今日は女の子2人で、ほんわか可愛らしかった
が、泣きながらオモチャの取り合いをする凄まじさは男の子と対立した時より、女の子同士の時の方が激しかった・・・。
それでも階段の上り下りではお友達に手を差し出して、助けようとする優しさも見られたべべ。
こういうのは幼児が本来的に持つ人間性なのか。
ぐんぐん育つコミュニケーション力に私は毎回驚く。
シルバーシートで、見知らぬ年配女性に話しかけられた。
子連れになってから、これはよくあること。
だが、今日はちょっと違っていた。
娘べべを見て、
「ねえ、バアバって言える?」「バアバ、って言って!」
と言われた(笑)。
命令形は、初めて。
私は「まだバアバって言ったことはないです」
(そもそも、実母は『さっちゃん』と呼ばせている。←言える)
とフォローしたが、
なんでも、お孫さんは全員男の子で大きくなったから
女の子からそう呼ばれたいと仰って、再び命令してくる。
うわ~困ったことになったな、と
内心、焦る思いでいたら、
「ばあば」
と、娘が言った。
もちろん、産まれて初めての単語(発言)だ。
「あ、言いました!初めて言いましたよ!」
と、私大喜び。
「ほんと、可愛い声で言ったわねえ」
と、おばさまも喜んだ。
べべ、グッジョブ。(=GOOD JOB)
「バアバはいいのよ。おばあちゃんにもそう言ってあげなさい。喜ぶわ~」
とのことだったが、実母は自らをバアバと言わないし、義母もしかり。
(ちなみに義母の呼び名はおばあちゃん)
ふうー
と、背もたれに寄りかかって、安堵のため息をこぼした。
鬼気迫っていて、ちょっと怖かったんだもの。
だけど、その後、しばらく私たち母子と語り合った後、
彼女はこう言った。
「ああ、今日は良かったわ。お会いできて、明るい気持ちになった。
空気がいっぺんに変わった。ありがとう」
と、私たちとの出会いを心から喜んでくださったふうであった。
そして、ご自分の状況を話し始められた。
「実はいま浴風園(老人ホーム)という所の帰りで、友人のお見舞いに行ったんだけど、認知症だったの・・・。
まあ、挨拶はしてくれたけれど、行って良かったのかどうかって、苦しかったの。」
あら、でもお見舞いだったら喜ばれましたでしょう!?
と私が言ったら、
「どうかしら?彼女は本当は私には会いたくなかったんじゃないかって。
今日だって、もしかしたら私のエゴだったんじゃないかって・・・」
かなり深い内面の話を告白してくださった。
こういうのを聞くと、励まさずにはいられない。
「でも・・・・結果はどうあれ、動機が愛だったから。だから、愛だったのなら、神様は良し、としてくださるんじゃないですかね。ほら『神は愛なり』って聖書にありますし!!」
と、超早口で巻き立てた。
というのも、私たちの下車駅に着いたからである。
我ながら、ちょっと強引な引用かなーと両目をつぶりたくなったけれど、
おばさまは、「いい言葉を聞いた」と喜んでくださって、
私の肩をたたきながら、さよならとドアに押しだしてくださった。
私はまた、どこかで又この方と会うこともあるかな、とぼんやり思い、
「いつかお会いするかもしれませんが」と言って、別れた。
私とべべの存在が見知らぬ誰かの役に立つとは思わなかった。
爽やかな気持ちで駅のホームに降りた。
お互いに、覚えているかしら?
生まれたばかりのときは
よく彼女たちを連れて
ママ同士でこれからの育児を語り合った。
まずは無事に成長しているいまに感謝。