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** ****・IT業界で働く、VIVA! 桜子の超気まま日記・**** **
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■「桜子の部屋、お友達の輪その34」編 VOL.184
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NTTの先輩、シリコンバレーを拠点に活動するコンサルタント
足立真一氏
NTTコムチェオの細谷社長(お友達の輪その4)から面白い人がいるよ、とご紹介頂い
た足立氏。お会いするまではメールのやり取りで何度かお話をするものの、どんな方
か、メールだけではよくわからない。それでも「今は欧州です」等と頂く辺り、ご多忙な
ご様子。お会いするのを躊躇ったのに、わざわざ時間を作って駆けつけて下さいました。
出発寸前は「サンノゼに熱波注意報が出たから体調には気をつけて」というご配慮を
くださって、実際、お会いして大変お優しい方でした。(^人^)
でもお顔を出すのは嫌だって・・・。
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★足立真一氏の簡単なプロフィール
年齢不詳。NTT企業通信システム本部、NTTソフトウエア研究所、NTTMCL、
NTTアメリカと歴任し、現在はシリコンバレーを拠点に、情報セキュリティ分野を中心に
コンサルタントとしてご活躍。
★桜子が勝手に選ぶ、足立真一語録
・マイクロソフトのセキュリティほにゃほにゃみたいなさ。
・僕は911の時にもニューヨークにいたんです。
・セカンドライフ、全然興味ない。何故かというと理由は3つあって・・・
・人生ってやっぱり、与えられた命
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■シリコンバレーの最先端情報
桜子 :足立さん、早速ですがシリコンバレーについて教えてください。
やはりここにいると最先端の情報などをつかむことができますか?
足立氏:今この瞬間起こっている大事なことっていうのは、みんなNDA
(Non disclosure Agreement: 守秘(非開示)同意書)とかで縛られているから、
なかなか見えないんですよ。
桜子 :じゃあ、来てもしょうがない?
足立氏:いや、来てもいいんですけど・・・。
日本から来られる方の多くが、ここで今、何が起こっているか知りたいって
お越しになる方が多いんですけども、みえる情報を集めた段階で、それはもう
既に過去のもの。だから、過去の情報だと認識して来られるのなら、
構わないんです。
桜子 :ふむ。
足立氏:じゃあ今この瞬間、起こっていることを、もし仮にですよ、NDAとか結ばず
に見つけられたらいいことがあるのかというと、必ずしもそんなことはなくて
玉石混合どころか色々ある訳ですよ。みんなで信じられないようなことを
考えるの。 だから例えばNDAがなかったとしても、まともに事業化できる
アイディアなんて多分100分の1以下。
桜子 :はい。
足立氏:これは、あるベンチャーキャピタルの方から伺ったんですけど、ある投資会社は、
投資を要望している起業家とは、事業アイデアをプレゼンさせる際にNDAを締結
しないんです。だから、彼らは、NDAなしに事業アイディアを聞ける。だいたい、
彼らが投資したくなるのは、1%以下。 やっぱり似たりよったりらしいです、人が
考えることは。
でも、じゃあアイデアってどうかというと、運とか技術じゃない力も必要みたい。
例えば、僕はいまだにiPodが売れた理由が2つの点でわからない。
1つは、似たような機械はたくさんあるわけですよ。加えてアップルはシンガ
ポールの会社との、一部機能の特許紛争でも負けたわけなんですよ。
特許に負ける程度のものしかなくて、他にたくさん競合がいるのに、何故
iPodしか売れないか?--それは説明できないですよね。
みんながiPodを好きで買っているという以外に。
ブランド力って言うんですか、(桜子が)広告代理店にいらしたた方だから
よくご存知でしょうけれど。
技術的に見て、あれは単なるハードディスクとチューナを積んでいるだけの
もの。言っちゃなんですけど、こういうUSBのディスクにチューナを付けただけの
ものじゃないですか。あれがあんな法外な値段で、くくく(笑)
みんな買っていくっていう(笑)あれって、別に新規のアイデアじゃないですよ、
ウォークマンをディスクにしただけですよ。(^m^ )
桜子 :なるほど。でもほら、私みたいな音痴は「えーっ」ってなるんですけどね。
足立氏:いやいや(モゴモゴ)音痴とか仰らないでください。
■悪の技術者、ダークサイド!!
