1月、苦悩続きだったわが家。(悲惨な話:ニュージーランドの家探し~短期移住4)
2月、シーズン2を迎え、娘の小学校生活が始まった。
ニュージーランド北島にある大都市、オークランド。
昨今は不動産価格が高騰し、今はバブルという。
娘の小学校は、高級住宅街の地区にあるアイビーバカロレアに準じた、教育スコアの高い学校と言う。
けれども、私たち家族は、ニュージーランド短期移住のきっかけに書いた通り、
「子供の教育のために海外だ!」とか、
朝日新聞で連載中の「私が日本を捨てた理由」にある、日本脱出!の類ではなかった。
本当に、たまたま。
日本好きだし、たまたま、生活の中に、海外で暮らす、という選択肢を選んだだけ。
そういうわけで、娘に望むことはただ一つ。毎日学校へ行ってさえくれれば、それでよし。
でも、うちの子は日本の学校の「画一的な感じ」がどうも性に合わないようで、
「海外もダメなら、うちの子きっと行く学校ないね」と裏で夫と話し合っていた。
「どうする?もし、こっちで『学校行きたくなーい、涙』って言ったら?」
と、夫。
「その時は…しょうがないね…。」
と、私。
当日、娘はやはり緊張して、私たち親にそんな自分を見せたくないと思ったらしく、(早く帰って、)と合図を送り記念撮影すら、撮らせなかった。
下校時間の15時を目指し、車で娘を迎えに行くすがら、夫は言った。
「べべ(仮称:娘の名前)の感想はどうだろうねえー。第一声が『楽しかった!』だったら、うれしいなあ」
私はすぐさま、反論した。
「そんなわけないじゃん!英語、喋れないんだよ。ものすごいストレス抱えて帰ってくるよ。そんな感想、望みすぎだよ!」
だがしかし、彼女はこう言った。
「めっちゃ、楽しかった!!!」
私はわが耳を疑う。
全然写真を撮ってなかったので、今こそ写真を撮ろう、というと、夫に腕をからませ、ピースサインをしている。
この変わりよう、さていかに?
聞けば、ニュージーランドの学校で、初日ながら、「友達が7人出来た」と言う。
そして授業は、「めっちゃ、面白かった」と言う。
「英語、わからなかったでしょう?」
と聞くと、
「わからなかったこともあるけど、分かったところもあった。」
と言った。
「あのね、こっちの学校、すごいんだよ。先生が、〇〇しなさい、って言うと、みんな先生にたくさん質問したり、文句言ったりするの。それで、みんな先生に出された課題が終わると、ソファーの上でバーッと暴れる子もいれば、絵を書いたり、工作する子もいて、みんな自由なの。好きなところに座っていいの。私、楽しい!!!頑張れそう!」
そういうわけで、とりあえず、初日、無事に終わった。
私は今夜は、生クリームたっぷりのパンを食べ、リラックスして、ワインを飲んだ。
神のなさることは、時にかなって美しい。
ああ、今日は安堵が与えられ、感謝、感謝な金曜である。
by桜子