長年通い慣れた建物にさよならを告げ、今日から神保町勤務になった。
オフィスも人も知らない人ばかり。およそ転職に近いものがある。
早めに来たら居室には誰もいなかった。
鍵すらかかっていてドアが開かない。
隣居室の総括と思しき方に伺ったら、
鍵の在り処と開け方を教えてくださった。
「この建物のことはさっぱりわからない」と言ったら、
給湯室とお手洗いの場所まで教えてくださった。
・・・お手洗いぐらいは分かっていますけど、と小さく突っ込みをしたが
あまり笑いはとれなかった。それはさておいて、という感じで給湯室へ行く。
給湯室にはポットがあった。
これは僕の、とスタバの大きなタンブラーを指される。
「あ、私もスタバです~」とちょっと盛り上がる。初笑い。
どうやら冷蔵庫はなさそうだが、お湯があるので大喜びしていたら、
(私が)コーヒー好きと気づいて、
ご自身のコーヒードリップを引き出しから6袋出し「どれがいい?」と仰る。
コロンビア、ブラジル、エチオピア、ヨーロッパ・・・
迷っていたら3袋もくださった。
親切そうな方に出会えて良かった。
仲良くしていただけそうな方を一人発見して、ちょっと幸せ。
というわけで、今日はその貴重なドリップからコロンビアを選び、
一人しみじみと珈琲を飲む。
今日から隔離された静かな暮らしが始まる。
コロンビア入りマイタンブラー。