日別アーカイブ: 2026年3月18日

言いたくない、家族のこと。私の「どうすればよかったか?」(3)


介護の話、続きです。

2年が過ぎ、初めて父が母を別の病院へ連れて行った。
診断された名前が違った。パーキンソン病と言われていた母は、


「パーキンソン病とレビー小体型認知症の合併症」
これまでと違う薬が処方された。




主治医の見立ては、誤っていた。


薬が変わると、母は回復した。
しだいに会話がハッキリしてきた。体重も栄養剤で35から45キロへ増加した。


お母さん本当は、どうしたいの?ーー

「そうねえ。他愛ないこと…。お茶飲んだり、おしゃべりすると、やっぱり楽しいじゃない?」


彼女がゆっくり本音を吐露するとき、決まって父はそこに居なかった。
私は母を助けたい、といつも思い、いつも生活を変えたくて仕方なかった。

でも何も変わらなかった。
日が経てば経つほど、実家に対して鈍感であれ、鈍痛であれ、と心に念じた。
祈りだけは欠かさずにいたが、夏の、最も注意を要する時でさえ、実家には行かなかった。


秋になった。昨年の話だ。

久しぶりに実家へ行くと、母の部屋に父の布団が敷かれていた。
父は、自室で寝ていたはずだが、変わっていた。
閉まっている父の部屋の襖を開けると、寝床を敷く場所がなくなっていた。

高齢者のゴミ問題が取り上げられている名著(上記の写真を押すと別ウィンドウが開き、詳細を確認できます)。私としては、非常にお薦めです!

この本はこんな内容
 *高齢になってゴミ分別する工程が、日本の高齢者にどれだけ負担をかけているか。

<ゴミ捨てで起こる問題>
・何曜日が燃えるゴミ?
・何曜日がプラスチック?
・どれがプラスチックで、どれが資源ごみ?


繰り返すが、父は平日仕事へ出かけ、自らも難病で病院通いがあり、母が介護4で、介護サービスなし。
例えば牛乳を飲むと以下の5工程が発生していた。

紙パックを①はさみで分解→②洗う→③乾かす→④保管→⑤ゴミの日に出す


「それは余裕がある人がやることで、うちはそれ、やらなくていい!」と私は叫びたかった。



話を戻す。

結論から言うと、親の家は、本書で取り上げられる写真までにはなっていなかった。
が、そうなるのも時間の問題だと思った。




(片づけたい、片づけたい)

私は実家に行くたびに、かさばるタッパーやお皿を一つ、二つと持って帰った。
「そんなことをしても、何にもならない」と夫は言ったが、
私は1ミリでも綺麗にしたかった。

しかしこれもまた、取ると父が気がついた。
次第に私が来ると、父は「勝手に物を持って帰るなよ」と警戒した。

by桜子