働く女には危険がいっぱい

今日は皆さんに「女性が外で働く」という現実について話そう。今まで胸に秘めてきたことを今夜はちょっと打ち明けたい気分。だって今日もそんなことがあってさ、言われた後に“女性だから言われるんだ”って気づいたから。  
 普段私のような女性が外で営業をしていると、どんな現場に直面して、どういう修羅場を潜っているか、そしてこれは私だけじゃない(きっと働く女性はこういうことを様々に経験している)はずと思うので、ちょっと書く。男性陣は興味あるでしょ(笑)?

★広告代理店時代
クライアントで、研究者兼事業家のA氏と食事をした。場所は東京丸の内某ホテル内にあるレストラン。A氏は、私が兼ねてから興味を抱いていたあるフードビジネスの立役者で、私はA氏がその人とは知らず記事を読み漁っていたので、クライアントだと知った時には非常に喜んだ。そして、冒頭に戻る。つまり、食事をすることになったのだ。
席に着くと、A氏はおもむろに一冊の本を私に差し出して、こう言った。

「桜子さん、あのね、僕は3足のわらじをはいているんです。これは僕の本です。ペンネームで書いているんですよ。こういうの、どうかな。ちょっと読んでもらえませんか。」
 

 当然、(へー、すごいなー)って、感心するよね?
 (頭が良い人って、才能豊かなんだなぁ)って、思うよね。思うよね?私も、思ったさ。

どれどれという風に示された箇所を読んだ。

ら。

「・・・・・・。」

スローモーション。

生まれて初めて読みました・・・。頭の中が真っ白。

すみません、あなた、いったい何者?

っていうか、あんた、誰!?

書くのもおぞましく、伝えるのに腹立たしい。そこにあるのは気持ち悪くて劣悪極まりない、低俗な文があり、彼はその分野の作家だという。

一応、クライアント。適当に笑ってごまかす。「よくわかりませんが、多彩なんですね」
営業として、私が言える精一杯だ。いやむしろ、今思うと、よく頑張ったと誉めたい。

しかし、それが間違いだった。彼の興味はまだそこに続く。作品自慢をし始め、舌は滑らかだ。

(我慢、我慢、我慢~)

心の中で目をつぶっていたけど、その後彼が言った一言で完璧、キレた。
ポーカーフェイスでさよならを告げた。なんといって去ったのか覚えていないが、表面的にはクライアントに対する立場をきちんと全うした。お水をかけたり、激昂しなかったのだ。

あの頃、新人だったのによく大人な対応ができたものだ。

 ただ、本音を言うとビックリしすぎて何も言えなかったのだ。「絶句」この言葉はこういうときのためにあると思ったね。

そうして、私はそれをずっと誰にもいえなかった。当時の上司にはもちろん、友達、親にも。(こうみえて繊細。)

女性が一人で働くのって結構キツイ。

ね。

お気楽そうに見えるって言われるんだけど、結構苦労しているの。

★本日の聖書一句:
私はそんなものに触れるまい。それは私には腐った食物のようだ。(ヨブ記 6:7)

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