足立氏:でもね、あれは七不思議なんです。
だからiPodを技術者はどう使うか、特に悪の技術者、ダークサイド!!
iPodが出た初期に彼らは何をしたかというと、パソコン屋に行ってiPoDを
聞くふりして、そのディスクに、展示してあるパソコンに搭載されている
ソフトなどを違法に全部コピーしてきてそれに入れるって。
桜子 :ふーん。それと同じことがiPhoneでも?
足立氏:可能ですね。携帯電話やブラウザがついて、より「小型コンピュータ」と
しての本性に近いから。^^;;
桜子 :一番最初(インタビュー開始前)に仰っていたiPhoneで起こったこと、
ハッキング?これってつまりどういうことなんですか?
足立氏:本来Hackingとは、他人のコンピュータ資源を不正に攻撃することではなく
オペレーティングシステムやアプリケーションソフトとかをできるだけ深く
掘り下げるのがハッキングなんです。iPhoneで今何が起こっているかという
と、別に大したことが起こっているわけじゃないけど、シンギュラーから、
今はAT&Tって言うのかな?サービスを申し込まないと、機能が全部使えない
ようになっている。
桜子 :日本だったら、ドコモとかKDDIとまず契約しないと使えないよ、っていうこと
ですよね。
足立氏:はい。使えないようになっているわけ。
当然そんなのは不便であって、そんなことはないだろう~と思う奴は、いる
わけですよ。そういう人はどう考えるか?っていうと、このiPhoneの画面と
か動作から見て、どんどんどんどん掘り下げていくわけですよね(^^)
なんかここにコードが、こいつが何かブロックしている、ここを書き捨てて
書き換えたら、シンギュラーに頼まなくても動いた。
Mac OS Xもそうなんですけど、もともとはオープンソースのコードなのね、
FreeBSD UNIXから派生していると聞いています。
昨日(※7月2日)あたり、もう既にiPhoneのソースコードを開示した人など
がいるわけですよ、このコードを元に。
例えば、シンギュラーに申し込まなくてもiPhoneの諸機能を実現するように
変更することは比較的簡単にできるでしょうね。
桜子 :使える・・・。そういう場合ってどうするんだろう。
データを入れ換えちゃうんですか?
足立氏:製造販売元はもうパッチを出すしかないでしょう、マイクロソフトの
セキュリティほにゃほにゃみたいなさ。でも、たぶんもう手遅れですね。
桜子 :そうするとiPhoneのver.2とかが出来てきて、
それに対する対策が出てくればまた別なのかしら。
足立氏:うん、別でしょうね。
桜子 :いずれ出ますよね、きっと。
足立氏:いや、出ると思いますよ。だけど、こういうことをしたい人は、どうするか
というと、ver.2とか出てきたとしても、ハードが変わっていなければ古い
OSを載せちゃうんです。塗り替えちゃえばいいんだから。
このコード自体がもう出まわっているわけですから、そのコードをどこかに
置いといて、ver.2とか何がきたって、さっと上から上書きすれば、今と同
じことができる。
多分その上書きを阻止するための仕組みを作らなきゃいけない。
結局、そういうことを後からやることのほうが大変なわけですよ。
桜子 :へえ・・・技術ができる方はいいなあ。
足立氏:いや、別に僕は技術はできないですよ。
桜子 :でも技術を理解している方だからこそ言えるアイデアじゃないですか。
足立氏:かもしれないですね。
でもね、そんなに僕は深く知っている訳ではないので偉そうなことは
言えないの。だーから、高梨さんって凄い人なの。
■足立さんの経歴について
桜子 :高梨さんと言うのは、今のNTTMCLの代表取締役社長様ですよね。
そういえば足立さんは元々NTTの方だったと。NTTアメリカを最後に
離れたと伺ったんですが、そうせざるを得なかったのか?という話を少し。
足立氏:いや、あんまりそんなふうなイメージじゃないんです。
気に入らないことを言い出したら、それはどこの会社でもあることで、
別に会社が嫌いになって離れたわけでもないし。
今もNTTさんの仕事をさせて頂いているんです。そういうと、NTTさん勇気が
ありますよね~。いったん離れた人間を別の所とはいえ、使ってくださると
いうのも・・・感動しました。
なんでなんでしょうね? 自分のやりたいことをしたかったという、それだけ
ですよ。まあ、色々ありましたけど。ただね、良かったことがあって、僕は
伊藤さんのところで働いていて--
桜子 :伊藤さんというのは?
