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コロナで娘よ、強くなれ

政府の発令で、3月2日から小中高は一斉休校となり、渋谷区も条例が出た。
夏休みに匹敵する、未だかつてない春休みが突如全国で始動し、多くのメディアで報じられているように、子育て世帯に大激震が走ったが、わが家もその世帯の一つであり、私は働く母である。

歴史に残る日は、こうしてある日突然やってくるんだなあ、と2月末、私は3.11の日を思い出していた。
あの頃、私は妊娠していて、テレビではACの広告ばかりが流れ、精神的に落ち込み、過食した。
もうあの二の舞は踏むまい、と努めて、普段通りやってみよう、と心を強くした。あの頃は、水がなくなる騒ぎだった。今はマスクにトイレットペーパーだ。
でも、一度経験しているから、世間が大騒ぎしても、私は平常心でいたい。

だが、普段通りといっても、子どもの過ごし方に関しては、呑気にしていられない。
私は幸い、在宅勤務推奨令が会社で敷かれたので良いのだが、問題は、家で働けないママ友だ。数名、気になる人がいたので、私はひとまず月曜は預かるよ、と連絡したり、自助会の立ち上げを相談した。お互いに助け合えば何とかなる、と思ったのだ。

だが、思いのほか、各家庭の考えはぞれぞれであって、親戚一同で集まって子供を預かりあう者や、実家に帰る人、パパが在宅、と、ひとまず皆、なんとかなりそうだった。おまけに、どちらかというと、私の方が助けてあげられるよ、と言ってもらう始末であった。

その中で、唯一、学童に入れるから大丈夫、と言ってきた友人がいた。
私の大学時代の友であり、港区の高級マンションに住んでいる。わざわざ、高級と書いているのは、シッターを雇うお金に苦労しているわけでもないのに、学童に預ける決断をしたことに、私は、少なからず驚いたのだ。

そもそも、政府が学校を一斉休校を指示しておきながら、学童は始動するよう主張していることは、多くの矛盾をはらんでいる。
学校が集団感染の場所なら、学童も集団感染の場だ。少なくとも私の子の学童は、子供の人数が増えても教室はそのままの広さだと言った。地方の学童では1メートルづつ間隔をあけて、子どもの学習を支援しているところもあるようだが、そういった特別な配慮や、方針はない。(3月4日現在)

そういう学童に入れるのか。後でわかったことだが、港区の学童では1時間置きに除菌しているそうだ。それなら、安心か?渋谷区はどうなのだろう。
友人は聞いてみたら、と言ったが、私はただでさえ急なことで混乱している学童の現場にこれ以上、負荷をかけるのに気後れして聞けない。

私は、本当に学童にコロナ感染の危険性があるかは別として、集団感染は悪である、という論理で今の発令がある以上、学童に預けるのは私の中で、あり得ない選択だった。
それは、第一に、娘に対する姿勢として、あり得ない、と考えた。

しつこいが、学校が集団感染の場なら、学童も集団感染の場だから、そこに行かせるというのは、「あなた(の感染リスク)よりママは仕事が大事ですよ」と聞こえはしないか、と心配したからだ。

次に、前述した環境である。現行いまの教室の広さで、子どもを受け入れて、目黒区のある学童では90人と聞いた。(2月末時点)
もしわが子の学童にその人数が入ったら、どうなるのだろう。

と、こういうわけで、私は学童を遠慮した。

だが、しかし。
先週の月曜に、おそるおそる学童に電話したら、なんと、ふだんの夏休み(の学童参加者)よりも、ぐっと人が少ないことが判明した。
わが家は殆んど預けない家だが、それならば、ということで、娘を送り出した。

仕事も大忙しだったので、子どもが外出してくれて、大変に助かった。
おまけに何をしたのかと聞いたら、体育館でドッチボールをしたという。なんだ、それは素晴らしいじゃないか。

人数がしばらくは少ない見込みと聞いて、二日間は学童にして、三日目からは友人に預かってもらった。
ひとりでバスに乗れるなら、ママも送り出せる、と娘に言い、娘は初めて一人でバスに乗った。

「すごい緊張するよ・・・」と言っていたが、幸い、運転手さんに行き先を告げると、事情を察したのか、優しく対応してくれ、安心できた。
ママ友も協力してくれて、ありがたいことにバス停まで迎えに来てくれた。

帰りは迎えに行こうか?と私が聞くと、「一人で頑張ってみる」と娘は言った。

そうだ、こうして子は強くなっていく。娘よ、どうか、強くなってくれ。

♯コロナ休校 ♯テレワーク ♯渋谷区学童 ♯子供の居場所