりにも
     ありふれた言葉だけれども、そういうところを目指しています。

 
形山氏:ソーシャルアントレプレナーのような感じですね。

井手氏:みんな格好いいことを言うんだけれど、僕は昔からそう思っているし
     当たり前のことだと思うんですね。

形山氏:その志が会社を大きくしていく原動力になるという見方もありますよね。
    利益じゃなくて社会をよくしていく、というところが結局。

井手氏:長期においてはね。でも第一の目的は経済的な利益を上げる。
     それがないと大企業でも零細企業でも会社は倒産するし、社員は
     飯を食っていけない。そのために会社は存在するんです。

桜子 :ラスト。「人生は○○である」 この○を埋めてください。

井手氏:今話したことに現れているんだけれど、この世の中1人では生きていけない、
    だから技術を持って世のため人のために貢献していくというのが僕の人生ですね。

桜子 :「プロジェクトX」ばりに終わりましたね(^^)いいお話、お忙しい所、
     ありがとうございました。