足立氏:当時パロアルトのNTTMCLを創設し、初代社長を勤められた、本当にできる人
で。高梨さんもいらっしゃった。
桜子 :あれ、ちょっと待って下さいね。一番最初はNTTの企業通信システム本部?
足立氏:そこにいて、インターネットがない時代にインターネットをやってた。
あの時NTTソフトウエア研究所が、パロアルトに研究者を2人だけ置いて運営
し、共同実験みたいなのをされていたんです。
僕は16年前、パシフィックベル(現在のat&t)にいたんです。カリフォルニア
とネバダを全部持っていた電話会社で。もともとAT&Tから分離分割、しばらく
後にSBCになって、SBCが旧AT&Tを買収したおかげで、AT&Tに戻っちゃい
ましたけど。
話を戻すと、どうもカリフォルニアの事情を知っている奴がいるらしい、
インターネットのこともちょっとは知っているらしいということでパロアルトの
研究所に入れてくださったのが、きっかけです。
その頃シリコンバレーに帰りたかったこともあり、たいへんうれしかった。
桜子 :シリコンバレー?情報が集まるから?
足立氏:みんな、そう言うんです。
桜子 :人と情報が魅力って言いますよね。ちょっと違う?
足立氏:それ、みんなねえ。どう解釈するかなんですけど。
百歩譲ってそう、情報が集まるって言っている人の「情報」って、
どういうものか聞いてみたら面白いと思う。
どういうことかというと、特に日本語でそういう人が仰る情報というのは、
よくよく聞いてみるとサンノゼマーキュリーにも載ってるとかね。(*^m^*)
サンノゼマーキュリーニュースって、ここのローカル紙です。とんでもない
新聞で、日本のパソコン雑誌レベルみたいなハイテクな話が一般紙に載って
るっていう。で、マーキュリーに載ってるとかいう話は、これからビジネス
をやろうとする人にとっては、新しい情報としては役に立たないわけ。
桜子 :もうアップされてるからね。
足立氏:もう誰かがやってるんだから。
ビジネスというのは、誰かがやっていないことを先にやってお金を儲けよう
というのが多分ビジネスなんですよね。普遍的な概念だと思います。
情報--彼らがしたり顔でそういうことを言う時の情報というのは何なのか、
追及してみたら面白いと思いますよ。
だから、僕にとってはビジネスを始めるために役立つ目新しい情報じゃない。
当然勉強にはなるし、他の目的には有用だけど。
インスピレーションとか、まあ「人」は魅力でしょうね。
桜子 :インスピレーション、閃きがある場所がここだった、という感じですか。
足立氏:ここですね(頷く)日本だと僕ちょっとストレスフルで。
桜子 :何がストレスフルですか?
足立氏:わかんない。それがいまだに僕わかんない。
桜子 :ふうん。日本だと通勤や組織といった団体など思いますが、そういうのを
超えたストレスということですか?
足立氏:そう理解していただいていいと思います。多分一生わからないかもしれない。
・・・ここでは僕が日本人かどうかなんて誰も気にしてませんから。
桜子 :なんていうか、島国で日本人の「みんな同じじゃなきゃいけない」みたいな
考えがストレスなのか、それとも--
足立氏:あ、それは僕は幼稚園の時からストレスだったから、ハハハハ。
桜子 :そうですか(笑)
足立氏:今に至るまでどの程度影響しているかというのはよくわかりません。
ただ、それは、幼稚園の時から間違いなくストレスだったので(笑)
桜子 :何かあったんですか?
足立氏:僕、よく覚えてないんですけどね。親がよく先生に呼ばれたらしいんです。
みんながお遊戯している時に僕だけ砂場で遊んでいる。そりゃ、そうですよ
ね?だって休み時間だったら砂場は混んでるんだから。
桜子 :あはは(笑)
足立氏:お遊戯している時に行ったら砂場に誰もいないし、好きなだけ遊べるから、
もっともじゃないかと僕は思うんだけど、それがどうも先生は気に入らなか
ったらしかった。だから、そういう話が山ほどあって、未だに母親から文句
を言われます。あんたのせいで呼び出されて。
桜子 :じゃ、何か理由は分からないけどストレスだった、と。
足立氏:まあ、ありましたよね。だけど僕、会社にはすごく感謝しています。
上司には恵まれたし。だから、上司に対してイライラしたという経験は僕、
ほとんどない。
桜子 :じゃあ、離れる時っていうのは、どういうふうに。
足立氏:ちなみに、離れる時って傑作ですよ。
僕、上司も部下も全部アメリカ人ですから。
桜子 :あ、NTTアメリカ(ニューヨーク)だったから?
