今朝、通勤のために自転車をこいでいると、前を歩く小学生が目についた。
帽子を見たら娘と同じ校帽だった。
自転車で追い抜こうとした瞬間、その子が振り向いて「あっ」とうれしそうな顔をしてぺこりと頭をさげたので、とっさに「おはよー!!」と明るく声をかけて、追い抜いた。
途端、その子が誰だか分かった。近所の小学生Aだ。Aとは3年前から知り合いだが、幼児にしては珍しく不愛想であり、たとえ私が娘と一緒であっても、よそよそしく冷たかった。それが、ここ最近、Aが私によく挨拶をしてくるようになった。気のせいか、と思っていたが、今日確信した。Aは私が好きになったらしい。
大した知り合いでもないいのに、たった一人の小さな子供と笑顔を交わしただけで、私は幸せを感じた。
爽やかな朝だ、と自転車をこいだ。