足立氏:そこで社内情報システムの責任者だったんです。きっかけはNTTアメリカが
昔大物をスカウトしてきたんですよ。スプリントインターナショナル、ある
いは当時あったグローバルワン(スプリント、ドイツテレコム、フランステ
レコムのコンソーシアム)で、Senior VicePresident(副社長)などを歴任
された方。 その方をNTTアメリカなりNTTコミュニケーションズ(東京)に
早く慣れていただく必要が議論されたらしく、よくわからないけど僕が呼ば
れて。
行く前はあんまり気乗りはしなかったんです。ただその方と初めてお会い
して、なんか2人で意気投合しちゃって。それで行ったんです。
とても大事にしてくれて、でも、もう滅茶苦茶厳しい人でしたね。でも、勉
強になるし。そういう、国際的なビジネス経験豊富なアメリカ人エグゼクテ
ィブの脇で仕事させて頂けるという、非常にありがたい経験をして、上司も
部下も全員アメリカ人で慣れたというか。
桜子 :じゃあ、離れる時に迷いはなかったんですか。面白くなかったとか?
足立氏:いや、面白かったですよ。だけど、いろいろな事情があって。
ニューヨークはちょっともう疲れたので、こっち(カルフォルニア)へ帰って
きたの。ニューヨークはちょっと疲れる。いい所なんですけどね。
カネさえあれば。カネさえあればいいところですよ。
桜子 :お金があれば、何がいいんですか?
足立氏:だって、なんでもあるでしょう。オペラだって、食べるものだって色んな物
があるし、大概のものがある。毎日車を運転しなくてもいいし、電車で1時
間も移動したら、もう綺麗な郊外でね。町にあれだけ近くて、でも気が向い
たら車を30分~1時間とばしたらリンゴを摘みに行けるなんて。
桜子 :ええっ、いいですね!
足立氏:あの町は未だに好きなんだけど、僕は911の時にもあそこにいたんです。
桜子 :!! 経験されたんですか?
足立氏:見えましたよ。。。
■ニューヨーク、9.11事件
桜子 :見えたって言うのは。
足立氏:ビルが燃えてるところ。
桜子 :瞬間を!?
足立氏:瞬間はね、2発目を瞬間に見ました。
桜子 :・・・ショックでしたね。どうお感じでした?
足立氏:えーとね(間)2年間くらいはその話はしたくなかった(間)
今もどう感じたのか、よくわからない。いまだになんて言っていいのか
わからない。もう・・・もう・・・いい。もう僕は、神戸の地震のはね、親が、
震度7をくらってね。
桜子 :エ?
足立氏:いや、親が神戸に住んでますから。最寄り駅が潰れたから、
東海道線が止まったので。気象庁の発表した震源地のすぐ脇がうちの家。
被害は茶碗10個で済んだっていう。
桜子 :よかったですねーっ。
足立氏:生活は不便でしたよ。全部止まるし。運がよかったのは、家から歩いて15分
くらいのマンションはぺしゃんこなんです。なんでそうなっているんだか、
わかんないんだけど、なぜ自分の親の家だけが安全だったんだろう、でしょう?
妻の当時の勤務先の最寄り駅にオウムがサリン撒いた時は、妻の出社が30分
遅れて着いてたら死ぬとこだった。これ以上ひでえことはないだろうとか思って
いたら、ニューヨークであれですから(笑)
桜子 :その時奥様は一緒だったんですか?
足立氏:うん、傑作ですよ。彼女ね、何が起こっているのかわからなかった。
というのは、彼女ね、グランドセントラルの近所のビルの、低層階で仕事し
てた。で、オフィスにテレビもないから、わからない。
桜子 :あー・・・そうか。
足立氏:なんかすごい周りが騒がしいし、ビルで避難命令が出ている。
で、「ビルに飛行機が突っ込んだ!」っ言ってくるらしいんですけど、でも
その瞬間、そんなの本気にしないじゃないですか(笑)
「そんなこと、何をバカなこと言っているんだ、本当は何が起こったんだ」
と思うわけです。
僕は41階にいたので、未だにあの空の色とか覚えていますよ。
もうこれ、地震とサリンで助かった命だから、もうこれで死ぬことは(笑)
あれで僕はニューヨークの底力というのを見ましたよね、凄かったよ・・。
ジュリアーニ市長(当時)が、本当にもう教科書に書いてある以上の完璧な
危機管理でした。一番ダメな例は、神戸の地震とカトリーナのハリケーン。
神戸大震災の時は、救急車両は通れない、物は来ない。外国から荷物が届い
たら検疫があるとかバカな話でね、人の命と法律と、どっちが大事か区別が
できない人が政治をやっているとそういうふうになる。
ニューヨークは物はなくならなかったですよ、お店の人が、無料で配って
たんですよ!「みんな苦労しているんだから」って。
日本から来たバカな記者か何かがいてね、迷惑なんですよ、あの人たちは。
神戸の地震の時もろくなことしなかったけど。英語もろくにできないのにやって
きて、まだテロがあるかもしれないから、交通整備や警備を地下鉄駅などを
やっている忙しいお巡りさんに「どこに行ったらいいんだ」と訳のわからないこと
を聞いて、「なにしてんだ」って聞いたら、言いました。
「ニューヨークに物がなくなって、みんなが困って暴動しているシーンを撮
りにきたんだ。そんな箇所は一か所もないから、どこにあるか知らないか」
桜子 :って、おっしゃったの!?
足立氏:ああ。それを撮って帰らないと帰れない。バカ、帰れ(笑)。
桜子 :同じ日本人として聞くと、とても悲しくなりますね。
足立氏:だって、恥ずかしいですよ、本当に。
桜子 :自分のことだけしか考えていないし。
足立氏:まあね、お仕事で来られたその人を責めてもしょうがないんだけど。
桜子 :その辺は臨機応変にしてくれたら良かったですよね。だって助け合っている
姿のほうが美しいから、そういうエピソードだっていい訳じゃないですか。
足立氏:そう。
桜子 :あまりにも杓子定規な仕事の仕方しかできないという・・・。
マスコミの方はある程度の教育を受けて、入社も難しいわけですから、そう
いう方の意識がそのご判断というのは悲しいですよね。
足立氏:でもね、僕は日本のメディアってウェブでしか見られないので、範囲が限定
されているという意味で聞いていただければいいんですけど。
日本の報道の中で、特に外国に関する記事の中で、きちんと取材した記事っ
て滅茶苦茶減ってません?
みんなね、どこかの記事の翻訳とかばかりに見えます。
桜子 :日本の記事?
足立氏:日本のweb等に載ってる記事。どっかで聞いたことあるなあと思って原典を
辿ったらABCやウォールストリートジャーナルだったり。NHKの放送がここは
夜に1回入るんですけど、あれを見ていても、最近多いのはウォールストリ
ートジャーナルやワシントンポスト電子版(=web)などの引用が、極端に
増えていて、結局、webのページを写しているだけなんだ。
あれ、どんな人が取材しているんですか?仰ったように難しい入社試験を通
った頭いい記者さんだとは思いますけど・・・。
でも、なにかが、なにかが、衰えている。
桜子 :なんでしょうね。
足立氏:絶対増えてる。ちょっとね、僕1回、統計を取ろうかと思ったくらいでね。
外国に関する記事で引用記事が何パーセントあって。
桜子 :駐在員の方、遊んでたりして?なんて、そんなこと言っちゃいけないね(^^;
足立氏:いろんなお仕事をいただいて、いろんな所に行きますけど、僕が行く所とい
うのは言っちゃなんですけど、もう本音の議論をするような所で・・・。
日本人をほとんど見ないんです、見たことない。
桜子 :駐在員の方々は、どうしても言葉が違うから、それなりに努力されても日常
会話くらいで。
足立氏:違う違う違う!絶対に違う!!いい格好しすぎなんですよっ。
僕だって、いまだに英語できないもの。そういうものじゃない。僕はいまだに
英語できないし、共通一次も英語が一番悪かったし、絶対違う。
多分ここに来たらおわかりになると思いますけど、みんないろんな自分の
英語を喋ってるでしょう。インドの人はインドの英語を喋って。
桜子 :しかも堂々と喋られるから、その文法正しいのかなとか思いながら聞きます
けどね。(^w^)
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